直木賞受賞作品まとめ(2)-第41~60回-1959~1968年(説明文付)

※著者名は「ウィキペディア(Wikipedia)」の該当ページにリンクしています。
全作品一覧は以下をご覧ください。
第60回 1968年 下半期
陳舜臣 「青玉獅子香炉」
動乱の世には眼もくれず、佳人の面影をひたすら託した自作の玉器を、ひとすじに追い求める工芸師の三十余年にわたる執念を描いた直木賞受賞作はじめ秀作五篇収録 |
早乙女貢 「僑人の檻」
第59回 1968年 上半期
なし
第58回 1967年 下半期
野坂昭如 「アメリカひじき・火垂るの墓」
中年男の意識の底によどむ進駐軍コンプレックスをえぐる「アメリカひじき」など、著者の“焼跡闇市派"作家としての原点を示す6編。 |
三好徹 「聖少女」
無道徳だが、爽快な奔放さと埋められぬ空しさとをもつ少年少女を生き生きと捉えた直木賞受賞作 |
第57回 1967年 上半期
生島治郎 「追いつめる」
志田刑事は暴力団浜内組幹部を追跡中、同僚刑事を誤射して引責退官している。妻側からもらった離婚慰謝料を資本(もとで)に、志田前刑事の浜内組追及は続けられた。暴力団の“経営革命”すら行なって尻尾を出さぬ浜内組と孤独な退職刑事との凄まじい闘い! 直木賞を受賞し、ハードボイルドを日本の土壌に開花させた秀作! |
第56回 1966年 下半期
五木寛之 「蒼ざめた馬を見よ」
ソ連の体制を痛烈に批判した小説をめぐる恐るべき陰謀。レニングラード、モスクワ、ソフィアなどを舞台にした所期の代表的傑作集。 |
第55回 1966年 上半期
立原正秋 「白い罌粟」
第54回 1965年 下半期
千葉治平 「虜愁記」
新橋遊吉 「八百長」
少年・戸上永伍は、淀の競馬場で一頭のサラブレッドに出合い、衝撃を受ける。家族の反対を押し切り騎手を志願。免許試験に合格する。そしてあのサラブレッド、ハヤテオーで初勝利、人気騎手になっていく。やがて紀宮恭子と知り合う。それは、彼の一人八百長への道のスタートであった。 |
第53回 1965年 上半期
藤井重夫 「虹」
1950年敗戦直後の大阪。四国の田舎町から、広島から、名古屋から、丹波から天王寺駅界隈にすみついた戦災孤児たちはたくましく生きる。そのひとり、虹を見るといつも泣き出すカズヒコと交番の巡査との暖かい心の交流を、独特の大阪の匂いにのせて描いた第53回直木賞受賞作。表題作ほか「風土」「善界」「牧歌」「世染-私版・夫婦善哉」を含む珠玉短編集。 |
第52回 1964年 下半期
永井路子 「炎環」
京の権力を前に圧迫され続けてきた東国に、ひとつの灯がともった。源頼朝の挙兵に始まる歴史のうねりは、またたくうちに関東の野をおおいはじめた。鎌倉幕府の成立、武士と呼ばれる者たちの台頭――その裏には、彼らの死にもの狂いの情熱と野望が激しく燃えさかっていた。鎌倉武士たちの生きざまを見事に浮き彫りにした傑作歴史小説。 |
安西篤子 「張少子(チャンシャオツ)の話」
第51回 1964年 上半期
なし
第50回 1963年 下半期
和田芳恵 「塵の中」
安藤鶴夫 「巷談本牧亭」
東京・上野の本牧亭は、落語や講談の中心地として、人々に親しまれていた。そこにつどう落語家、講談師、なじみの客たち、そしてあるじ。有名な講談席「本牧亭」を舞台に、芸人たちや周辺の人びとの悲喜こもごもを鮮やかな筆致で描いた安藤鶴夫の代表作で、昭和38年度直木賞作。 |
第49回 1963年 上半期
佐藤得二 「女のいくさ」
第48回 1962年 下半期
杉本苑子 「孤愁の岸」
財政難に喘ぐ薩摩藩に突如濃尾三川治水の幕命が下る。露骨な外様潰しの策謀と知りつつ、平田靭負ら薩摩藩士は遥か濃尾の地に赴いた。利に走る商人、自村のエゴに狂奔する百姓、腐敗しきった公儀役人らを相手に、お手伝い方の勝算なき戦いが始まった……。史上名高い宝暦大治水をグローバルに描く傑作長編。 |
山口瞳 「江分利満氏の優雅な生活」
描かれているのは、昭和の年号とともに生きてきたサラリーマンのごく普通の日常に過ぎない。しかし、エッセイとも日記とも思えるスタイルと軽妙洒脱な文章を通して、それが大変な出来事の積み重ねであることが分かってくる。卓抜な人物描写と世態風俗の鋭い観察によって、昭和一桁世代の哀歓と悲喜劇を鮮やかに描き、高度経済成長期前後の一時代をくっきりと刻む。 |
第47回 1962年 上半期
杉森久英 「天才と狂人の間」
少年時代から自分を天才と信じた島田清次郎が、弱冠20歳で世に問うた長編小説『地上』は記録破りの売行きを示し、彼は天才作家ともてはやされ、いちやく文壇の流行児となった。しかし、身を処する道を誤まり、またたく間に人気を失い、没落した。本書は、島田清次郎の狂気にも似た足跡を克明にたどり、没落のよってきたるところを究めようとした、直木賞受賞の傑作伝記小説。 |
第46回 1961年 下半期
伊藤桂一 「螢の河」
兵士の日常を丹念に描き、温かく深い感動を伝える戦記文学の傑作短篇 |
第45回 1961年 上半期
水上勉 「雁の寺」
第44回 1960年 下半期
寺内大吉 「はぐれ念仏」
念仏宗の内部にてくりひろげられる俗臭ふんぷんたる選挙戦の人間模様をコミカルかつ軽快な筆致で描き、第44回直木賞を受賞した表題作ほか、仏教テーマの哀感を誘う3編を収録。 |
黒岩重吾 「背徳のメス」
産婦人科医・植秀人は、腕は確かだが無頼な男。当直の夜、何者かが巧妙に自分を殺そうとしていたことに気づき戦慄する。病院関係者の仕業か。産婦人科での医療ミスが原因の脅迫事件と関連があるのか。犯人を捜す植を、院内での愛憎入り混じった複雑な人間関係が包囲する。苛酷な医療現場を舞台に人間の生々しいエゴイズムを極限まで描き切り、直木賞に輝いた医療ミステリーの傑作。 |
第43回 1960年 上半期
池波正太郎 「錯乱」
第42回 1959年 下半期
戸板康二 「團十郎切腹事件」
江戸川乱歩に見いだされた「車引殺人事件」にはじまる、老歌舞伎俳優・中村雅楽の推理譚。美しい立女形の行方を突きとめる「立女形失踪事件」、八代目市川團十郎自刃の謎を読み解く、第42回直木賞受賞作「團十郎切腹事件」など全18編。旧「宝石」掲載時の各編解説をはじめ豊富な資料も併録。ミステリ史に燦然と輝く名推理の数々を完全収録。 |
司馬遼太郎 「梟の城」
織田信長によって父母と妹、そして一族を惨殺された怨念と、忍者としての生きがいをかけて豊臣秀吉暗殺をねらう伊賀者、葛籠重蔵。相弟子で、忍びの道を捨て仕官をし、伊賀を売って、重蔵を捕えることに出世の方途を求める風間五平。 戦国末期の権力争いを背景に、二人の伊賀者の対照的な生きざまを通して、かげろうのごとき忍者の実像を活写し、歴史小説に新しい時代を画した直木賞受賞作品。 |
第41回 1959年 上半期
渡邊喜恵子 「馬淵川」
1959年(昭和34年)『馬淵川』で第41回直木賞受賞。『みちのく子供風土記』には幼少時の鷹巣のことなども記載されている。長編三部作『原生花園』のほかに、画家青木繁を描いた『海の幸』がある。主な作品に『ブルメリアの木陰に』、『南部女人抄』、『啄木の妻』、長編歴史小説『南部九戸落城』などがある。 |
平岩弓枝 「鏨師」
無銘の刀に名匠の偽銘を切る鏨師とそれを見破る鑑定家の対決を描く直木賞受賞作「鏨師」のほか、芸の世界に材を得た初期短篇集 |
過去の受賞作
過去の直木賞
- 第1~169回まとめ
- 第1~40回-1949~58年
- 第41~60回-1959~68年
- 第61~80回-1969~78年
- 第81~100回-1979~88年
- 第101~120回-1989~98年
- 第121~140回-1999~2008年
- 第141~160回-2009~18年
- 第161回-2019年~
過去の芥川賞
- 第1~169回まとめ
- 第1~20回-1935~44年
- 第21~40回-1949~58年
- 第41~60回-1959~68年
- 第61~80回-1969~78年
- 第81~100回-1979~88年
- 第101~120回-1989~98年
- 第121~140回-1999~2008年
- 第141~160回-2009~18年
- 第161回-2019年~
過去の新井賞
高校生直木賞はこちら
売れ筋ランキング(Amazon)
直木賞受賞作家
芥川賞受賞作家
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません