アガサ・クリスティー賞とは?2011年創設~受賞作品のすべて

アガサ・クリスティー賞とは
公募 発表:7月
主 催:株式会社早川書房・公益財団法人早川清文学振興財団
対 象:自作未発表の広義のミステリ小説
英国アガサ・クリスティー社の協力を得て創設されたミステリ小説の新人賞。
新人賞となっていますが、応募要項の「資格」欄には「不問」となっているのでプロも応募可能なようです。
出典:ウィキペディア、アガサ・クリスティー賞(早川清文学振興財団)
大賞受賞作品は、その年の10~11月に早川書房より刊行されます。
第11回(2021年)
逢坂 冬馬(あいさか・とうま)
1985年生まれ。35歳。埼玉県在住。
嘴と階/小塚原旬
探偵の悪魔/森バジル
プラチナ・ウイッチ/根本起男
ビューティフル・インセクト/初川遊離
第10回(2020年)
そえだ 信(そえだ・しん)
生年非公表。北海道在住。
鈴木勢太、性別男、33歳。未婚だが小学5年生の子持ち。北海道札幌方面西方警察署刑事課勤務…のはずが、暴走車に撥ねられ、次に気づいたときには…「スマートスピーカー機能付きロボット掃除機」になっていた!しかもすぐ隣の部屋には何故か中年男性の死体が。どんなに信じられない状況でも、勢太にはあきらめられない理由があった。亡き姉の忘れ形見として引き取った姪・朱麗のことだ。朱麗の義父だった賀治野は、姉と朱麗に暴力を働き接近禁止命令が出ていたが、勢太がそばを離れたとわかったら朱麗を取り戻しにやってくる。勢太の目覚めた札幌から朱麗のいる小樽まで約30キロ。掃除機の機能を駆使した勢太の大いなる旅が始まる。だが、行く手にたちはだかる壁、ドア、段差!自転車、子ども、老人!そして見つけた死体と、賀治野と、姉の死の謎!次々に襲い掛かる難問を解決して小樽に辿り着き、勢太は朱麗を守ることができるのか? Amazonで探す 楽天で探す |
宮園 ありあ(みやぞの・ありあ)
1968年生まれ。千葉県在住。
エゴにのみ通ずるヒュプノ/蝋化 夕日
時空を超えた約束/園田 幸治
誰が何と言おうと/織田 弘助
第9回(2019年)
穂波 了(ほなみ・りょう)
1980年5月31日生まれ。千葉県在住。
※「月の落とし子」に改題
月の落とし子 |
月面でミッションに臨む宇宙飛行士が月の裏側で変死を遂げた。その遺体には未知のウィルスが取り付いていた。やがて遺体をのせた宇宙船は帰還途中、制御不能に。地球へと落下し、地上の人々は感染パニックの脅威にさらされ…… |
折輝 真透(おりてる・まとう)
生年月日非公表。東京都在住。著書に『マーチング・ウィズ・ゾンビーズ』(2019年/第4回ジャンプホラー小説大賞金賞)
それ以上でも、それ以下でもない |
1940年、パリが陥落し、ナチスによるレジスタンス狩りが進む中、フランス中西部のサン=トルワンでは、かくまっていた男が殺される事件が起こる。はたして村人が殺したのか? 村の神父は疑問を抱えながらも行動を開始する。だが、ナチスの脅威は隣町まで迫っていた…… |
第8回(2018年)
オーガニック ゆうき
1992年生まれ。沖縄県出身、京都大学法学部休学中。
入れ子の水は月に轢かれ |
那覇・水上店舗通り―繁華な国際通りから一本入ったその場所は、猥雑なバックストリートだ。かつては湿地帯だったガーブ川を、戦後に不法占拠して生まれたワンダーゾーン。…いわば、風来坊たちの隠れ家である。水害で死んだ双子の兄の身代わりとして、偽りの人生を生きてきた孤独な青年・岡本駿。母を振り切って実家を飛び出した彼は放浪の果て、水上店舗通りに辿り着いた。高齢フリーターの川平健、そして老女傑の鶴子オバアと出会い、居場所を見つけた駿はやがて、オバアの店を譲り受け『水上ラーメン』をオープンする。しかし開店当日、最初の客が謎多き水死体として発見される。不審死を追う駿と健は、在日米軍、CIA、琉球王など、沖縄に滲む黒闇を目の当たりにする―!
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第7回(2017年)
村木 美涼
1967年、宮城県生まれ
窓から見える最初のもの |
心療内科に通う女子大生、購入した油絵の真贋を疑う経営者、喫茶店の物件探しを依頼された不動産屋の女性、自分の名前を騙った失踪人に戸惑う会社員。年齢も性別も境遇もちがう4人の人生に待ち受けていたのは……細部の描写、精緻な構成が光る日常のミステリ
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未刊
第6回(2016年)
春坂 咲月
1968年兵庫県神戸市生まれ。大学非常勤講師の傍ら文学賞に小説を投稿。
花を追え 仕立屋・琥珀と着物の迷宮 |
仙台の夏の夕暮れ。篠笛教室に通う着物が苦手な女子高生・八重はふとしたことから着流し姿の美青年・宝紀琥珀と出会った。そして仕立屋という職業柄か着物にやたらと詳しい琥珀とともに、着物にまつわる様々な謎に挑むことに。ドロボウになる祝着や、端切れのシュシュの呪い、そして幻の古裂「辻が花」……やがて浮かぶ琥珀の過去と、徐々に近づく二人の距離は果たして――? 謎のイケメン仕立屋・琥珀と女子高生・八重の着物をめぐる和ミステリ登場!
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第5回(2015年)
清水 杜氏彦
2015年6月「電話で、その日の服装等を言い当てる女について」で第37回小説推理新人賞を受賞。同年7月、『うそつき、うそつき』で第5回アガサ・クリスティー賞に輝き、ダブル受賞の超大型新人として期待を集める
うそつき、うそつき |
国民管理のために首輪型嘘発見器着用が義務付けられた世界。少年フラノは非合法の首輪除去で日銭を稼ぐ。強盗犯、痣のある少女、詐欺師など依頼人は様々で危険は日常茶飯事だ。だが彼にはある人のためにどうしても外したい首輪があった。それがフラノを首輪と彼自身の秘密へ導く……愛を乞う少年が辿り着く衝撃の結末とは?
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第4回(2014年)
松浦 千恵美
1965年東京都生まれ。音楽業界を経て、現在、大学職員。
しだれ桜恋心中 |
若手文楽人形遣いの屋島達也は、師匠・吉村松涛のもとで充実した修業の日々をおくっていた。そんなある日、達也は怪しげな魅力を持つ花魁の文楽人形「桔梗」を見つける。桔梗は『しだれ桜恋心中』という演目専用に作られた、特別な人形らしい。だが、約60年前に『しだれ桜恋心中』が上演された際、技芸員が次々と不審死を遂げていたことを知り、達也は桔梗に近づくことを恐れはじめる。一方、補助金削減問題に揺れる日本文楽協会は、『しだれ桜恋心中』を呪いの演目として興行し、観客を呼びこもうとするが…。
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第3回(2013年)
三沢 陽一
1980年、長野県岡谷市生まれ。東北大学大学院法学研究科修士課程修了。大学研究助手などの仕事をしながら、各種文学賞に投稿。
致死量未満の殺人 |
雪に閉ざされた山荘で女子大生・弥生が毒殺された。容疑者は同泊のゼミ仲間の4人。外界から切り離された密室状況で、犯人はどうやって彼女だけに毒を飲ませたのか。容疑者4人は推理合戦を始めるが…そして事件未解決のまま時効が迫った15年後、容疑者の一人が唐突に告げた。「弥生を殺したのは俺だよ」推理とどんでん返しの果てに明かされる驚愕の真実とは?
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第2回(2012年)
中里 友香
アガサクリスティー賞の大賞受賞以前に、2007年『黒十字サナトリウム』で第9回日本SF新人賞を受賞。
カンパニュラの銀翼 |
1920年代後半の英国。エリオットには秘密があった。資産家の子息の替え玉として名門大学で学び、目が見えなくなった「血のつながらない妹」のため、実の兄のふりをして通いつめる日々。そんなエリオットの元に、シグモンド・ヴェルティゴという見目麗しき一人の男が現れる。物憂い眩暈。エレガントな悪徳。高貴な血に潜む病んだ「真実」―精緻な知に彩られた、めくるめく浪漫物語。
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第1回(2011年)
森 晶麿
1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。ライターとして漫画脚本などを手掛けながら小説の執筆活動
黒猫の遊歩あるいは美学講義 |
でたらめな地図に隠された意味、しゃべる壁に隔てられた青年、川に振りかけられた香水、現れた住職と失踪した研究者、頭蓋骨を探す映画監督、楽器なしで奏でられる音楽…日常に潜む、幻想と現実が交差する瞬間。美学・芸術学を専門とする若き大学教授、通称「黒猫」と、彼の「付き人」をつとめる大学院生は、美学とエドガー・アラン・ポオの講義を通してその謎を解き明かしてゆく。
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