芥川賞受賞作品まとめ(7)-第121~140回-1999~2008年(説明文付)

2019-03-24文学賞

 

※著者名は「ウィキペディア(Wikipedia)」の該当ページにリンクしています。

芥川賞全集でのまとめは以下もご覧ください。

 

 

第140回 2008年 下半期

津村記久子 「ポトスライムの舟」
掲載誌:群像

29歳、工場勤務のナガセは、食い扶持のために、「時間を金で売る」虚しさをやり過ごす日々。ある日、自分の年収と世界一周旅行の費用が同じ一六三万円で、一年分の勤務時間を「世界一周という行為にも換金できる」と気付くが――。ユーモラスで抑制された文章が胸に迫り、働くことを肯定したくなる芥川賞受賞作。

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第139回 2008年 上半期

楊逸 「時が滲む朝」
掲載誌:文學界

中国の小さな村に生まれた梁浩遠と謝志強。大志を抱いて大学に進学した2人を天安門事件が待ち受ける―。“我愛中国”を合言葉に中国の民主化を志す学生たちの苦悩と挫折の日々。北京五輪前夜までの等身大の中国人を描ききった、芥川賞受賞作の白眉。日本語を母語としない作家として初めて芥川賞を受賞した著者の代表作。

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第138回 2007年 下半期

川上未映子 「乳と卵」
掲載誌:文學界

現代の樋口一葉の誕生!
初潮を迎える直前で無言を通す娘と、豊胸手術を受けようと上京してきた母親、そしてその妹である「わたし」が三ノ輪のアパートで過ごす三日間の物語。三人の登場人物の身体観と哲学的テーマが鮮やかに交錯し、魅惑を放つ!

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第137回 2007年 上半期

諏訪哲史 「アサッテの人」
掲載誌:群像

吃音(きつおん)による疎外感から凡庸な言葉への嫌悪をつのらせ、孤独な風狂の末に行方をくらました若き叔父。彼にとって真に生きるとは「アサッテ」を生きることだった。世の通念から身をかわし続けた叔父の「哲学的奇行」の謎を解き明かすため、「私」は小説の筆を執るが……。

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第136回 2006年 下半期

青山七恵 「ひとり日和」
掲載誌:文藝

20歳の知寿が居候することになったのは、71歳の吟子さんの家。奇妙な同居生活の中、知寿はキオスクで働き、恋をし、吟子さんの恋にあてられ、成長していく。選考委員絶賛の第136回芥川賞受賞作!

 

第135回 2006年 上半期

伊藤たかみ 「八月の路上に捨てる」
掲載誌:文學界

30歳の誕生日に、妻と離婚する予定の敦。暑いさなか、自動販売機に飲料缶を補充する仕事に回る車内で、同僚のシングルマザー・水城さんに、敦は結婚生活の顛末を尋ねられるまま語りはじめる…。ほんの僅かずつ掛け違っていく夫婦を描いた、第135回芥川賞受賞の表題作。ほか、働く男女の暮らしを淡々と描き出す「貝からみる風景」、妊娠中の娘が実家に戻ってきたのを機に煙草との離脱を決意した男の進行形禁煙小説「安定期つれづれ」を収録。

 

第134回 2005年 下半期

絲山秋子 「沖で待つ」
掲載誌:文學界

同期入社の太っちゃんが死んだ。約束を果たすべく、彼の部屋にしのびこむ私。恋愛ではない男女の友情と信頼を描く表題作他全3篇

 

第133回 2005年 上半期

中村文則 「土の中の子供」
掲載誌:新潮

僕は、土の中から生まれたんですよ。

親から捨てられ、殴る蹴るの暴行を受け続けた少年。彼の脳裏には土に埋められた記憶が焼き付いていた。新世代の芥川賞受賞作!

27歳のタクシードライバーをいまも脅かすのは、親に捨てられ、孤児として日常的に虐待された日々の記憶。理不尽に引きこまれる被虐体験に、生との健全な距離を見失った「私」は、自身の半生を呪い持てあましながらも、暴力に乱された精神の暗部にかすかな生の核心をさぐる。人間の業と希望を正面から追求し、賞賛を集めた新世代の芥川賞受賞作。著者初の短篇「蜘蛛の声」を併録。

 

第132回 2004年 下半期

阿部和重 「グランド・フィナーレ」
掲載誌:群像

すべてを失ったとき、2人の女児と出会った――
終わりという名のはじまり。

「2001年のクリスマスを境に、我が家の紐帯(ちゅうたい)は解(ほつ)れ」すべてを失った“わたし”は故郷に還る。そして「バスの走行音がジングルベルみたいに聞こえだした日曜日の夕方」2人の女児と出会った。神町(じんまち)――土地の因縁が紡ぐ物語。ここで何が終わり、はじまったのか。

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第131回 2004年 上半期

モブ・ノリオ 「介護入門」
掲載誌:文學界

大麻に耽りながら世間に呪詛を浴びせる「俺」は寝たきりの祖母を懸命に介護する。挑戦的でまったく新しい饒舌体で、芥川賞を受賞した。

 

第130回 2003年 下半期

綿矢りさ 「蹴りたい背中」
掲載誌:文藝

“この、もの哀しく丸まった、無防備な背中を蹴りたい”長谷川初実は、陸上部の高校1年生。ある日、オリチャンというモデルの熱狂的ファンであるにな川から、彼の部屋に招待されるが…クラスの余り者同士の奇妙な関係を描き、文学史上の事件となった127万部のベストセラー。史上最年少19歳での芥川賞受賞作。

 

金原ひとみ 「蛇にピアス」
掲載誌:すばる

蛇のように舌を二つに割るスプリットタンに魅せられたルイは舌ピアスを入れ身体改造にのめり込む。恋人アマとサディスティックな刺青師シバさんとの間で揺れる心はやがて…。第27回すばる文学賞、第130回芥川賞W受賞作。(解説/村上 龍)

 

第129回 2003年 上半期

吉村萬壱 「ハリガネムシ」
掲載誌:文學界

物語の主人公は、高校で倫理を教える25歳の平凡な教師中岡慎一。アパートで独り暮らしをする慎一の前に、半年前に知り合った23歳のソープ嬢サチコが現れる。サチコは慎一のアパートに入り浸り、昼間は遊び歩き、夜は情交と酒盛りの日々を送る。サチコの夫は刑務所に服役中で、ふたりの子どもは施設に預けたままだが、詳しい事情は明らかでない。慎一はサチコを伴い車で四国に旅立つが、幼稚な言葉を使い、見境なくはしゃぎまわり体を売るサチコへの欲情と嫌悪が入り交じった複雑な感情は、慎一の中で次第に暴力・殺人願望へと変容していく。慎一は、自身の中に潜在する破壊への思いを、カマキリに寄生するハリガネムシの姿に重ね合わせる。

 

第128回 2002年 下半期

大道珠貴 「しょっぱいドライブ」
掲載誌:文學界

港町で生活する34歳のミホが、へなちょこ老人九十九さんと同棲するまでの顛末を哀しくもユーモラスに描く、しょっぱい愛の物語

 

第127回 2002年 上半期

吉田修一 「パーク・ライフ」
掲載誌:文學界

公園にひとりで座っていると、あなたには何が見えますか?
スターバックスのコーヒーを片手に、春風に乱れる髪を押さえていたのは、地下鉄でぼくが話しかけてしまった美女だった。噴水広場でカラフルな弁当を広げるOL、片足立ちの体操をする男、小さな気球を上げる老人・・・。ベンチの隣に座って彼女と言葉を交わし合ううち、それまでなんとなく見えていた景色が、にわかに切ないほどリアルに動きはじめる。
日比谷公園を舞台に、男と女の微妙な距離感を描いて、芥川賞を受賞した傑作小説。
ほかに東京で新生活をはじめた夫婦が、職場の先輩に振り回されてしまう「flowers」を収録。

 

第126回 2001年 下半期

長嶋有 「猛スピードで母は」
掲載誌:文學界

母は結婚をほのめかし、アクセルを思い切り踏み込んだ。現実に立ち向かうカッコイイ母親を小学生の皮膚感覚で綴った芥川賞受賞作

 

第125回 2001年 上半期

玄侑宗久 「中陰の花」
掲載誌:文學界

自らの最期を予言した「おがみや」ウメさん。その死をきっかけに僧侶・則道は、中陰という“この世とあの世の中間”を受け入れていく。

 

第124回 2000年 下半期

堀江敏幸 「熊の敷石」
掲載誌:群像

「なんとなく」という感覚に支えられた違和と理解。そんな人とのつながりはあるのだろうか。 フランス滞在中、旧友ヤンを田舎に訪ねた私が出会ったのは、友につらなるユダヤ人の歴史と経験、そして家主の女性と目の見えない幼い息子だった。 芥川賞受賞の表題作をはじめ、人生の真実を静かに照らしだす作品集。

 

青来有一 「聖水」
掲載誌:文學界

死に瀕した父はなぜ「聖水」を信じ続けるのか? 佐我里さんは教祖か、詐欺師か? 芥川賞を受賞した表題作をはじめ、四篇を収録。

 

第123回 2000年 上半期

松浦寿輝 「花腐し」
掲載誌:群像

中華街のバーで、二十年以上前に遇った女の幻影に翻弄される男の一夜を描く、事実上の初小説「シャンチーの宵」、芥川賞候補作「幽」、同受賞作「花腐し」ほか全6篇。知的かつ幻想的で、悲哀と官能を湛えた初期秀作群。社会から外れた男が生きる過去と現在を、類稀な魅力を放つ文体で生々しく再現し、小説の醍醐味が横溢する作品集。

 

町田康 「きれぎれ」
掲載誌:文學界

浪費家、酒乱、趣味がランパブ通いの絵描きの俺。高校を中途で廃し、浪費家で夢見がちな性格のうえ、労働が大嫌い。金に困り、自分より劣る絵なのに認められ成功し、自分が好きな女と結婚している幼友達の吉原に借りにいってしまうが……。
無数の吉祥天女が舞い踊っているかのような花吹雪の中、青空に向かって町田ワールドが炸裂する。 現実と想像が交錯し、時空間を超える世界を描いた表題作と、「人生の聖」の計2篇を収録。

 

第122回 1999年 下半期

藤野千夜 「夏の約束」
掲載誌:群像

ゲイのカップルの会社員マルオと編集者ヒカル。ヒカルと幼なじみの売れない小説家菊江。男から女になったトランスセクシャルな美容師たま代……少しハズれた彼らの日常を温かい視線で描き、芥川賞を受賞した表題作に、交番に婦人警官がいない謎を追う「主婦と交番」を収録した、コミカルで心にしみる作品集。

 

玄月 「蔭の棲みか」
掲載誌:文學界

ソバン翁の右手首は、戦争で吹き飛ばされた。朝鮮人の元軍人が補償を求めて提訴したことを知り、過去が蘇る。芥川賞受賞作他二篇。

【中古】蔭の棲みか (文春文庫) 玄月

 

第121回 1999年 上半期

なし

 

文学賞

Posted by 綾糸