アガサ・クリスティー賞とは?2011年創設~受賞作品のすべて


 

アガサ・クリスティー賞とは

公募 発表:7月

主  催:株式会社早川書房・公益財団法人早川清文学振興財団
対  象:自作未発表の広義のミステリ小説

英国アガサ・クリスティー社の協力を得て創設されたミステリ小説の新人賞。

新人賞となっていますが、応募要項の「資格」欄には「不問」となっているのでプロも応募可能なようです。

出典:ウィキペディアアガサ・クリスティー賞(早川清文学振興財団)

アガサ・クリスティー(ウィキペディア)
英国推理作家のクラブであるディテクションクラブの第4代会長
ミステリーの女王生年月日:1890年9月15日
活動期間:~1976年1月12日(85歳没)

 

大賞受賞作品は、その年の10~11月に早川書房より刊行されます。

受賞作品のすべて

著者/受賞作
第14回

2023年

大賞:睦月準也/マリアを運べ

17歳の運び屋の風子に、ある荷物を運んでほしいという依頼が持ち込まれた。一度走った道をすべて記憶している風子は、持ち前の運転技術を活かして長野県の諏訪を目指す。ヤクザや新興宗教、某国のスパイまでもが荷物を狙うなか、彼女は依頼を完遂できるのか

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第13回

2023年

大賞:葉山博子/時の睡蓮を摘みに

1936年、息の詰まる日本社会から逃れた滝口鞠は、父が綿花交易を営む仏領インドシナの首都ハノイへ向かう。ハノイ大学で地理学を学ぶ鞠であったが、外務書記生の植田や、商社マンにしてスパイの紺野らとの関わりにより、非情なる植民地の現実に触れていく。世界大戦の時代に生きる鞠の運命は? 壮大なる歴史ロマン。

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優秀賞:小塚原 旬/機工審査官テオ・アルベールと永久機関の夢

1702年、ノイエンブルク公国では多大な利益をもたらす動力――永久機関の開発が呼びかけられた。しかし、高額の褒賞目当てに永久機関をうたう詐欺が横行。機工審査官テオが真贋を見極める。やがて父を詐欺師として罠に嵌め、火刑に追い込んだ黒幕と対峙し……

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第12回

2022年

大賞:西式 豊/そして、よみがえる世界。

医療テック企業、SME社が開発した脳内インプラント〈テレパス〉によって、介助用ロボットや仮想空間〈Vバース〉でのアバターの直接操作が可能となり、身体障害者の活動範囲が大幅に拡大した近未来。事故で脊髄を損傷しテレパスユーザーとなった脳神経外科医の牧野は、かつての恩師で、現在は同社の役員である森園からオペの代理執刀の依頼を受ける。記憶と視覚を失った少女エリカに視覚再建装置を埋め込む手術は無事成功したはずだったが、術後エリカは謎の黒い影の幻に脅かされるようになる。そして院内では新たな事件が起こり、経営陣の一人が犠牲に……。仮想と現実のはざまで少女を翻弄する幻影の、その驚愕の正体とは!?

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第11回

2021年

大賞:逢坂冬馬/同志少女よ、敵を撃て

独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。「戦いたいか、死にたいか」――そう問われた彼女は、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために。同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに訓練を重ねたセラフィマは、やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。おびただしい死の果てに、彼女が目にした“真の敵”とは?

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第10回

2020年

大賞:そえだ 信/地べたを旅立つ

鈴木勢太、性別男、33歳。未婚だが小学5年生の子持ち。北海道札幌方面西方警察署刑事課勤務…のはずが、暴走車に撥ねられ、次に気づいたときには…「スマートスピーカー機能付きロボット掃除機」になっていた!しかもすぐ隣の部屋には何故か中年男性の死体が。どんなに信じられない状況でも、勢太にはあきらめられない理由があった。亡き姉の忘れ形見として引き取った姪・朱麗のことだ。朱麗の義父だった賀治野は、姉と朱麗に暴力を働き接近禁止命令が出ていたが、勢太がそばを離れたとわかったら朱麗を取り戻しにやってくる。勢太の目覚めた札幌から朱麗のいる小樽まで約30キロ。掃除機の機能を駆使した勢太の大いなる旅が始まる。だが、行く手にたちはだかる壁、ドア、段差!自転車、子ども、老人!そして見つけた死体と、賀治野と、姉の死の謎!次々に襲い掛かる難問を解決して小樽に辿り着き、勢太は朱麗を守ることができるのか?

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優秀賞:宮園 ありあ/ヴェルサイユ宮の聖殺人

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第9回

2019年

大賞:穂波了/月の落とし子

月面でミッションに臨む宇宙飛行士が月の裏側で変死を遂げた。その遺体には未知のウィルスが取り付いていた。やがて遺体をのせた宇宙船は帰還途中、制御不能に。地球へと落下し、地上の人々は感染パニックの脅威にさらされ……

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大賞:折輝真透/それ以上でも、それ以下でもない

1940年、パリが陥落し、ナチスによるレジスタンス狩りが進む中、フランス中西部のサン=トルワンでは、かくまっていた男が殺される事件が起こる。はたして村人が殺したのか? 村の神父は疑問を抱えながらも行動を開始する。だが、ナチスの脅威は隣町まで迫っていた……

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第8回

2018年

大賞:オーガニックゆうき/入れ子の水は月に轢かれ

那覇・水上店舗通り―繁華な国際通りから一本入ったその場所は、猥雑なバックストリートだ。かつては湿地帯だったガーブ川を、戦後に不法占拠して生まれたワンダーゾーン。…いわば、風来坊たちの隠れ家である。水害で死んだ双子の兄の身代わりとして、偽りの人生を生きてきた孤独な青年・岡本駿。母を振り切って実家を飛び出した彼は放浪の果て、水上店舗通りに辿り着いた。高齢フリーターの川平健、そして老女傑の鶴子オバアと出会い、居場所を見つけた駿はやがて、オバアの店を譲り受け『水上ラーメン』をオープンする。しかし開店当日、最初の客が謎多き水死体として発見される。不審死を追う駿と健は、在日米軍、CIA、琉球王など、沖縄に滲む黒闇を目の当たりにする―!

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第7回

2017年

大賞:村木美涼/窓から見える最初のもの

心療内科に通う女子大生、購入した油絵の真贋を疑う経営者、喫茶店の物件探しを依頼された不動産屋の女性、自分の名前を騙った失踪人に戸惑う会社員。年齢も性別も境遇もちがう4人の人生に待ち受けていたのは……細部の描写、精緻な構成が光る日常のミステリ

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優秀賞:西恭司/アラーネアの罠

未完

第6回

2016年

大賞:該当なし
優秀賞:春坂咲月/花を追え 仕立屋・琥珀と着物の迷宮

仙台の夏の夕暮れ。篠笛教室に通う着物が苦手な女子高生・八重はふとしたことから着流し姿の美青年・宝紀琥珀と出会った。そして仕立屋という職業柄か着物にやたらと詳しい琥珀とともに、着物にまつわる様々な謎に挑むことに。ドロボウになる祝着や、端切れのシュシュの呪い、そして幻の古裂「辻が花」……やがて浮かぶ琥珀の過去と、徐々に近づく二人の距離は果たして――? 謎のイケメン仕立屋・琥珀と女子高生・八重の着物をめぐる和ミステリ登場!

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第5回

2015年

大賞:清水杜氏彦/うそつき、うそつき

国民管理のために首輪型嘘発見器着用が義務付けられた世界。少年フラノは非合法の首輪除去で日銭を稼ぐ。強盗犯、痣のある少女、詐欺師など依頼人は様々で危険は日常茶飯事だ。だが彼にはある人のためにどうしても外したい首輪があった。それがフラノを首輪と彼自身の秘密へ導く……愛を乞う少年が辿り着く衝撃の結末とは?

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第4回

2014年

大賞:松浦千恵美/しだれ桜恋心中

若手文楽人形遣いの屋島達也は、師匠・吉村松涛のもとで充実した修業の日々をおくっていた。そんなある日、達也は怪しげな魅力を持つ花魁の文楽人形「桔梗」を見つける。桔梗は『しだれ桜恋心中』という演目専用に作られた、特別な人形らしい。だが、約60年前に『しだれ桜恋心中』が上演された際、技芸員が次々と不審死を遂げていたことを知り、達也は桔梗に近づくことを恐れはじめる。一方、補助金削減問題に揺れる日本文楽協会は、『しだれ桜恋心中』を呪いの演目として興行し、観客を呼びこもうとするが…。

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第3回

2013年

大賞:三沢陽一/致死量未満の殺人

雪に閉ざされた山荘で女子大生・弥生が毒殺された。容疑者は同泊のゼミ仲間の4人。外界から切り離された密室状況で、犯人はどうやって彼女だけに毒を飲ませたのか。容疑者4人は推理合戦を始めるが…そして事件未解決のまま時効が迫った15年後、容疑者の一人が唐突に告げた。「弥生を殺したのは俺だよ」推理とどんでん返しの果てに明かされる驚愕の真実とは?

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第2回

2012年

大賞:中里友香/カンパニュラの銀翼

1920年代後半の英国。エリオットには秘密があった。資産家の子息の替え玉として名門大学で学び、目が見えなくなった「血のつながらない妹」のため、実の兄のふりをして通いつめる日々。そんなエリオットの元に、シグモンド・ヴェルティゴという見目麗しき一人の男が現れる。物憂い眩暈。エレガントな悪徳。高貴な血に潜む病んだ「真実」―精緻な知に彩られた、めくるめく浪漫物語。

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第1回

2011年

大賞:森晶麿/黒猫の遊歩あるいは美学講義

でたらめな地図に隠された意味、しゃべる壁に隔てられた青年、川に振りかけられた香水、現れた住職と失踪した研究者、頭蓋骨を探す映画監督、楽器なしで奏でられる音楽…日常に潜む、幻想と現実が交差する瞬間。美学・芸術学を専門とする若き大学教授、通称「黒猫」と、彼の「付き人」をつとめる大学院生は、美学とエドガー・アラン・ポオの講義を通してその謎を解き明かしてゆく。

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綾糸: 綾糸 主婦 1990年代、汎用機時代のエンジニア 趣味で長くやっていたweb制作は、未だにエディタでの手コーティング 現在は自宅でゆるりとweb制作やライターをしています