ポプラ社小説大賞とは?受賞作品のすべて

2019-07-20文学賞

ポプラ社小説大賞とは?受賞作品のすべて

ポプラ社小説大賞とは

公募

主  催:ポプラ社
対  象:エンターテインメント小説

2005年に第1回募集が始まり、2010年の第5回は水嶋ヒロの処女作が大賞を受賞するも「出来レース」との噂で打ち切りとなり、後継として「ポプラ社小説新人賞」が創設される。大賞の他に特別賞、優秀賞、奨励賞など複数の賞が授与されたが、第2回、3回は大賞の該当作なし。第4回はすべての賞の該当作なし。

結果、大賞は2作品のみで終了した文学賞

出典:ウィキペディアポプラ社

 

2011年~の「ポプラ社小説新人賞」は以下をご覧ください。

 

第5回(2010年):1285篇

大賞:齋藤智裕/KAGEROU

齋藤智裕(さいとう ともひろ)
1984年、東京生まれ。慶応義塾大学環境情報学部卒業。俳優・水嶋ヒロとして、映画・ドラマ・CM等で幅広く活躍。

『KAGEROU』―儚く不確かなもの。廃墟と化したデパートの屋上遊園地のフェンス。「かげろう」のような己の人生を閉じようとする、絶望を抱えた男。そこに突如現れた不気味に冷笑する黒服の男。命の十字路で二人は、ある契約を交わす。肉体と魂を分かつものとは何か?人を人たらしめているものは何か?深い苦悩を抱え、主人公は終末の場所へと向かう。そこで、彼は一つの儚き「命」と出逢い、かつて抱いたことのない愛することの切なさを知る。水嶋ヒロの処女作、哀切かつ峻烈な「命」の物語。

KAGEROU

特別賞:古内一絵/快晴フライング

※「銀色のマーメイド」より改題

古内一絵(ふるうち かずえ)
1966年、東京都生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業後、映画会社に入社。2009年に退職したのち、フリーの中国語翻訳者として、教材本の編集、テレビドラマの中国語監修などを務める。

主将を交通事故で亡くし、勢いを失った弓が丘第一中学水泳部。やる気のない顧問の教師から廃部を詰め寄られた代表選手の龍一は、「水泳部を再建して、メドレーリレーで大会優勝してみせる」とタンカを切ってしまう。けれど残っていたのは、飛び込みも息継ぎもできないような、ダメダメ部員ばかり。メンバー集めに奔走する中、人魚のように泳ぐ謎の美少女が彼らに希望をもたらすが…。大人と子供、ジェンダーの壁にぶつかりながら、痛みとともに成長していく新たな青春小説の傑作。

快晴フライング

特別賞:浜口倫太郎/アゲイン

浜口倫太郎(はまぐち りんたろう)
1979年奈良県生まれ。大阪府在住。放送作家として、関西発の番組に数多く携わる。

漫才師だったおとんと同じ道を進み、ピン芸人になった戸田雄貴は、ひょんなことから異父妹の楓と再会し、一緒に暮らすことになる。才能勝負の世界でブレイクできずに焦る兄と、大阪の小学校に馴染めない妹。そんなとき、カリスマ芸人の保坂が若手芸人を主役にして映画を作る、という話が持ち上がり…。挫折からの再挑戦、人と人との絆を温かくコミカルに描いた快作。笑いと涙が満載のハートフルストーリー。

アゲイン

奨励賞:東朔水/仁侠ダディ

東朔水(26歳・女性)

 

奨励賞:中山良太/龍へ向かう

中山良太(22歳・男性)

 

 

第4回(2009年):1179篇

該当なし

 

 

第3回(2008年):1109篇

大賞:該当なし

 

優秀賞:小野寺史宜/ROCKER

※「ロッカー」より改題

小野寺史宜(おのでら ふみのり)
1968年、千葉県生まれ。2006年、「裏へ走り蹴り込め」でオール讀物新人賞を受賞。

プチ不登校の女子高生ミミとテキトーな高校教師・永生。ふたりは、元いとこ同士。ミミは、ある事件をきっかけに、友だちをつくらず、学校ではひとりで過ごしているが、永生のアパートにはよく遊びに行く。そんなある日、ミミのことが好きだという高校生が現れる。彼は、永生が教える学校の生徒で、ロック部の創設を目論むのだが―第三回ポプラ社小説大賞優秀賞を受賞した、心に響く青春小説。

ROCKER

特別賞:真藤順丈/RANK

真藤順丈(しんどう じゅんじょう)
1977年、東京生まれ。「ポプラ社小説大賞特別賞」「ダ・ヴィンチ文学賞大賞」「日本ホラー小説大賞大賞」「電撃小説大賞銀賞」の4賞を同時に受賞し、デビュー。

監視カメラのネットワークによって国民に絶えず順位を付ける制度―『RANK』によって管理された近未来・日本。『RANK』の圏外に落ちた人間は抹殺される。国家が企む本当の目的、そして隠された真相とは!?社会の崩壊を前にして、人間の未来と希望を描く物語。

RANK

特別賞:伊吹有喜/風待ちのひと

※「夏の終わりのトラヴィアータ」より改題

伊吹有喜(いぶき ゆき)
1969年三重県生まれ。中央大学法学部卒。

“心の風邪”で休職中の男と、家族を失った傷を抱える女。海辺の町で偶然出会った同い年のふたりは、39歳の夏を共に過ごすことに。人生の休息の季節と再生へのみちのりを鮮やかに描いた、著者デビュー作。『四十九日のレシピ』にも通じるあたたかな読後感に心が抱まれる物語。

風待ちのひと

第2回(2007年):1223篇

大賞:該当なし

 

優秀賞:穂高明/月のうた

穂高明(ほだか あきら)
1975年、宮城県生まれ。

小学生の時に母を亡くした民子は、父とその再婚相手との三人暮らし。複雑な想いを胸に秘めていたが、亡き母の親友からある話を聞き、徐々に心を開いていく―それぞれの想いを鮮やかに掬い取った、切なくも温かな家族の物語。

月のうた

奨励賞:秋山寛/ラブ・パレード

秋山寛(あきやま・かん)31歳・女性

 

奨励賞:山下貴光/ガレキの下で思う

山下貴光(やました・たかみつ)32歳・男性

 

 

第1回(2006年):2746篇

大賞:方波見大志/削除ボーイズ0326

※「3分26秒の削除ボーイズぼくと春とコウモリと」より改題

方波見大志
1980年、千葉県生まれ。

気まぐれに同じクラスの根暗女を助けたことから、直都は3分26秒間の出来事を消せる「制限事象削除装置」を手に入れた。装置を必要とするさまざまな事件が起こる中、直都の本当に消したい過去は―ままならない現実を駆け抜ける、少年少女のリアル・ファンタジー。

削除ボーイズ0326

優秀賞:真田コジマ/アンクレット・タワー

※「鉄塔の上から、さようなら」より改題

真田コジマ
1971年愛知県生まれ。地元の高校を卒業後、OL生活を経て結婚。現在、3児の母。

イケメン彼氏に振り回されるショップ店員、5年前に別れた彼女との再会に戸惑うサラリーマン、愛する夫に浮気をさせようと仕組んでしまうイラストレーター。それぞれのカップルが相手との関係を見つめなおしていく2日間を描くアンサンブルストーリー。何の接点もない3組の男女が、孤独を抱えた一人の少女の行動に心動かされ、自らの関係に答えを見出していく…。

アンクレット・タワー

優秀賞:長谷川安宅/ミツメテイタイ

※「見つめていたい娘」より改題

長谷川安宅
1967年、石川県生まれ。法政大学卒業。

幼い頃の悲しい記憶と向き合い、その過去を受け容れたとき、トキワの目の前にタイの青い空が広がった―深い喪失の果てに辿りついた確かな再生を描いた物語。

ミツメテイタイ

関連記事

文学賞

Posted by 綾糸