2018年の「世にも奇妙な物語 春の特別編 ”明日へのワープ”」の内容詳細です。
放送日は2018年5月12日なので、三浦春馬くんは28歳。
役では28歳と43歳を演じています。
明日へのワープ
スタッフ
脚本:安江渡
演出:植田泰史
編成企画:稲葉直人、狩野雄太
プロデュース:植田泰史、中村亮太
キャスト
小林峰雄:三浦春馬
須藤由紀(彼女):佐久間由衣
宇堂公康(医者):相島一之
概要
以下から動画配信サービスでも見られます。
FOD (3話目:50分あたりから約23分間)
ネタバレ詳細
序章
始まりは、主人公:小林峰雄(三浦春馬)が1日ワープした瞬間から・・。
峰雄「とんだ、、ほんとに未来にワープした・・・。」
峰雄の現状
小林峰雄は28歳。夢は映画監督。
アルバイトをしながら自主製作映画を撮っている。
峰雄「いつか俺の作品を、いや、この俺自身を世に知らしめてやる」
そんな思いで、アルバイトをしながら10年間映画を撮り続けているが、全く芽が出ない。
友人たちは、結婚し、子供が出来、大人になっていくのを目にし、峰雄は焦っている。
女優を目指している彼女(須藤由紀(佐久間由衣))がおり、彼女もアルバイトをしながら、峰雄のアパートで半同棲生活。
よく眠れない日々を心配した由紀が、病院に行ってみろと言うが、大丈夫だと言う峰雄。
峰雄「映画会社の人が次回作の脚本、読んでくれるって。うまくいけば商業デビューも夢じゃない」
由紀「もう夢はいいんじゃない?いい加減、考えないとやばいでしょ。これからの事」
峰雄は「わかってる」と言いながら、話をしようとする彼女を制止し、脚本を今夜中に描き上げたいとパソコンに向かう。
映画会社の人と会い、台本を読んだ感想を尋ねる峰雄。
センスはあるが、厳しいと言う担当者。
納得のいかない峰雄は「絶対いい映画を撮るから」と詰め寄るが、
「君レベルだと、何かのコンペで賞を獲ってるとかの実績がないと」と、にべもない。
心療内科へ
心療内科へ行ってみる峰雄。
医者「眠れなくなったのはいつ頃から?」
峰雄「1か月、、、もっと前ですね」
相談出来る人はいるかの問いに、つき合いを避けているし、変に気を使われるのは嫌で、誰にも相談していないと言う峰雄。
つき合いをなるべく避けているのだが、明日、友人の結婚パーティがあり、未だバイト生活の自分は蔑まれるのではないかとの思いから、出来れば行きたくないが、行かないと自分のいない場所で何を言われているかと不安だと言う。
峰雄「彼女ともギクシャクしてるし、止まった時間の中でゆっくり心を癒したい気分です」
医者は時間を止める事は出来ないが、今の症状を和らげる薬があると言う。
治験段階の新薬「アイリウム」を取り出し、
なんと、1錠飲むと、服用後の24時間分の記憶を消す効果があると言う。
峰雄「記憶を消す??」
医者が言うには、戦場での兵士のトラウマを軽減するために、米軍が開発したと言われている薬だと言う。
歯の治療前に飲めば、痛い思いをせずに治療を終えられる。つまり未来にワープする薬。
1錠で24時間、3錠飲めば1週間。くれぐれも一度に多量の服用はしないように。
初めての薬
明日、友人の結婚パーティで嫌な思いをするに違いないと思っている峰雄は、早速、夜のうちに1錠飲んでみた。
すると・・
部屋に居た筈なのに・・
突然、街中に立っている・・・
スマホを見てみると、なんと1日経っている。
手には引き出物の紙袋。
峰雄「すんげー、、、こいつはすげーわ」
そして・・
<バイト先にて>
ある日のバイト先(レンタルビデオ店)で、シフトのスタッフが1人来れなくなり困っている様子を見ると、「俺入るから いいよ」と気軽に言い、
また薬を1錠飲み、
1日ワープする。
<自宅にて>
彼女が、映画会社はダメだったんだし、今後の事を話そうと言うが、峰雄は「ちょっと時間はかかるかもしれないが、ダメな訳じゃない」と応じる。
由紀「ちょっとっていつまでよ・・・。」と呆れ顔。
あと1週間で応募した映画祭の結果が出る事を思い、
自信作だし、賞が獲れるかもしれない。賞さえ獲れば、、、なんとか、この1週間を乗り切れば、、、と、
3錠の薬を飲み、1週間ワープ。
結果がどこかにあると探すとゴミ箱に捨てられている紙の中に発見。落選していた。
僅か3錠の薬で、夢は一瞬にして消えていた・・。
<何度も・・>
今より未来がマシになっている事を願い、何度も薬を服用する峰雄。
バイト先でしんどい時や、緊張する就職面接でも服用。
イライラしたり落ち込んだりしている峰雄を見て、由紀は「見てらんない」と呆れている。
未来にバトンを渡しているだけで、自分自身が変わらない限り何も変わらない。わかってはいるが・・・。
すぐに最後の1錠も飲んでしまう。
<診療所にて>
治験用の1シート(12錠)をすべて飲み、診療所にて。
医者に「治験を終えても薬が欲しいと言う患者が多いが、大丈夫か」と聞かれ
「大丈夫です」と言うが、
医者が席を外した隙に、大量の「アイリウム」を取り出しポケットへ。
アパートへ帰ると、ちょうど由紀がスーツケースを持ち出てきた。
いつまでもバイト生活してられないし、もう女優は諦め、実家に帰って稼業を手伝いお見合いでもすると言う。
「そんな話、聞いてない」と止める峰雄に、「聞こうとしなかったでしょ、峰雄は いつも逃げてばっかじゃん」と言い、彼女は去ってしまう。
返す言葉もない峰雄はうなだれる。目の下のクマが酷い。
<大量摂取>
これまでに書いた脚本や、撮ってきた映画のフィルムを燃やし、自分が映画を撮りたいと言うわがままのせいで、周りの人間や彼女に迷惑をかけてきた事を終わらせる、はた迷惑な青春を終わらせよう・・と、
由紀が出ていったあと、すっかり荒れた部屋の中で、大量の薬を飲む峰雄。
うつろな表情で、どんどんと薬を口に運ぶ峰雄。
次に気づくと、知らない部屋の中。
峰雄「どこだ、ここは」
壁に鏡がかかっている。
近づいてみると・・・
峰雄「なんだ! この顔」
「待て、、、待ってくれ、、」
「何日経った? いや、何年? 何年 俺は飛んだんだ?」
峰雄「15年!!??」
どうしてこんなに飛んでしまったのか呆然としていると、階段の下から子供の声「ただいまー」
峰雄「この子、、、誰だ?」
挙動不審な峰雄に、女の子は
「どしたの? 大丈夫? パパ」
峰雄「(パパ?! 俺の娘?・・・と言う事は・・・)」
(結婚、、したのか、、?)
と、妻がいる筈と辺りに何かないか探すと机に家族写真があった。
そこには若い自分と一緒に映る由紀と娘らしい女の子。
峰雄「由紀、、、由紀じゃないか」
女の子「ママがどうしたの?」
峰雄「今、ママは家にいる? どこにいる?」
女の子「え!ほんとにどうしちゃったの?パパ」
由紀は3年前に急な病で亡くなっていた。
俺たちはどうやって再会し、どうやってプロポーズし、どうやって3人でやって来たのか。
これからこの子と2人、どうやって暮らして行けばいいのか?
混乱する峰雄。
部屋の中をあれこれ探してみると、
どうやらネット記事などを書くフリーのライターをしていて、稼ぎは少ないが食べて行けている様子。
段ボール箱の中に、押し込められていた何かのトロフィーを見つけ驚く峰雄。
ホコリを払いながら・・
峰雄「PLA映画祭の。獲ってたのかよ、グランプリ。酷い扱いだな。」
夢を実現したのに、他の何かで挫折したのか?
それとも他に生きがいを見つけたのか?
回顧・反省
トロフィーの入っていた段ボールの中に、フィルムがあり観てみるが、まるで記憶にない。
峰雄「これ、本当に俺が撮った映画なのか?」
由紀の笑顔アップのエンディング・・。
「あれから何があったんだよ・・・。」
「なんで思い出せないんだよ・・・」
<心の声>
本当にこれで良かったのかな
28(歳)の悩みなんて、43になる頃には とっくに終わってしまってるのに
恥をかく事から逃げて、辛い思いから逃げ続けて
苦しかった日も、
思い悩んだ日も、
ずっと闘って来た筈なのに
すべてを消し去って
どうせ終わるなら
すべてこの身に刻めばよかった
すべて この身に・・・
エンディング
ふと目が覚めると、号泣していた。
???
医者「どうですか?アイリウムは、この薬が見せた幻想体験があなたの心に何かを残した筈ですが・・。」
ここは、心療内科。
今は、、、ここを初めて訪れた日。
2018年、峰雄28歳。友人の結婚パーティの前日だった・・。
峰雄「一体、どっちが夢なんですか?」
テーブルには1錠だけ減った薬。
どうやら1錠飲んだ事で体験した、すべては幻想であったらしい。
家に帰ると由紀がいる。
由紀「おかえり」 峰雄「ただいま」
峰雄「あのさ・・話さないか? 二人のこれからの事」
「どうしたの」と言いながらも嬉しそうな由紀。
峰雄の心の声
この瞬間は、あとでどんな思い出になるのだろう
楽しいものになるのか
忘れたいものになるのか
今はわからない
でも どんな記憶からも逃げるわけにはいかない
記憶こそが人生を写し取る
唯一の手立てなのだから・・。
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2012年の世にも奇妙な物語は以下で。