本屋大賞 第16~17回(2019~2020年) 全20作品一覧まとめ

本屋大賞とは
毎年、前年の12月1日から翌年11月30日までに刊行された日本国内小説から書店員の投票で行われる賞。
一時審査で、書店員が3作品ずつに投票し、それらの集計から上位10作品をノミネート。
二次審査で、ノミネート10作品からベスト3を選んで投票する仕組み。
※投票の得点換算は、1位=3点、2位=2点、3位=1.5点
第15回までの本屋大賞は以下にまとめています。
第17回-2020年
第17回を迎えた本屋大賞の発表号。大賞受賞作家の喜びの声から一次投票、二次投票、発掘部門に翻訳小説部門と完全網羅。読みたい本が見つかる書店員おすすめガイドブック。 本屋大賞2020 (本の雑誌増刊) Amazonで探す |
全国の477書店、書店員586人の投票による
大賞:凪良ゆう/流浪の月
432点
あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい―。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。
【2020年本屋大賞 大賞受賞作】流浪の月
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2倉:小川糸/ライオンのおやつ
380点
第11回新井賞受賞
余命を告げられた雫は、残りの日々を瀬戸内の島のホスピスで過ごすことに決めた。そこでは毎週日曜日、入居者がもう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」があった―。毎日をもっと大切にしたくなる物語。 |
3位:砥上裕將/線は、僕を描く
327点
第59回メフィスト賞受賞作
水墨画という「線」の芸術が、深い悲しみの中に生きる「僕」を救う。 |
4位:横山秀夫/ノースライト
275.5点
一級建築士の青瀬は、信濃追分へ車を走らせていた。望まれて設計した新築の家。施主の一家も、新しい自宅を前に、あんなに喜んでいたのに…。Y邸は無人だった。そこに越してきたはずの家族の姿はなく、電話機以外に家具もない。ただ一つ、浅間山を望むように置かれた「タウトの椅子」を除けば…。このY邸でいったい何が起きたのか? |
5位:川越宗一/熱源
214点
第162回 直木賞受賞作
故郷を奪われ、生き方を変えられた。それでもアイヌがアイヌとして生きているうちに、やりとげなければならないことがある。北海道のさらに北に浮かぶ島、樺太(サハリン)。人を拒むような極寒の地で、時代に翻弄されながら、それでも生きていくための「熱」を追い求める人々がいた。明治維新後、樺太のアイヌに何が起こっていたのか。見たことのない感情に心を揺り動かされる、圧巻の歴史小説。 |
6位:相沢沙呼/medium霊媒探偵城塚翡翠
198点
7位:川上未映子/夏物語
156点
大阪の下町に生まれ育ち、東京で小説家として生きる38歳の夏子には「自分の子どもに会いたい」という願いが芽生えつつあった。パートナーなしの出産の方法を探るうち、精子提供で生まれ、本当の父を捜す逢沢潤と出会い、心を寄せていく。いっぽう彼の恋人である善百合子は、出産は親たちの「身勝手な賭け」だと言い、子どもを願うことの残酷さを夏子に対して問いかける。この世界は、生まれてくるのに値するのだろうか―。 |
8位:知念実希人/ムゲンのi
147.5点
若き女医は不思議な出会いに導かれ、人智を超える奇病と事件に挑む―。夢幻の世界とそこに秘められた謎とは!?予測不可能な超大作ミステリー。 |
9位:早見和真/店長がバカすぎて
105.5点
谷原京子(契約社員、時給998円)「マジ、辞めてやる!」でも、でも…本を愛する私たちの物語。 |
10位:青柳碧人/むかしむかしあるところに、死体がありました。
91.5点
鬼退治。桃太郎って…えっ、そうなの?大きくなあれ。一寸法師が…ヤバすぎる!ここ掘れワンワン埋まっているのは…ええ!?昔ばなし×ミステリ。読めば必ず誰かに話したくなる、驚き連続の作品集! |
翻訳小説部門
1位:ソン・ウォンピョン/アーモンド
訳:矢島暁子
扁桃体が人より小さく、怒りや恐怖を感じることができない十六歳の高校生、ユンジェ。そんな彼は、十五歳の誕生日に、目の前で祖母と母が通り魔に襲われたときも、ただ黙ってその光景を見つめているだけだった。母は、感情がわからない息子に「喜」「怒」「哀」「楽」「愛」「悪」「欲」を丸暗記されることで、なんとか“普通の子”に見えるようにと訓練してきた。だが、母は事件によって植物状態になり、ユンジェはひとりぼっちになってしまう。そんなとき現れたのが、もう一人の“怪物”、ゴニだった。激しい感情を持つその少年との出会いは、ユンジェの人生を大きく変えていく―。怪物と呼ばれた少年が愛によって変わるまで。 Amazonで探す |
2位:ルシア・ベルリン/掃除婦のための手引き書
訳:岸本佐知子
毎日バスに揺られて他人の家に通いながら、ひたすら死ぬことを思う掃除婦(「掃除婦のための手引き書」)。夜明けにふるえる足で酒を買いに行くアルコール依存症のシングルマザー(「どうにもならない」)。刑務所で囚人たちに創作を教える女性教師(「さあ土曜日だ」)。自身の人生に根ざして紡ぎ出された奇跡の文学。死後十年を経て「再発見」された作家のはじめての邦訳作品集。 Amazonで探す |
3位:劉慈欣/三体
訳:大森望、光吉さくら、ワン・チャイ
物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)。失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基地にスカウトされる。そこでは、人類の運命を左右するかもしれないプロジェクトが、極秘裏に進行していた。数十年後。ナノテク素材の研究者・汪森(ワン・ミャオ)は、ある会議に招集され、世界的な科学者が次々に自殺している事実を告げられる。その陰に見え隠れする学術団体“科学フロンティア”への潜入を引き受けた彼を、科学的にありえない怪現象“ゴースト・カウントダウン”が襲う。そして汪森が入り込む、三つの太陽を持つ異星を舞台にしたVRゲーム『三体』の驚くべき真実とは?本書に始まる“三体”三部作は、本国版が合計2100万部、英訳版が100万部以上の売上を記録。翻訳書として、またアジア圏の作品として初のヒューゴー賞長篇部門に輝いた、現代中国最大のヒット作。 Amazonで探す |
超発掘本
土屋賢二/無理難題が多すぎる
「ぼっち席」、「幸福に目もくれない生き方」、「老人の生きる道」、「善人になる方法」、「運転免許の更新」、「住み心地の問題」、「よくわからない野球解説」、「矛盾との闘い方」など、今日もツチヤ教授のまわりには、一筋縄ではいかない無理難題がいっぱい!読めばたちまち問題解決するかも!?な傑作ユーモア・エッセイ。 Amazonで探す |
第16回-2019年
第16回(2019年)本屋大賞は、4月9日に発表されました。
大賞:瀬尾まいこ/そして、バトンは渡された

435点
435点 | 森宮優子、十七歳。継父継母が変われば名字も変わる。だけどいつでも両親を愛し、愛されていた。この著者にしか描けない優しい物語。 「私には父親が三人、母親が二人いる。 家族の形態は、十七年間で七回も変わった。 でも、全然不幸ではないのだ。」 身近な人が愛おしくなる、著者会心の感動作。 |
2位:小野寺史宜/ひと

297.5点
297.5点 | たった一人になった。でも、ひとりきりじゃなかった。 両親を亡くし、大学をやめた二十歳の秋。 見えなくなった未来に光が射したのは、コロッケを一個、譲った時だった――。激しく胸を打つ、青さ弾ける傑作青春小説!Amazonで探す |
3位:深緑野分/ベルリンは晴れているか

282.5点
4位:森見登美彦/熱帯
250.5点
250.5点 | 汝にかかわりなきことを語るなかれ――。そんな謎めいた警句から始まる一冊の本『熱帯』。 この本に惹かれ、探し求める作家の森見登美彦氏はある日、奇妙な催し「沈黙読書会」でこの本の秘密を知る女性と出会う。そこで彼女が口にしたセリフ「この本を最後まで読んだ人間はいないんです」、この言葉の真意とは? 秘密を解き明かすべく集結した「学団」メンバーに神出鬼没の古本屋台「暴夜書房」、鍵を握る飴色のカードボックスと「部屋の中の部屋」……。幻の本をめぐる冒険はいつしか妄想の大海原を駆けめぐり、謎の源流へ!Amazonで探す |
5位:平野啓一郎/ある男

242.5点
242.5点 | 彼女の夫は「大祐」ではなかった。夫であったはずの男は、まったく違う人物であった…。 人はなぜ人を愛するのか。幼少期に深い傷を背負っても、人は愛にたどりつけるのか。 平成の終わりに世に問う、衝撃の長編小説。 |
6位:木皿泉/さざなみのよる

239.5点
239.5点 | 小国ナスミ、享年43。その死は湖に落ちた雫の波紋のように家族や友人、知人へと広がり――命のまばゆさを描く感動と祝福の物語! |
7位:三浦しをん/愛なき世界

208.5点
8位:知念実希人/ひとつむぎの手

167.5点
9位:芦沢央/火のないところに煙は

151.5点
151.5点 | 本年度ミステリ・ランキングの大本命! この面白さ、《決して疑ってはいけない》……。「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」。突然の依頼に、かつての凄惨な体験が作家の脳裏に浮かぶ。解けない謎、救えなかった友人、そこから逃げ出した自分。作家は、事件を小説にすることで解決を目論むが――。驚愕の展開とどんでん返しの波状攻撃、そして導かれる最恐の真実。読み始めたら引き返せない、戦慄の暗黒ミステリ! |
10位:伊坂幸太郎/フーガはユーガ

136.5点
136.5点 | 常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、決して幸せでなかった子供時代のこと。そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと――著者一年ぶりの新作書き下ろし長編は、ちょっと不思議で、なんだか切ない。 |
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