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島清恋愛文学賞・第1回(1994年)~現在までの受賞作品のすべて

文学賞
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島清恋愛文学賞について

Q
島清恋愛文学賞とは?
A
島清恋愛文学賞(しませれんあいぶんがくしょう)
1994年、石川県美川町が町村合併40周年を記念して、同町出身の作家島田清次郎にちなんで1994年に創設したが、2011年を最後に廃止。その後、民間団体「日本恋愛文学振興会」に運営を移行するかたちで2013年より再開するも、運営が困難になったことから、2014年からは北陸地方で唯一文学部を有する金沢学院大学が運営を継承。

同時開催で、市内に居住または通学する小・中・高校生を対象とした「島清ジュニア文芸賞」もある。

主催:金沢学院大学 日本恋愛文学振興会
対象:恋愛小説
対象期間:前年7月1日~6月30日

Q
発表はいつ?
A
第18回までと第20回は10月発表。第19回以降は翌2月。
第26回以降は5~6月。

参考・引用元

出典:ウィキペディア

2011年まで主催:白山市 島清恋愛文学賞
2014年から主催:金沢学院大学

島田清次郎(ウィキペディア
生年月日:1899年2月26日
活動期間:~1930年(31歳没)

画像:楽天市場
作品情報:Amazon

第18回までと第20回は10月発表。第19回以降は翌2月に発表されています。以降の年月は発表時。

受賞作品のすべて

著者/受賞作
第29回(2023年6月)
吉川トリコ:余命一年、男をかう

幼いころからお金を貯めることが趣味だった片倉唯、40歳。ただで受けられるからと受けたがん検診で、かなり進行した子宮がんを宣告される。医師は早めの手術を勧めるも、唯はどこかほっとしていたーー「これでやっと死ねる」。
趣味とはいえ、節約に節約を重ねる生活をもうしなくてもいい。好きなことをやってやるんだ! と。病院の会計まちをしていた唯の目の前にピンク頭の、どこからどうみてもホストである男が現れ、突然話しかけてきた。
「あのさ、おねーさん、いきなりで悪いんだけど、お金持ってない?」。
この日から、唯とこのピンク頭との奇妙な関係が始まるーー。

第28回(2022年6月)
吉田修一:ミス・サンシャイン

僕が恋したのは、美しい80代の女性でした…。大学院生の岡田一心は、伝説の映画女優「和楽京子」こと、鈴さんの家に通って、荷物整理のアルバイトをするようになった。鈴さんは一心と同じ長崎出身で、かつてはハリウッドでも活躍していた銀幕のスターだった。せつない恋に溺れていた一心は、いまは静かに暮らしている鈴さんとの交流によって、大切なものに触れる。まったく新しい優しさの物語。

第27回(2021年5月)
山本文緒:自転しながら公転する

結婚、仕事、親の介護、全部やらなきゃダメですか
共感と絶賛の声続々! あたたかなエールが届く共感度100%小説!東京で働いていた32歳の都は実家に戻り、地元のモールで店員として働き始めるが…。
恋愛、家族の世話、そのうえ仕事もがんばるなんて、そんなの無理!
答えのない問いを生きる私たちをやさしく包む物語。

第26回(2020年2月)
綿矢りさ:生のみ生のままで

私たちは、友達じゃない」25歳、夏。恋人と出かけたリゾートで、逢衣(あい)は彼の幼なじみと、その彼女・彩夏(さいか)に出逢う。芸能活動をしているという彩夏は、美しい顔に不遜な態度で、不躾な視線を寄越すばかりだったが、四人で行動するうちに打ち解けてゆく。東京へ帰った後、逢衣は彩夏と急速に親しくなった。やがて恋人との間に結婚の話が出始めるが、ある日とつぜん彩夏から唇を奪われ、「最初からずっと好きだった」と告白される。彼女の肌が、吐息が、唇が、舌が、強烈な引力をもって私を誘う――。綿矢りさ堂々の新境地! 女性同士の鮮烈なる恋愛小説。

第25回(2019年2月)
三浦しをん:ののはな通信

横浜で、ミッション系のお壌様学校に通う、野々原茜(のの)と牧田はな。庶民的な家庭で育ち、頭脳明晰、クールで毒舌なののと、外交官の家に生まれ、天真爛漫で甘え上手のはな。二人はなぜか気が合い、かけがえのない親友同士となる。しかし、ののには秘密があった。いつしかはなに抱いた、友情以上の気持ち。それを強烈に自覚し、ののは玉砕覚悟ではなに告白する。不器用にはじまった、密やかな恋。けれどある裏切りによって、少女たちの楽園は、音を立てて崩れはじめ…。運命の恋を経て、少女たちは大人になる。女子の生き方を描いた傑作小説。女子校で出会い、運命の恋を得た少女たちの20年超を、全編書簡形式で紡いだ、女子大河小説の最高峰。

第24回(2018年2月)
朝倉宏景:風が吹いたり、花が散ったり

汗も涙も笑いも本物だ 本年度青春小説の大本命!視覚障害のある、さちの伴走者となり、盲人マラソンに挑むことになった亮磨。クソみたいな夢も、ブラックバイトの日々も、二人で走ればどうでもよくなってくる――。でも、僕は彼女に嘘をついている。本当は隣を走る資格なんてないんだ。『白球アフロ』でファンを増やす小説現代長編新人賞出身の新鋭が放つ、ド直球の勝負球!

第23回(2017年2月)
乙川優三郎:ロゴスの市

昭和55年、弘之と悠子は、大学のキャンバスで出会う。その後、翻訳家と同時通訳として、二人は闘い、愛し合い、そしてすれ違う。数十年の歳月をかけて、切なく通い合う男と女。運命は苛酷で、哀しくやさしい。異なる言語を翻訳するせめぎ合い、そして、男と女の意表をつく”ある愛のかたち”とは?

山崎ナオコーラ:美しい距離

限りある生のなかに発見する、永続してゆく命の形。妻はまだ40歳代初めで不治の病におかされたが、その生の息吹が夫を励まし続ける。世の人の心に静かに寄り添う中篇小説。

第22回(2016年2月)
吉村萬壱:臣女

夫の浮気を知った妻は身体が巨大化していった。絶望感と罪悪感に苛まれながら、夫は異形のものと化していく妻を世間の目から隠して懸命に介護する。しかし、大量の食料を必要とし、大量の排泄を続ける妻の存在はいつしか隠しきれなくなり、夫はひとつの決断を迫られることに―。

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第21回(2015年2月)
島本理生:Red

夫の両親と同居する塔子は、可愛い娘がいて姑とも仲がよく、恵まれた環境にいるはずだった。だが、かつての恋人との偶然の再会が塔子を目覚めさせる。胸を突くような彼の問いに、仕舞い込んでいた不満や疑問がひとつ、またひとつと姿を現し、快楽の世界へも引き寄せられていく。上手くいかないのは、セックスだけだったのに―。

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第20回(2013年10月)
林真理子:アスクレピオスの愛人

感染症の最前線で働く、WHOのメディカル・オフィサー、佐伯志帆子。世界中を飛び回るその凛々しい姿は、後進の医師や医学部に通う一人娘の憧れの的であった。だが仕事を離れた彼女は、奔放に恋を楽しむ、どうしようもなく妖艶な女――。医術の神・アスクレピオスに、数多の男たちに、狂おしいほど求められる美しき女神が、本当に愛したのは……。林真理子が初めて挑んだ医療小説。

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千早茜:あとかた

実体がないような男との、演技めいた快楽。結婚を控え“変化”を恐れる私に、男が遺したもの(「ほむら」)。傷だらけの女友達が僕の家に住みついた。僕は他の男とは違う。彼女とは絶対に体の関係は持たない(「うろこ」)。死んだ男を近くに感じる。彼はどれほどの孤独に蝕まれていたのだろう。そして、わたしは(「ねいろ」)。昏(くら)い影の欠片が温かな光を放つ、島清恋愛文学賞受賞の恋愛連作短編集。

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第19回(2013年2月)
桜木紫乃:ラブレス

謎の位牌を握りしめて、百合江は死の床についていた―。彼女の生涯はまさに波乱万丈だった。道東の開拓村で極貧の家に育ち、中学卒業と同時に奉公に出されるが、やがては旅芸人一座に飛び込んだ。一方、妹の里実は地元に残り、理容師の道を歩み始める…。流転する百合江と堅実な妹の60年に及ぶ絆を軸にして、姉妹の母や娘たちを含む女三世代の凄絶な人生を描いた圧倒的長編小説。

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第18回(2011年10月)
あさのあつこ:たまゆら

人の世と山との境界に、夫の伊久男とひっそり暮らす老女、日名子。雪の朝、その家を十八歳の真帆子が訪れた。愛する少年が、人を殺めて山に消えたのだという。彼を捜す真帆子に付き添い、老夫婦は恐ろしい山に分け入ることに。日名子もまた、爛れるほどの愛が引き起こしたある罪を、そこに隠していたのだ――。山という異界で交錯する二つの愛を見つめた物語。

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第17回(2010年10月)
桐野夏生:ナニカアル

昭和十七年、林芙美子は偽装病院船で南方へ向かった。陸軍の嘱託として文章で戦意高揚に努めよ、という命を受けて、ようやく辿り着いたボルネオ島で、新聞記者・斎藤謙太郎と再会する。年下の愛人との逢瀬に心を熱くする芙美子。だが、ここは楽園などではなかった―。戦争に翻弄される女流作家の生を狂おしく描く、桐野夏生の新たな代表作。島清恋愛文学賞、読売文学賞受賞。

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第16回(2009年10月)
村山由佳:ダブル・ファンタジー

奈津・三十五歳、脚本家。尊敬する男に誘われ、家を飛び出す。“外の世界”に出て初めてわかった男の嘘、夫の支配欲、そして抑圧されていた自らの性欲の強さ―。もう後戻りはしない。女としてまだ間に合う間に、この先どれだけ身も心も燃やし尽くせる相手に出会えるだろう。何回、脳みそまで蕩けるセックスができるだろう。そのためなら―そのためだけにでも、誰を裏切ろうが、傷つけようがかまわない。「そのかわり、結果はすべて自分で引き受けてみせる」。

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第15回(2008年10月)
阿川佐和子:婚約のあとで

晴れて婚約したのに結婚をためらい始めた波。秘密の恋に大胆に身を任せてゆく碧。男性との関係を仕事のステップアップにつなげる真理。三世代同居家族の中の専業主婦、優美。障害があるゆえに自立を求めて結婚に踏み切れない宙……。姉妹、友人、仕事仲間としてリンクする七人。恋愛、結婚、仕事、家庭をめぐって揺れる彼女たちの、それぞれの心情と選択をリアルに描き出した連作集。

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第14回(2007年10月)
江國香織:がらくた

私は彼のすべてを望んだ、その存在も、不在による空虚さも――。45歳の翻訳家・柊子と15歳の美しい少女・美海。そして、大胆で不穏な夫。彼は天性の魅力で女性を誘惑する。妻以外のガールフレンドたちや、無防備で大人びた美海の心を。柊子はそのすべてを受け容れる、彼を所有するために。知性と官能が絡み合い、恋愛の隙間からこぼれ出す愉悦ともどかしさを描く傑作長編小説。

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第13回(2006年10月)
石田衣良:眠れぬ真珠

出会いは運命だった。17も年下の彼に、こんなにも惹かれてゆく――。孤高の魂を持つ、版画家の咲世子。人生の後半に訪れた素樹との恋は、大人の彼女を、無防備で傷つきやすい少女に変えた。愛しあう歓びと別離の予感が、咲世子の中で激しくせめぎあう。けれども若く美しいライバル、ノアの出現に咲世子は……。一瞬を永遠に変える恋の奇蹟。情熱と抒情に彩られた、最高の恋愛小説。

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第12回(2005年10月)
小手鞠るい:欲しいのは、あなただけ

自分を見失うほど激しくひとりの人に溺れ、その結果すべてを失ってもなお、幸福でいられるような恋とは?ひりひりするほど熱い言葉で書かれた、痛いほど切ない、ふたつの恋。熱く、痛く、切ない、究極の恋愛小説。

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第11回(2004年10月)
井上荒野:潤一

伊月潤一、26歳。住所も定まらず定職もない、気まぐれで調子のいい男。女たちを魅了してやまない不良。寄る辺ない日常に埋れていた女たちの人生は、潤一に会って、束の間、輝きを取り戻す。だが、潤一は、一人の女のそばには決してとどまらず、ふらりと去っていく。小さな波紋だけを残して……。漂うように生きる潤一と14歳から62歳までの9人の女性。刹那の愛を繊細に描いた連作短篇集。

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第10回(2003年10月)
谷村志穂:海猫

女は、冬の峠を越えて嫁いできた。華やかな函館から、昆布漁を営む南茅部へ。白雪のような美しさゆえ、周囲から孤立して生きてきた、薫。夫の邦一に身も心も包まれ、彼女は漁村に馴染んでゆく。だが、移ろう時の中で、荒ぶる夫とは対照的な義弟広次の、まっすぐな気持に惹かれてゆくのだった――。風雪に逆らうかのように、人びとは恋の炎にその身を焦がす。

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第9回(2002年10月)
岩井志麻子:自由戀愛

かわいいだけの女はもう卒業。愛されて育った明子と、地味で控えめな清子。女学校に机を並べながらも正反対に見えた二人の人生は、同じ男を愛したことから交わり、少しずつ狂いはじめる——大正ロマンの彩り鮮やかに描き出される恋と自立の物語。

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第8回(2001年10月)
藤堂志津子:ソング・オブ・サンデー

五月のある日曜日。大工の鉄治から、突然ドライブの誘いを受けた絵描きの利里子。四十二歳の利里子は、人との関係に疲れていた。互いの愛犬を伴って出掛けた小旅行の一日、世の中に多くを期待しない二人が交わす会話は、いつしか人生の真実にそっと触れはじめる―。

第7回(2000年10月)
阿久悠:詩小説

ひかれあい、わかれゆく大人の男と女の風景…。時代を鮮やかな言葉で切り取ってきた著者が、自身の「詩」にのせて綴る二十八の短篇小説。

第6回(1999年10月)
藤田宜永:求愛

男の愛撫に応えていた女の指がピアノの鍵盤を這っていた。弾ける水、激流を下る水、日溜まりに滴り落ちる水。全裸で奏でられるラヴェルの「水の戯れ」は破滅への旋律なのか―。心を病んだピアニストとリハビリ中のプロ野球選手の至高の愛。恋愛小説の第一人者の記念碑的作品。

第5回(1998年10月)
小池真理子:欲望

三島由紀夫邸を寸分違わず模倣した変奇な館に、運命を手繰り寄せられた男女。図書館司書の青田類子は、妻子ある男との肉欲だけの関係に溺れながら、かつての同級生である美しい青年・正巳に強くひかれてゆく。しかし、二人が肉体の悦びを分かち合うことは決してなかった。正巳は性的不能者だったのだ――。切なくも凄絶な人びとの性、愛、そして死。小池文学が到達した究極の恋愛小説。

第4回(1997年10月)
野沢尚:恋愛時代

早勢理一郎と衛藤はるはもと夫婦。離婚した後も何かと理由をつけてはよく会っているおかしな関係だ。ある日、話題は再婚のことに。「早く結婚しろよ」「あなたこそ!」意地っ張りな二人は、自分の手で互いの結婚相手を探し出すと言ってしまう。しかしそれがとんだ展開になって…。乱歩賞作家が描く大人のための恋愛小説。

第3回(1996年10月)
坂東眞砂子:桜雨

東京の小出版社に勤める額田彩子は、幻想絵画集の出版準備をすすめる中、一枚の絵に出会った。闇の中を渦巻いて立ちのぼる朱色の炎、火の粉と共に乱舞する桜の花びら、描かれたふたりの女―。絵に魅せられ、その謎を追う彩子の前に、当時を知るひとりの老女が現れる。戦前の芸術村・池袋モンパルナスで生きた放縦な画家・西游と、彼を愛した早夜と美紗江の凄絶な日々。

第2回(1995年10月)
山本道子:瑠璃唐草

幼な子の突然の死、そして愛する者との別れ、深い哀惜と不条理な絶望の淵から人はなににすがって再生するのか。湘南の風と光のなかでくり返される喪失と愛の物語。

第1回(1994年10月)
高樹のぶ子:蔦燃

真砂子の前に突然現れた、夫・光司の異母弟・末次郎。垣根に絡みつく蔦のように友江の家にひび割れを作ろうとしているのか、復讐から始まった出会いは、白く透けるような肌を持つ真砂子をエロスに浸し魔女のように変えていく。会わずにいられなくなった二人は…。

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