三浦春馬-2011年「東京公園」画像付きネタバレ完全解説!

2011年公開の「東京公園」詳細です。

三浦春馬 21歳。

第64回ロカルノ国際映画祭にて金豹賞審査員特別賞を受賞。第85回キネマ旬報ベスト・テンにて第7位。

 


 

東京公園

概要

2011年6月18日公開

以下から動画配信サービスでも見られます。

FODHuluU-NEXT、TELASA

 

監督:青山真治
脚本:青山真治、内田雅章、合田典彦
原作:小路幸也『東京公園』
製作:「東京公園」製作委員会(ディーライツ、アミューズ、ショウゲート、日活、メモリーテック、Yahoo! JAPAN、博報堂DYメディアパートナーズ)

音楽:山田勲生、青山真治

時間 : 1 時間 59 分
発売日 : 2012/1/27
出演 : 三浦春馬, 榮倉奈々, 小西真奈美, 井川遥
販売元 : アミューズソフトエンタテインメント
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キャスト

志田光司:三浦春馬

富永美優:榮倉奈々
志田美咲:小西真奈美
高井ヒロ:染谷将太
初島百合香/志田杏子:井川遥
初島隆史:髙橋洋

志田裕子:長野里美
志田実:小林隆
原木健一:宇梶剛士
初島かりん:岩花桜
神林:安藤玉恵
野村:松田沙紀
バーの常連客:原金太郎、廣川三憲
和服の酔客:島田雅彦
ビアニスト・横坂好生:斉藤陽一郎
清掃バイトの男:ウダタカキ
パーティー客:岡田優、沢井正棋、石田恭子
代々木公園の親子:森啓一郎、野原千鶴、心優、心陽
光司(10歳):鷲田詩音
光司(10歳)の友達:川添拓海、鮎川昌宏、黒才嘉壽樹
光司(6歳):橋爪龍

 

ネタバレ詳細

東京の公園で、家族写真を撮り続ける大学生の志田光司(三浦春馬)は、幼い頃に亡くした母の影響でカメラマンを目指している。

ある日、いつものように公園で写真を撮っていると、ベビーカーを押して歩く女性が目に留まり、シャッターを切る光司。

そこへ男が現れ「勝手に撮るな」と咎められるが、光司がカメラマン志望で家族写真を撮っている事を知り、光司が渡した名刺を受け取り「写真を撮るのはやめろ、また連絡する」と言い残し去っていく。

帰って現像した彼女の写真を見て「誰かに似てる・・・」と光司。


光司は、幼馴染の友人、高井ヒロ(染谷将太)と同居している。ヒロは家でゲームをしたりDVDを見たりして過ごしている。

青白い顔をしていて、仕事もしていない様子。

バイトにでかける光司に、ヒロ「泣けるDVDを借りて来て」

光司「泣けないくせに」

 

光司は姉の美咲(小西真奈美)の友人(宇梶剛士)が経営するバーでアルバイトしている。

バイト先には姉や、光司の友人富永美優(榮倉奈々)も訪れる。

姉の美咲
友人:富永美優

 


 

別の日、先日の男から電話で呼び出され、公園で会う事に。

男は歯科医の初島隆史(髙橋洋)。

「突然よく知らない君に、こんな事を頼むのもおかしいが」と前置きし、言いにくそうに、こないだ光司が撮っていた彼女(井川遥)を尾行して、写真を撮ってほしいと依頼される。

犯罪に関わらないか、浮気調査か?理由もわからずそんな事できないと光司が言うが、男は答えず「じゃ、浮気調査でいい。報酬は払う。いくら欲しい?」

「一回1万」と答えた光司に、「2万出すから毎日やってくれ」と男。

尾行は昼から夕方、写真はメールで送れと指示される。

普段、デジタルでは撮影しない光司は、同居人ヒロのデジカメを借りる。

 


目的の彼女が現れる公園は、初島からのメールで支持される。

初島には、彼女から「今日は○○公園に行ってみます。お仕事頑張ってね!」といったメールが毎日届いている・・。

すぐに光司に公園の場所をメールで送信。

光司は指示された公園へ出かけては、彼女の様子を観察し、写真を撮り、初島に送っている。

 


 

友人の富永も幼馴染。彼女は、光司の家をちょくちょく訪ねてくる。富永が買って来た”ケーキ”と”肉まん”の取り合わせを気味悪がりながらもつき合う光司。

こたつで2人、まったりした時間。

深夜のビル掃除のバイトをしていた富永だが、同じバイトの男に強姦されそうになり辞めたと言う。割が良いだけでバイト選ぶなと心配する光司。自分なりの基準でちゃんと選んでいるという富永。

富永「で、、、いるの?」

光司「いるよ、富永の後ろに」

後ろと言われた富永、左後ろを向くが、、、右後ろにヒロが。

実は、ヒロは既に亡くなっており、富永はヒロの恋人だった。光司にはヒロの幽霊が見えるが、元カノだった富永には見えず「なんで!ゾンビでもお化けでもなんでいいから出て来い」とやけ気味。

光司いわく、ヒロは富永の家には行けないらしく、ここにしか居られない。だが、富永にはヒロが見えず、光司だけに見える。

富永「自分には見えない理由がある筈」

光司「理由なんてヒロにしかわかんないよ」

ヒロ「(俺にもわかんないよ)」

富永「(光司は)見えて、話も出来るなら、生きてる時と変わらないじゃん」

大切な人がいきなり目の前から消えて、自分には見えない事が納得いかない富永は、なんとか見えるようになりたいと思っているのか、根拠もなくホラー映画やゾンビ物などを見続けている・・。


別の日、ヒロのデジカメを借りた光司は、元々ヒロが使っていた時に入っていたSDカードを、富永と一緒に見る事に。

撮っていたのがいつもヒロなので、そこに映っているのは、光司と富永の2人ばかり・・・。

富永「ヒロの写真、1枚もないじゃん。これじゃ光司とアタシの愛のメモリーみたいじゃん!自撮りするナルシシズムはヒロにはないんか!」

なんでも話せる幼馴染の2人。いろいろな話をしながらまったりと過ごす。


ある日、バーのマスター主催のパーティが開かれた。

姉とのツーショットなど、パーティの様子を撮る光司。バーのマスターはゲイだが、昔、パートナーだった女性がいて、彼女はマスターがゲイである事を承知の上で結婚しようと言っていたらしい。

 

パーティの最中、それぞれの場所で過ごしていると、姉がじっと自分を見ている事にふと気づく光司。笑顔を返す。

姉と2人での帰り道。結婚観、パートナーを探した方がいいのか、などと話し出す姉の美咲。

「そこにある幸せの匂いに気づく本能。そういうのあるんじゃないかな」


 

自分はいつまでここにいるんだろう、生きてる奴はどこにでもいけていいな、どこにも行けない俺はどうすればいいんだ、、、とヒロ。

成仏したいなら手伝う、お祓いでもするかと光司が言う。

ヒロ「お前や美優(富永)が思ってくれるのに乗っかかってるだけかもしれない、わかんないけど」

光司「俺はなんとか立ち直ったけど、富永は、、どうかなぁ・・・。」

ヒロ「あんなに泣いてくれたしな、美優。俺の死で泣いてないのは俺だけ」


公園での尾行は相変わらず続けている光司。

時々、彼女がこちらに気づいて笑顔を向けてくる・・・。

 


そんなある日、母が倒れたと聞いた光司は、姉の美咲と一緒に、両親のいる伊豆大島へ向かう。

元々心臓の弱い母。3年前、光司が大学に入った年に両親は伊豆大島に移住している。両親は、それぞれ1人の子供を持つ同士(母と美咲、父と光司)の再婚。

※光司の実の母親は、小学2年の時に他界。

母を見舞いに行った夜、ずっと元気のない光司を心配している美咲に「悩みでもあるのか」と聞かれ、公園で見知らぬ女性を尾行し、写真を撮っている事を打ち明ける。

姉に、その主婦の事を好きになったのかと聞かれるが、そうじゃないと答えると、じゃ、美優ちゃん(富永)の事は?

光司「富永は富永だよ。あいつとヒロの間には永久に入れない」

「大事な弟が自分と同世代の人妻に翻弄されているなんて」と機嫌が悪い姉。

男の目的もわからないし、自分が何をしているのかわからない光司に、姉の予想では、頼んだ男は彼女の夫。

翌日、景色がいい場所があるからと父に連れられて筆島へ。景色を眺めながら涙を流す美咲。そっと寄り添う父、見つめる光司。

 

大島から帰ると、富永がやってきて、美咲と何かあったかと聞く。「別に何も」という光司に、富永が話し出す。

富永「美咲っちは光司を愛しています。」

光司「はぁ~?」

富永「やっぱりわかってなかった」

姉は姉だし、9つも離れてると言う光司に、富永は「血のつながりはないし、歳の差なんて関係ない」

富永「光司、美咲さんをまっすぐ見つめた事ある?」

「まっすぐ見つめればわかる、彼女は光司を愛しているが、ダメだと自分を制している、弟として出会ってしまった光司をパートナーとして愛する事は出来ない、守るべき弟だと諦めたんだ」と富永は言う。

黙り込んだまま、じっと聞いている光司。

せっかく2人で伊豆大島へ出かけてチャンスだと思ったのに、何もなかったのを知り、光司に教えたらしい。

富永「ヒロがいなくなってわかった。幸せになる事って、チャンスを逃すと取り返しがつかない。せっかく幸せになるチャンスを、美咲さんがなんでみすみす逃したのか、それを阻む何かがあったとしか思えない。」

何かってなんだ?


バイト先でもマスターに姉の事を聞いてみる光司。

マスターは、初めは弟だと知らなかったが、美咲はよほど光司の事がかわいいんだろうと思っていた。けど、弟だった。この2人はよほどの何かがなければ結ばれないと思った と話す。

 

自分と昔パートナーだった女性は亡くなってしまった。幸せのチャンスを逃してしまったと。


また公園で彼女の写真を撮っていると、富永が現れる。何してるのかと聞かれ、打ち明け、これまで撮った写真を見せる光司。伊豆へ行っていて行けなかった公園を含め、順番を考え出す富永は、東京の地図を見て閃く。

「渦巻き状に移動している」

更に、光司の部屋に貼ってある写真と彼女が似ていると指摘、その写真は、写真家だった光司の実の母。

彼女を追いかけ写真を撮っているのは「マザコンだから」と富永に言われる。

他にもマザコンについて得々と語る富永にあっけにとられる光司・・・。

この2人のやり取りが、かわいくて笑えるので、動画で少しだけ紹介

(C)「東京公園」製作委員会

更に富永は「兄弟は他人のはじまり」と言い、また美咲の話に戻ったところで光司がふと思いつく。

光司「もしかして、こないだ言ってた”阻む何か”って、、これかな、、、この彼女の写真の事を姉さんにも話した」

富永「!!! それだよ!もちろん!!!」

とにかく一度、美咲のところへ行ってこいと薦める。

 


 

出かける準備をしている光司。

ヒロ「決着をつけるって訳か、姉さんと」

光司「決着なんて大げさなもんじゃないよ。けじめっていうかさ。」

ヒロ「けじめねぇ・・なるほど、ありえるかもな・・」

 

光司は美咲のマンションを訪れ、姉の写真を撮る。美咲は食事を作り一緒に食べる。

「写真は続けろ、いずれ追い詰められるだろうけど、それまでは好きにしなさい」と、わざと意地悪そうな口調で言う美咲に

「お、黒い姉さんか・・」とカメラを向ける光司。

思わずよけた後、光司を見つめる美咲。

ソファへ逃げる美咲を追い、シャッターを切る光司。

悲しげな、苦し気な表情の美咲を見つめ、カメラをおろした光司の手を取り、抱きしめ、キスをする美咲。

 

両親の再婚が決まり、弟が出来る事を知った美咲が、サッカーをして遊んでいる光司を見に行った時の話をする光司。

「姉さんが僕を初めて見た時、僕も姉さんを見たんだよ。仲間の1人が、”あの人、お前の事見てるぞ”って。でももうその時、僕は姉さんを見てた」

光司「姉さんが姉さんで良かった」

美咲「あたしも。光司が弟で良かった」

その夜、美咲は現在の仕事を退職し、今は母と少しでも一緒にいたいし、しばらく大島で暮らしたいと父に連絡する。


光司は初島を公園に呼び出し、依頼された仕事の辞退を伝えると、初島は酒を飲みながら、「あいつの男は君なのか」などと絡んでくる。

やはり浮気を疑って、妻の素行調査が目的だった初島。光司に「かっこ悪い」と言われて開き直り、更にデジカメのデータを渡せと怒鳴り散らす。

もうすぐ、妻がこの公園に来るが、自分は会わないうちに帰るから、君を残していくと君と妻が会ってるんじゃないかという妄想が止まらなくなるので、一緒に帰ろうと強引に光司の腕を取る初島。

その手を振りほどくが、なんだか初島が気の毒になってしまった光司は最後に彼女が巡った公園の位置を地図上でつなぎあわせるとうずまき状だった、と報告すると、妻の浮気を疑っていた初島は驚き、笑いながら話し出す。

夫婦の出会いは大学の考古学サークルで、アンモナイトは初島が妻に贈った最初のプレゼントだった。うずまきはアンモナイトだと。

光司が「奥さんとその話をしろ」と言うと、自信がないと言う初島。

光司は自分の自信のない今を話しだす。

更に、「昨日、子供のころから好きだった人に告白したが、それは過去の事でもう先がないとわかったが、なんかふっと軽くなれた。」と。

それを聞いて初島は

「君は変な奴だな。俺なんかが言っても信じないかもしれないが、君には才能があると思う。君の写真はなんかあったかいもので包まれるような、公園のような感じがする。いいもんだな、公園も」

光司はこれからは、自分で妻を撮影するよう促しデジタルカメラを渡す。

カメラを受け取り、妻子の元へ走り出す初島。早速、仲良く写真を撮り合って帰って行った。

 


後日、富永がバックパックを背負って光司の家を訪れる。

富永「前に一部屋 空いてるって言ったよね」

呆然とする光司の横でヒロが「言ったかもしれないな・・」

 

ヒロ「あ、、これかな、、けじめってやつ」

 

光司は、ヒロが居た時とは違うんだから、一緒に暮らすのを断ろうとするが、富永は「(ヒロが)居ない訳じゃないじゃない」と譲らず、ヒロの部屋へ入っていく。

 

その瞬間から・・・ヒロが見当たらない。

光司はヒロを探すが見つからない。

 

死んだバカのせいで、一人でやっていくのが正直、とてもしんどい。頼れるのは光司だけだという富永を光司は受け入れる事に。

 

光司の手に天井から水滴が・・・。

光司「富永、泣いてるのはヒロのようだ」

光司が一緒に居てくれるなら美優の事も安心と思ったのか、それとも新しい未来へ歩き出そうとする2人への別れの悲しみか、、ヒロは、自身が死んで以来、初めての涙を流して消えた・・・のか。


 

それから2人はホームセンターへ。

そこには娘を連れた仲睦まじい初島夫妻の姿が。お互いに無言で会釈を交わす。

富永「よかったじゃん!」

 

THE END

 

時間 : 1 時間 59 分
発売日 : 2012/1/27
出演 : 三浦春馬, 榮倉奈々, 小西真奈美, 井川遥
販売元 : アミューズソフトエンタテインメント
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(C)「東京公園」製作委員会

綾糸: 綾糸 主婦 1990年代、汎用機時代のエンジニア 趣味で長くやっていたweb制作は、未だにエディタでの手コーティング 現在は自宅でゆるりとweb制作やライターをしています