2008年の映画「奈緒子」の詳細です。
三浦春馬 17歳。
春馬くんはこの作品で、第63回 毎日映画コンクールの「スポニチグランプリ新人賞」を受賞。
主役は上野樹里(当時21歳)。当時26歳の綾野剛さんが、春馬くんのライバル役で出ているのも新鮮。
奈緒子
2008年2月16日 公開
映画
以下から動画配信サービスでも見られます。
坂田信弘原作・中原裕作画による漫画で、小学館発行の「ビッグコミックスピリッツ」に連載(1994~2003年)。単行本は「奈緒子」全33巻と「奈緒子 新たなる疾風」全6巻の計39巻、小学館文庫版は全25巻。
スタッフ
監督:古厩智之
原作:坂田信弘 、中原裕
脚本:古厩智之、長尾洋平
撮影:猪本雅三
美術:中澤克巳
編集:三條知生
音楽:上田禎
音楽プロデューサー:安井輝
製作委員会メンバー:日活、小学館、アミューズソフトエンタテインメント、IMJエンタテインメント、関西テレビ放送、文化放送
制作プロダクション:日活撮影所
配給:日活
主題歌・挿入歌
主題歌:ポルノグラフィティ/あなたがここにいたら
挿入歌:RYTHEM/首すじライン
キャスト
壱岐雄介:三浦春馬
篠宮奈緒子:上野樹里
<家族>
12歳の奈緒子:藤本七海
10歳の雄介:境大輝
壱岐和子(雄介の母):奥貫薫
壱岐健介(雄介の父):嶋尾康史
篠宮加奈子(奈緒子の母):山下容莉枝
篠宮隆文(奈緒子の父):光石研
<波切島高校陸上部>
西浦天宣(顧問):笑福亭鶴瓶
吉澤結希(マネージャー):佐津川愛美
奥田公靖(部員):柄本時生
宮崎親(部員):富川一人
吉崎悟(部員):タモト清嵐
藤本卓治(部員):結城洋平
黒田晋(雄介のライバル):綾野剛
時間 : 2 時間 発売日 : 2008/7/11 出演 : 上野樹里, 三浦春馬, 笑福亭鶴瓶, 佐津川愛美 販売元 : 日活 Amazonで探す |
ネタバレ詳細
序章
ぜんそくの療養のため、家族で長崎県波切島を訪れた12歳の奈緒子(藤本七海)は、風のように走る10歳の少年を舟の上から見つめていた。
ぜんそくで辛い思いをしている奈緒子には、雄介はまぶしく、自分とは正反対に映っていた・・。
少年は壱岐雄介(境大輝)。奈緒子たち家族が乗せてもらっている船の船頭の息子で、船頭は元駅伝選手だったらしい。
奈緒子は被っていた帽子を海に落としてしまい、手を伸ばした拍子に海へ転落。船頭(雄介の父)が飛び込み奈緒子を助けるが、更に彼女の帽子を取りに行こうとして、船のスクリューによる渦に飲まれ亡くなってしまう。
起:再会
6年後。家族と東京で暮らしている奈緒子(上野樹里)は、ぜんそくも落ち着き、陸上部に入っている。
ある日、奈緒子は陸上大会で受付の手伝いをしていると、エントリーする筈の生徒が1人、まだ来ていないと慌てている男性が現れ、奈緒子も探すの手伝う事にするが、その生徒というのが「壱岐雄介」だった。
雄介(三浦春馬)は天才ランナーに成長していて、100メートル走で注目を浴びる存在となっていた。
6年前、雄介の父の葬儀も終わり、奈緒子たち家族は壱岐家を訪れ、仏壇にお参りをさせてもらうが、その際、学校から帰ってきた雄介に
「こいつのせいだ!父ちゃんを返せ!」と言われた奈緒子。
雄介と会うのは、それ以来の事だった。
芝生に寝ころび、グラウンドで行われているレースを見つめている雄介を見つけ、声をかける奈緒子。
「知らせてくれてありがとう!」と笑顔で言い、エントリー受付に走り出す雄介に奈緒子は、「自分は小6の時、お父さんに助けてもらった篠宮奈緒子です」と言うと、雄介はしばらく奈緒子を見つめた後、
「もう忘れた、誰も恨んじゃいねぇ」と言い残し、去って行く。
100メートル走に出場した雄介を見つめる奈緒子。6年前は、あまりに眩しい雄介が走る姿を見つめ続けられなかったが、この日は最後まで見ていた。
試合が終わり、顧問の西浦(笑福亭鶴瓶)と共にインタビューを受ける雄介。現在は波切島高校陸上部に所属している。
記者たちから「100メートル期待の星」と言われ嬉しそうにしているが、実は子供のころからずっとやりたかった【駅伝】に転向すると話す。
その際の記事を東京で見た奈緒子は、「遠くからでもいいから雄介くんの走る姿が見たい」と、雄介が初めて出場する駅伝が行われる九州へ向かう。
承:動き出す時間
九州オープン駅伝がスタート。グラウンドで見ている奈緒子。
波切島高校は、第1走者の奥田(柄本時生)が転んでしまい、大幅に遅れをとる。奈緒子は雄介の走る区間を聞き、そこへ向かうと、そこには、転んで落ち込み、ふてくされている奥田に笑顔でドリンクを渡している雄介。
そして、何も言わずに奥田に寄り添う雄介を遠くからみていた奈緒子は、雄介が走る区間の沿道へ向かう。
最初に通過したのは、諫早学院の黒田(綾野剛)。
隣でラジオを片手に応援している男性がおり、そこから聞こえてきた実況は・・・
「諫早学院の黒田くんが独走中!おっと、猛追しているランナーがいる模様。壱岐雄介くん!タスキを受けて3分で8人を抜いています!」
次の給水ポイントへ急ぐ奈緒子。(ポイントに実況がある為?)
そこで、波切島高校の給水要員から「波切島高校は部員が少なく、補欠は自分1人しかおらず、給水要員が自分だけ、もし自分が失敗したら2人目で渡してくれ」と頼まれる。
「失敗すると雄介ヤバイんです!」と押し切られ手伝う事にした奈緒子だが、
雄介は1人目で受け取りを失敗し、次にいた奈緒子に驚き、振り返るように見つめるが、水を受け取らずに行ってしまう・・。
雄介は、その後も何人も抜き、遂に先頭の黒田に追いつく。
2分差があったのにと驚く黒田はピッチを上げ、離されまいと雄介も必死に食らいつくデッドヒート。しかし終盤、給水に失敗した事が響き、脱水症状により倒れてしまう雄介。車に乗せられ病院へ。
波切島高校は棄権、優勝はぶっちぎりで諫早学院だった。
目が覚め、西浦に謝る雄介。
西浦は奈緒子を病室に呼び入れる。奈緒子は自分のせいでごめんなさいと謝るが、西浦は雄介に、父親の事など、すべて話は聞いた、給水に奈緒子がいた事が突然で驚いたのはわかるが、彼女が出した水をお前が拒否した、それはみんなが繋いできたタスキも拒否した事と同じだと言う。
黙り込む雄介と奈緒子。
東京へ帰る奈緒子を空港へ送った監督は、飛行機の中で読んでと1通の手紙を渡す。
自分は壱岐健介(雄介の父親)と同じ高校の陸上部だった。事故の後、捜索にも参加し、奈緒子の事も、必死で海上保安官の質問に答えていたのをよく覚えている。健介が亡くなった後、雄介の父親のように接してきたつもりだが、雄介の心はあの時から止まっている、奈緒子さんも同じだと感じた。出来るなら2人の時間を動かしたい。
9月に行われる長崎県予選大会に向けて夏合宿を行うのだが、それを手伝ってくれないか。
両親は「行って何をする、世の中にはどうしようもない事がある」と反対するが、奈緒子は行く事に。
奈緒子が島に着き船を降りると、西浦に言われた雄介が迎えに来ていた。
無言で奈緒子の荷物を持ち、さっさと歩く雄介と西浦の家へ。相当に散らかった部屋を、陸上部のマネージャー吉澤結希(佐津川愛美)が掃除させられている。奈緒子はここで寝泊まりする事に。
学校では陸上部員たちが自分たちが載った雑誌を見て騒いでいる。「雄介の事しか書いてないじゃん」とむくれる奥田に、「書いてあるよ! ”奥田選手、今度は転ばずに走れるか。シューズは脱げないように気を付けましょう!” あれ、気のせいか!」と言い、笑いながら逃げる雄介。追う奥田。仲良さそうにじゃれあっている。
他の部員たちは「雄介のヤツ。これでやっとギャグに出来るな!奥田が転んだこと」と笑い合っているが、「雄介、雄介か・・・。」とため息も出る。
そこへ西浦と奈緒子、女子マネージャーの結希がやってきて、部員たちに奈緒子を合宿の間、マネージャーをしてもらうと紹介。誰なんだと騒めく部員達に「親戚や」とごまかす西浦。
そして3週間の合宿が始まる。
海岸を20往復など今までにはしたこともないような厳しいメニューを毎日するようにと、人が変わったように怒鳴りつけながら指示を出す西浦。
雄介を先頭にした長距離練習では、ビルドアップで10秒ずつスピードを上げ、最後の3㎞は5分で走れと指示を出すが、全員が着いて来られないと思った雄介は手加減し、監督に怒鳴られる。
あまりの鬼監督ぶりに戸惑う部員たちと奈緒子・・。
西浦の急変に「どうしちゃったんだよ」と雄介。しかし西浦は構わず、雄介を叱り続ける。
「お前は走れるやろ!なんで手加減すんねん!吉崎(1人遅れる補欠部員)が着いてこれんと思ったんか!吉崎をバカにしてんのか!」と怒鳴り、雄介にだけ砂浜ダッシュ100本を追加する。
転:バラバラになる部員
翌日早朝、一人荷物をまとめて出て行こうとする吉崎に気づき止める雄介。もう無理だという吉崎に雄介が「無理じゃない、どうしてそう決める」と言うと、他の部員も起き出し「お前にはわかんないよ、行かせてやれ」などと言う。
吉崎は限界という部員たち、まだ走れるという雄介。そこへマネージャーの2人、続いて西浦がやって来て、吉崎はそのまま残る。
長距離練習。西浦と奈緒子が車で伴走。
雄介に前に出て引っ張るよう指示が出る。また遅れる吉崎は西浦に怒鳴られている。その様子に立ち止まってしまう雄介。
西浦「なんで止まるんや!」
雄介「なんでここまできつく出来る?」
西浦に「みんな速く走れるようになると信じている、吉崎も絶対走れるようになる。信じるしかない、それが駅伝。それが出来ない雄介は弱すぎる」と言われ、反対方向へ走りだし、帰ってしまう雄介。
雄介を追いかけ「どこ行くの」と奈緒子。
雄介は午後便のフェリーを見に岬へ行くと言う。自分も行くという奈緒子に「無理だ、お前じゃ間に合わない」と言って一人走って行ってしまう雄介。必死で追う奈緒子。
しばらく走った後、後ろを振り返り待ってみる雄介。
奈緒子は来ない。また走り出し、また振り返る雄介。
奈緒子が見えた。待っている雄介を素通りして走って行く奈緒子。雄介も後を追う。しばらく走ると、苦しそうに立ち止まった奈緒子に「無理せず帰れ」と言うが、奈緒子は諦めず、また走り出す。「がんばれ、もう少しだ」と声をかける雄介。
そして、遂に岬に到着。間に合った。
「私が走れるって信じてくれてありがとう」と奈緒子。
奈緒子を西浦の家に送ると、玄関で西浦が倒れていた。一緒に診療所へ行った2人は、医者と西浦が話しているのを聞いてしまう。
西浦はすい臓がんで、痛みが出たという事は、もう抗がん剤もダメでモルヒネで痛みを抑える治療のみだと。
雄介は西浦が休んで気の緩んでいる部員たちに”はっぱ”をかける。
「練習後、すぐに座り込まず歩け」「ダメだ!立って!歩いてよ!」と声をかけ、先輩部員たちにも一人一人にどこが悪いかを指摘し、アドバイスする。それを心配そうに見つめているマネージャー。
「肘をちゃんと引いて」と言われた奥田は「うるさい!わかってる!」と雄介を突き飛ばし、更に殴りかかろうとするところを他の部員たちに止められる。
雄介「勝ちたいだけだよ!俺の言うとおりにすれば勝てるよ!」
西浦の余命が僅かである事を知った雄介は、この夏の合宿、今度の大会はどうしても結果を残そうと必死で練習をし、部員たちを鼓舞したのだが、他の部員にも「俺たちはお前にタスキを繋げる為のコマか!」と言われ反感を買い、途方に暮れる。
それでも雄介は毎日、必死で練習を続ける。みんなもなんとか雄介の後をついて走る。
西浦が戻り、海岸でバーベキューをする事に。お盆もずっと練習する代わりに今日は思いっきり遊べと言われ、はしゃぐ部員たちとは裏腹に心配そうな2人。
案の定、離れた場所でビールを飲む西浦を見つけて「ダメだよ!」と詰め寄る雄介に西浦は
「大好きな海があって、大好きなお前らがいて、何よりも大好きなビールがあって、こんなん揃うのはきっとこれが最後やろな」 と笑う。
西浦「大きな入道雲になって、ずっとお前らを見ときたい。今度の大会、俺の事を考えるな。みんなで走れ、それが駅伝や」
雄介「監督がなんと言おうと、俺は監督の為に走る!監督の為に勝つよ!」
遠くから見つめる奈緒子。何も知らずにはしゃいでいる部員たち。
コンビニ前でアイスを食べたり漫画を読んでいる部員たち。遠くに一人で走る雄介。
吉崎も一人で走っていて、雄介を見かけ見つめる。
それぞれの想いは重なるのか・・。
みんながバラバラになる中、何も出来ずに悩む奈緒子は西浦に相談するが、自分も同じだと言う西浦。
「俺らは一体、なんの為に走るんやろな。いつもその事ばかり考える」
結:タスキは繋がるか
長崎県大会当日。
<第1区>
一人だけ補欠だった1年生の吉崎が担当。
上り坂の多い区間で、すぐに先頭集団から遅れる吉崎を見つめる部員たち。
吉崎「だから言ったのに、僕じゃダメだよ・・」と言いながら、辛い練習の中、雄介の背中を見つめ、あの背中がもっと大きく見えるようにと頑張っていた事を思い出しながら力を発揮する。
スピードを上げ、前を行く選手に追いつき、追い越して行く吉崎。
前大会では一区を走った奥田は「この区間、吉崎なのが腹が立っていたが、吉崎で正解だった」と、彼の走りを見つめる。
そう言う奥田は2区を走る為、アップをしながら雄介に言う。
「俺はお前が嫌いだ。誰よりも速く、無邪気でいいヤツだ。でももっと嫌いなのは、それを妬む自分だ。」
吉崎から奥田へタスキが渡る。
吉崎「雄介、俺、いい走りしたよ」
諭介「うん!わかってる!」
<第2区>
前大会では早々に転んでしまった奥田。
雄介にも言われた事である「肘をしっかり引く」事を意識しながら順調に走り出すが、またしても転んでしまう。
「またやっちゃった・・・」
なんとか起き上がり、走り出すが、転んだ時に下になった右肩を痛め、右手を振る事が出来ない。
ラジオを片手に実況を聞きながら最終区エリアを目指している(?)西浦と奈緒子。西浦は苦しそうにしている上、渋滞に巻き込まれている。
苦しいながらも踏ん張り、スピードを上げる奥田。
<第3区>
タスキは奥田から藤本へ。
バテ始め、苦し気に走る藤本の元へ、仲のいい後輩が近づき応援する。
「島へ戻ったら釣りに行こう!」と話していると、救護者に乗せられた奥田が通り「頑張れよ!」と声をかける。
「チームメイトによる並走は駅伝ならではだが、あまり褒められる行為ではない」と実況された頃、並走者は離れ、藤本は元気に走り出す。現在9位。
モニタで様子を見ていた雄介と西崎は「みんなに会いたい」と話している。
雄介「バラバラになって、また会うために走る、変な競技だ」
<第4区>
「雄介に繋ぐ!」と必死に走る佐々木。
「雄介に繋いでー!」と叫ぶながらタスキを渡して倒れ込む。
それをモニタで見ている雄介。
実況「名前もリレーされます。これが駅伝の醍醐味。アンカーは壱岐雄介くん。波切島にとって大きな存在なのでしょう。」
その頃、監督は、渋滞は抜けているものの体調が悪く、車を止めて休んでいる。奈緒子に「雄介のところへ行ってくれ、お前にしかできん事がある、頼む」と言う西浦を車に残し、走り出す奈緒子。
<第5区>
キャプテンの宮崎。区間記録ペースを上回る激走で、順位を7位に上げている。
次にタスキを受ける選手は、じっとモニタを見つめる。
マネージャー「雄介に繋がればいけるかもね!」
アップを始めようとする雄介の前にはライバル諫早学院の黒田。
雄介に気づき笑顔で手を上げてくるが、無視して通り過ぎる雄介。
海を見つめ、緊張している様子の雄介に吉崎が声をかけるが、雄介は「怖い、初めてだ、こんなの」
みんなが必死に走り、繋がれるタスキ。その重圧。
「雄介に繋げ!」とタスキを渡す宮崎。
<第6区>
上原。
「雄介、雄介、うるせーんだよ!俺だって一生懸命やってんだ!」などと言いながら必死に走る上原。
まだ緊張した表情で上原を待つ雄介。
上原が目に入る。
雄介「あと少しだよ!頑張って!」
上原は「雄介・・・」と泣きそうな声で言いながらタスキを繋ぐ。
<第7区(最終区)>
アンカーは壱岐雄介。現在の順位は7位。
快調に飛ばし、ぐんぐんと順位を上げる。
実況「壱岐雄介くん。風のような追い上げです。抜いた、また抜いた。」
実況「壱岐雄介くん、現在3位です。これは短距離の走りです。」
その後、3位の選手も抜き、黒田の背中が見えた。速いペースのまま走り続ける雄介は1位を独走していた黒田に追いつく。
雄介に気づいた黒田は「来たね」、雄介が笑顔で「うん」と答えるとすぐ、黒田は「行くよ」と言い更にペースを上げる。
2人とも1つ目の給水ポイントを無視して激走。短距離走をしているようなペースでデッドヒート。
遂に雄介が黒田を抜きトップに立つ。苦しそうな黒田は気迫の走りでまた雄介を追い抜きグングンと差を広げていく・・。
雄介は苦しそうに蛇行しながら黒田の後を追う。
ゴール地点には他の区間を走った部員やケガの手当てを終えた奥田も集まり、息をのんでモニターを見つめるている。
雄介「早く、島に帰りてぇ。父ちゃん。走るってなんなんだよ・・。」うわ言のように言いながら走る雄介に「雄介くん! 雄介!!!」と叫ぶ奈緒子の声。ふと見ると奈緒子が並走していた。
驚く雄介が「ずっと走ってきたのか」と言うと、うなずく奈緒子。
雄介は元気を取り戻し「行ってくる」とペースを上げる。
ゴールが近づく中、もう一度追いついてきた雄介に驚く黒田。
(体調がよくなった監督が車で奈緒子を拾い、ゴールへ急ぐ)
ゴールテープが見えた。その向こうには部員たちと奈緒子。
ゴール寸前、黒田の前に出た雄介はそのまま先にテープを切る!
倒れ込む雄介に駆け寄る部員。「監督!」と言いながら西浦を目で探す雄介。
雄介「どこ行ってたんだよ!」
西浦「見てたよ!」
宮崎「俺たち やったよ!」
西浦「そばで よー見んかった、、そばで見てられんかった(泣き声)」
雄介は「俺たち 勝ったよ! 勝った!」と言い、西浦にタスキを渡す。
西浦は雄介を力いっぱい抱きしめる。
抱きしめられた雄介は、すぐそばで泣いている奈緒子を手で呼び
抱きしめる。抱き合う3人。
そこへ部員達も駆け寄りもみくちゃに・・。
大会から2カ月後、西浦はすい臓がんの為、他界。
雄介たち陸上部は走り続け、奈緒子も同じグラウンドにいる。
THE END
時間 : 2 時間 発売日 : 2008/7/11 出演 : 上野樹里, 三浦春馬, 笑福亭鶴瓶, 佐津川愛美 販売元 : 日活 Amazonで探す |
(C)日活
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