2012年、東京・大阪で上演された、三浦春馬くん出演舞台「ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ」の第2幕詳細です。
ネタバレ詳細
作品概要やキャスト、第1幕ネタバレは以下をご覧下さい。
第2幕:約96分
<堺>
三成が朝鮮出兵用の船の準備をしている。堺の豪商:蜂ヶ屋善兵衛と番頭が現れる。三成は、盗まれて足りなくなったものを堺商人たちに埋めてもらう代わりに、彼らの権利は守ると大公殿下は約束したが、自分は本当は商人の権利など剥奪したいと思っていると豪語し去る。
善兵衛らは堺は自分たちのもの。誰にも渡さない。秀吉なんて猿だ。自分たちは世界を相手にすると言い合う。
豪商こそがスーパースターだと。
<津雲寺>
春来たち僧が歌いながら掃除をしている。
白米炊いて 食うがいい
金のまんまを 食うがいい
食うかい 食うかい 金まんま
※第1幕で3本杉の下を掘り、出てきた箸を見て子供が歌った歌
<津雲寺>
心九郎、バラードを歌いながら登場。
何かが起きる気配がする
胸が甘く騒ぐ
謎を解く事は 現実の泥に溺れた真実に手を差し伸べること
探偵は問いかける
「なんの為に生まれたのか」
その謎を解くために生きていくのさ 僕は
お銀も歌いながら登場。(同じ曲)
彼の素顔に触れたようで
胸が甘く騒ぐ
頭脳明晰で迷う事のない笑顔も 偽りの仮面だったの
盗人は見抜いてる
「彼は謎を隠してる」と
その秘密盗む為、生きてみるかな少し
デュエットで・・・
探偵は(問いかける) 盗人は見抜いてる
その謎が解けた時 その秘密見つめたら
五右衛門一行到着。春来尼が出て来て言う。
仏像に隠し文字を掘ったのは自分。春ケ村は自分の故郷。いいところだったでしょう?
彼らが暗号を解いて春ケ村へ行き、「わらべ歌」を聞かせる為に掘ったらしい。
心九郎がわらべ歌を歌い、謎を解いていく。
「天狗の箸で金目鯛ぶっ刺して」
黄金目玉像を箸にくくりつけて地面にぶっ刺す
「白米」の白
百から一足りない=九十九(つくも)=津雲寺
「白米」の米
図柄で中心を意味する
つまり、「津雲寺の中心に黄金目玉像をくくりつけた箸を刺す」
「入道が食らう」=入道雲からの落雷
箸を刺したところへ雷が落ちるという事。
早速、箸を刺してみると、雷が落ち
大仏の中から黄金が現れた。
心九郎・五右衛門一行・お銀と金次 で3等分にしようとお銀。
前田慶次郎は心九郎に、お前は秀吉に奉納するつもりか、そんな事をしたらすぐに朝鮮出兵の費用にまわされ、戦が長引くからやめろと言うと、心九郎は「秀吉公にも、あなた方にも渡さない。これは秀吉公と闘う軍資金にする」と言う。
闘うだと????と驚くみんな。
僕の名前は「明智心九郎光明。父は明智光秀」
(明智秀光は本能寺の変で信長に謀反を起こし、山形の合戦で秀吉に倒された。)
心九郎は、光秀が外でつくった子供で、明智の家には入れなかったが、そのお陰で自分は生き延びたので、亡き父の無念を自分が晴らすと。
時代は代わり、明智の事を忘れている秀吉。役人になり明智を名乗ったが気づかない事が悔しく、明智の方が優れていると証明すると歌い踊る。
そこで、復讐を決めた心九郎が、堺の豪商やマローネと手を組んだ事を知り、どんな理由でもこんな悪党たちと組むのは間違い、頭を冷やせと五右衛門。
秀吉と闘うなら堺を拠点にするしかない。善兵衛やマローネたちは五右衛門と組む気はないので、五右衛門たちとは手を切るしかない。
堺+マローネ一行+心九郎 VS 五右衛門+盗賊一行の激しい立ち回り。
五右衛門に刀を落とされ絶対絶命のところでお銀が心九郎の前に立ち「やめて!」と叫ぶ。が、その瞬間、善兵衛たちが五右衛門を銃で撃つ。
飛び道具にはかなわず、その場を去る五右衛門一行を更に追おうとする南蛮人たちを「よせ!もういい!」と心九郎が制す。
五右衛門が撃たれた事にショックを隠せない心九郎。
呆然とその場に残っているお銀に「なぜ僕をかばった」と聞く。
お銀「まだあんたの謎を盗んでないから」と言い残し立ち去る。
心九郎はお銀を追いかけ、やめる・・・。
<二カ月後>
堺では秀吉の差し向ける一行は入れないようになっていた。善兵衛の差し金かと思った秀吉だが、三成が言うには、中心にいるのは明智心九郎で、光秀の息子だと。
それを聞いた秀吉は、なんと自分に本気で仕掛けてくる者はもう居ないと思っていたが、明智の者にそんな骨のあるものがいたか、と喜んでいる。
<堺>
心九郎たちの意気が上がる。堺は独立する!未来をこの手に!
すべての人は対等。民衆を愚弄する権力に中指を突き立てる!それが堺だ!自由都市 堺だ!
そこへ豊臣軍がなだれ込む。
南蛮人と豪商たちによって大砲や銃器も大量に用意されており、ひるんだ豊臣軍は撤退。
心九郎「秀吉にも家康にも手出しできない力をつける」
小林「光秀様が倒れて15年余り。再び明智の名を轟かせる事を信じておりました」
心九郎「幼い頃から育ててくれた苦労にも報いる事ができる」
(小林小女は実は心九郎の乳母だった?)
そこへお銀から「黄金の軍資金を奪う」と予告状が届く。
それを聞いて「そんな事できるわけがない」と放っておくことにした事に喜ぶ小林小女。小林は、心九郎が少しお銀に心惹かれているのではないかと心配していた様子。心九郎自身も悩みを隠している?
一人でやってきたお銀に襲い掛かるのはくれくれお仙・死神右京ら盗賊。そこへ金次たちが助けに来て、事なきを得るが、お銀は思う・・・自分を殺せと命じたのは心九郎なのか?
一人で黄金を盗むなんて無理、堺を離れようと諭す仲間たちにお銀は五右衛門が死んだのは自分のせい、みんなの元には戻れないと言う。
更に、自分はあの男(心九郎)の謎を盗まなければならない、そうでなければ生きている意味さえ失うと。
<五右衛門の墓の前>
シャルルが五右衛門を忍ぶ。
五右衛門は盗人なのにいい人だった、ヒーローだった、かよわき者に優しく寄り添ったと。春来僧や春ケ村の村民たちも集まり、五右衛門の思い出に盛り上がっているが・・・
「生きてますけど」と五右衛門が現れる。
実は春来の与えた薬が効き、元気になったらしい。
そしてまたアンヌから手紙が届く。
(アンヌ・デ・アルワイダ(天海祐希)は第1幕でも手紙のシーンのみで映像出演)
「永遠 の 黄金の国」と呼ばれるだろうは間違いで、
「永遠 と 黄金の国」 が正解だと言う内容の手紙。
金次が現れ、五右衛門が生きている事を知らないお銀が心九郎を助ける為、堺と豊臣の戦へ向かったので助けてくれと五右衛門に頼む。
<都>
秀吉が前田慶次郎に堺の戦へ行けと命じる。
明智の家の者は、自分の頭の良さに過信し危うい行動をするが、勝つのは自分だ。本能寺の変の事も、結局は明智を倒したのは自分。今回も同じ、天下はわしのものだと秀吉。
五右衛門が忍び込み「この戦、俺が盗ませてもらう」
<堺>
秀吉が自ら堺へ乗り込んでくると聞きつけた商人や南蛮人が騒いでいる。
「もうすぐイスパニアから最新式の銃も届く、浮足立たなければ必ず勝つ!」と心九郎が皆をなだめるが、止めるのも聞かず「勝てるわけがない」と堺を逃げ出してしまう町民たち。
「なぜみんな、僕の話を聞かない・・・」とうなだれていると、お銀が現れる。「あんた自身が、その言葉を信じてないからじゃないのかい」
予告状を無視したのは、一人で出来る筈がないと思ったからだと言う心九郎に、今までのあんたなら、何故できもしない事をわざわざ予告してきたのか、その謎を推理した筈。あんたは謎から逃げてる と言われる。
「朝鮮から兵が戻るまでに秀吉の寿命が尽きる事が自分の賭け」
暗殺だって出来ると言うお銀に「主君を殺した明智の息子、暗殺したところで汚名はすすげない」
「感情を抑え、冷静に謎を解く探偵を演じていた」
お銀は自分の感情をごまかす必要はない、心のまま素直に生きれば世界は変わる。腹が立てば怒り、おかしければ笑い転げ、悲しい時はつき合うと言う。
天はきっとそういう男に味方する。世界は変わる。心を縛る鎖を外せば。
遂に一緒に歌い出す心九郎。
元気が出た心九郎はよ~し!と気合を入れ、
町民たちに「秀吉が来たって今更オタオタするな、みんな落ち着けば愛する堺はあと半年は持つ。ジタバタするな!わかったやつから順番で、家帰って 飯食って 寝ろ~」
タガの外れた心九郎は、感情を抑えない。
あまりの変わりように唖然とするお銀。
蚊にさされた事に腹を立て、蚊1匹に奮闘。蚊を追い、走り回り、お銀の頬に止まったのを見るや平手打ち。殴り返され、また殴る。「グーはねーだろ!」とお銀に張り倒され、
「そうだよな!グーはねーよな!」と笑い転げる。
「あー なんかスッとした!」
お銀が結局、はじめになぜ自分を助けたのかとまた問うと「なんでかなー、なんか助けたかったから助けたんだ」と心九郎。その答えでお銀も謎は解けたと言い、心九郎も頭がスッキリしてきたと言う。「ありがとう」と頭を下げる心九郎。
「秀吉軍から堺を救う道を考える」と心九郎が言っているところに善兵衛とマローネ一行が現れ、堺は自分たちのものだと言い出し、手下たちを差し向け襲ってくる。
善兵衛の目論見は、秀吉に歯向かった心九郎を倒し、秀吉に恩を売るつもりらしい。どこまでも損得勘定だけの人間。
卑怯な善兵衛たちは、舞踊少女探偵団を人質にとり、「意地を通して罪のない人の命を奪うか、君の首で堺の安全を買うか決めろ」と迫る。
心九郎は「僕が捕まれば堺の人々の安全は保障するな?」と確認し、刀を捨てる。お銀もつき合い短刀を放り出し、2人は捕らえられる。
マローネは「ヒノモトは疲弊しており植民地にするには絶好のチャンスだ。拠点に堺を取れ」とイスパニアへ親書を送れと部下に指示。そもそもマローネはヒノモトを売り、祖国へ戻る算段。善兵衛はそれを機に世界と商売をすると言う。
そこへ秀吉一行が到着。
「この度の謀反、お前の仕業で間違いないな」と三成。
「若造!こんな騒ぎでわしの天下の屋台骨を揺るがせたつもりか!」と秀吉。
「屋台骨は揺るいではいないが、人々の心は揺らした!あんまりいい気になってると、第二、第三の僕が現れるぞ!」
秀吉は笑い飛ばし、「生意気なところは親父そっくりだ!親父を討ったこの手で倅の首を落とすのが、せめてものわしのたむけだ」と刀を構える。
お銀が泣きながら秀吉に食ってかかるが抑え込まれる。覚悟を決める心九郎。
「明智の子倅はここで終わる!」と刀を振り下ろす秀吉。
・・・と、後ろ手に縛られていた心九郎の縄が切れ、
「ここからは新しい人生だぜ!」と笑ったかと思うと、秀吉は偽物!またもや五右衛門の変装だった!
驚く心九郎と、喜ぶお銀。
善兵衛やマローネの部下たちと闘う五右衛門、心九郎、お銀。更に盗賊仲間たちが舞踊少女探偵団の縄を解き助ける。
そこへ「のろし」を上げると町中で爆薬が爆発、堺の町が焼け野原になる仕掛けをしていたマローネたち。その「のろし」を上げる!
・・・が、どこも爆発しない?!
そこへシャルル。爆薬は全部回収したと登場。
爆薬を持って立ち去る五右衛門。続く心九郎たち。
残った前田慶次郎と石田三成が協力して善兵衛・マローネの手下たちを片付ける。
先に逃げ出していた善兵衛とマローネ、イスパニアへ向かおうと船に乗り込もうとしている・・・・
そこへ、派手に自己紹介しながら登場したのは・・・
頭も切れれば体も切れる 謎と悪事を一刀両断
その名も 明智心九郎!
善兵衛たちは五右衛門ら4人に阻まれる。
<都>
秀吉の元を訪れた五右衛門は、秀吉のフリをした礼として、明智心九郎の刀を秀吉に渡す。納得しない秀吉に更に「不死の薬草が入ったおにぎり」を渡す。
春来の言っていた言葉「富士を見ながら おにぎり食うかい」の本当の意味は、”不死身のおにぎり” だったらしい。
(※これがアンヌの手紙の”永遠”)
「堺を救った代償だ」と五右衛門。
春来も現れ、「食べれば永遠の命が約束される」と言われるが、
今の年齢、今の姿のまま永遠だと聞き食べるのをやめる秀吉。
「わしも天下人。引き際は心得ている。こんな爺の姿で生き永らえても仕方ない。明智の事も不問にふしてやる。」
「朝鮮を責めるのをやめろ、下手をすればこの先、何百年も遺恨を残すぞ」と言い残した五右衛門。
秀吉は三成を呼び、自分が亡きあとはもう戦は終わりにしろと言う。
<エンディング>
世界は変わる~ ルララルラ~♪
世界は変わる ルララルラ~
夢も未来も 昨日と違う
そんな新たな時代が来るよ
すべてをさらう 時の流れに
誰も逆らえないから
五右衛門は派手にやり過ぎたのでシャルルを送って行きがてら、しばらく南蛮へ行く事に。
「僕も連れて行って下さい。明智の名を捨て、新しい生き方を探したい。僕を弟子にして下さい。」と心九郎。
弟子は断るが一緒に船に乗るのはいいと言う五右衛門。弟子なんかになるより、自分の眼でデッカイ世界を見て来い!
嬉しそうな心九郎。
そして「おいで~ 君たち~」と心九郎が呼ぶと、「心九郎様~」と小林小女と舞踊少女探偵団。全員を連れて行くらしい事にうんざりするお銀と、にぎやかでいいと言う五右衛門。
全員で船に乗り込む。
THE END
ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ (C)ゲキシネ (C)劇団☆新感線
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【本編】 183min「大阪公演千秋楽」
【特典】 6min(本編ディスク)+199min(特典ディスク)
1.ザ・メイキング・オブ・ジパングパンク
2.ゲキ×シネ未収録シーン集
3.続・あなたと浦井健治
4.製作発表会見
5.SKOMB LIVE~ゲキ×ソニックより
6.ゲキ×シネ宝島社3誌合同試写会
7.ゲキ×シネ公開記念イベント
8.ゲキ×シネトークショー森雪之丞×岡崎司
9.ゲキ×シネトークショー中島かずき×山本むつみ
10.ゲキ×シネトークショー冠徹弥×教祖イコマノリユキ
11.ゲキ×シネ予告編集
12.ゲキ×シネ絵巻(歴史・音楽・渡米)