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谷崎潤一郎賞・第31(1995年)~現在までの受賞作品のすべて

文学賞
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谷崎潤一郎賞とは

発表:8~9月

中央公論社が1965年の創業80周年を機に、作家谷崎潤一郎にちなんで設けた文学賞である。中央公論新人賞(1956年開始)を発展解消させる形で開始された(なお、中央公論新人賞は1975年に復活し20年間続いた)。

時代を代表する優れた小説・戯曲を対象とし、発表は年1回、受賞作発表と選評の掲載は『中央公論』誌上で行われる。受賞は選考委員の合議によって決定される。 (ウィキペディアより)

主催:中央公論社

谷崎潤一郎(ウィキペディア)
生年月日:1886年7月24日
活動期間:1910年 – 1965年(79歳没)

出典:ウィキペディア中央公論社

 

受賞作品のすべて

第60回(2024年)
柴崎友香/続きと始まり

あれから何年経っただろう。あれからって、いつから? どのできごとから?

日本を襲った二つの大震災。未知の病原体の出現。誰にも同じように流れたはずの、あの月日──。別々の場所で暮らす男女三人の日常を描き、蓄積した時間を見つめる、叙事的長編小説。

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第59回(2023年)
津村記久子 /水車小屋のネネ

18歳と8歳の姉妹がたどり着いた町で出会った、しゃべる鳥〈ネネ〉
ネネに見守られ、変転してゆくいくつもの人生――
助け合い支え合う人々の40年を描く長編小説

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第58回(2022年)
吉本ばなな /ミトンとふびん

愛は戦いじゃないよ。愛は奪うものでもない。そこにあるものだよ。たいせつなひとの死、癒えることのない喪失を抱えて、生きていく――。凍てつくヘルシンキの街で、歴史の重みをたたえた石畳のローマで、南国の緑濃く甘い風吹く台北で。今日もこうしてまわりつづける地球の上でめぐりゆく出会いと、ちいさな光に照らされた人生のよろこびにあたたかく包まれる全6編からなる短篇集。

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第57回(2021年)
金原ひとみ/アンソーシャル ディスタンス

コロナみたいな天下無双の人間になりたい――読めば返り血を浴びる作品集。パンデミックに閉塞する世の中で、生への希望だったバンドのライブ中止を知ったとき、二人は心中することを決めた。世界を拒絶した若い男女の旅を描く表題作を初め、臨界状態の魂が高アルコール飲料で暴発する「ストロングゼロ」など、あらゆる場所でいま追い詰められている人々の叫びが響き渡る。いずれも沸点越えの作品集。

第56回(2020年)
磯﨑憲一郎/日本蒙昧前史

語り手を自在に換えつつ大阪万博、日航機墜落事故など、狂騒と蒙昧の戦後を彩った様々な事件とその陰にある無数の生を描き出す長篇。

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第55回(2019年)
村田喜代子/飛族

かつて漁業で栄えた養生島に、女がふたりだけで暮らしている。母親のイオさんは、九十二歳。海女友達のソメ子さんも、八十八歳。六十五歳のウミ子が、ふたりを見ている。

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第54回(2018年)
星野智幸/焰

真夏の炎天下の公園で、涙が止まらなくなった人で溢れかえる世界で、人間が貨幣となり自らを売買する社会で。自分ではない何かになりたいと切望する人々が、自らの物語を語り始めたとき。祈り、覚醒、落涙、興奮、解放、震撼、驚嘆、共感、そして、希望。9つの物語がひとつに燃えあがり、あなたは歓喜に包まれる。

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第53回(2017年)
松浦寿輝/名誉と恍惚

日中戦争のさなか、上海の工部局に勤める日本人警官・芹沢は、陸軍参謀本部の嘉山と青幇の頭目・蕭炎彬との面会を仲介したことから、警察を追われることとなり、苦難に満ちた潜伏生活を余儀なくされる…。祖国に捨てられ、自らの名前を捨てた男に生き延びる術は残されているのか。

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第52回(2016年)
絲山秋子/薄情

他人と深く関わることを避けながら暮らす宇田川静生。彼は、都内から移住してきた木工職人・鹿谷さんの工房で、そこに集う人たちとのしがらみのないお喋りを楽しみながら日々を過ごしていた。鹿谷さんの自由な空気が心地よかったのだ。しかし、名古屋から戻ってきた高校の後輩・蜂須賀との再会以降、少しずつ彼の人生は変化していき…。“地方”が持つ徹底した厳しさと、その先に開かれる深い優しさに寄り添う傑作長篇。

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長嶋有/三の隣は五号室

傷心のOLがいた。秘密を抱えた男がいた。病を得た伴侶が、異国の者が、単身赴任者が、どら息子が、居候が、苦学生が、ここにいた。―そして全員が去った。それぞれの跡形を残して。

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第51回(2015年)
江國香織/ヤモリ、カエル、シジミチョウ

小さな動物や虫と話ができる幼稚園児の拓人の目に映る、カラフルでみずみずしい世界。ためらいなく恋人との時間を優先させる父と、思い煩いながら待ちつづける母のもと、しっかり者の姉に守られながら、拓人は大人たちの穏やかでない日常を冒険する。

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第50回(2014年)
奥泉光/東京自叙伝

舞台は東京。地中に潜む「地霊」が、歴史の暗黒面を生きたネズミや人間に憑依して、自らの来歴を軽妙洒脱に語り出す。唯一無二の原理は「なるようにしかならぬ」。明治維新、第二次世界大戦、バブル崩壊から福島第一原発事故まで…首都・東京に暗躍した、「地霊」の無責任一代記!史実の裏側で、滅亡へ向かう東京を予言する。

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第49回(2013年)
川上未映子/愛の夢とか

あのとき、ふたりが世界のすべてになった―。ピアノの音に誘われて始まった女どうしの交流を描く表題作「愛の夢とか」。別れた恋人との約束の植物園に向かう「日曜日はどこへ」他、なにげない日常の中でささやかな光を放つ瞬間を美しい言葉で綴った七つの物語。谷崎潤一郎賞受賞作にして著者初の短編集。

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第48回(2012年)
高橋源一郎/さよならクリストファー・ロビン

最後に残ったのは、きみとぼくだけだった―お話の主人公たちとともに「虚無」と戦う物語。

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第47回(2011年)
稲葉真弓/半島へ

その春、「私」は半島に来た。
森と海のそば、美しい「休暇」を過ごすつもりで――。たったひとりで、もう一度、人生を始めるために――。
川端賞受賞の名作「海松(みる)」を超えた、究極の「半島小説」

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第46回(2010年)
阿部和重/ピストルズ

菖蒲家―甘い香りと美しい歌声に満ちた夢の花園。だがその実態は、人心を自在に操る一子相伝の秘術を用いる魔術師一家が一二〇〇年前から住まうディストピアだった。自分の代で忌まわしい伝承を断つつもりだった父は、一族の遠大な呪縛に絡め取られていく。谷崎潤一郎賞受賞の「神町トリロジー」第二部。

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第45回(2009年)
該当なし
第44回(2008年)
桐野夏生/東京島

清子は、暴風雨により、孤島に流れついた。夫との酔狂な世界一周クルーズの最中のこと。その後、日本の若者、謎めいた中国人が漂着する。三十一人、その全てが男だ。救出の見込みは依然なく、夫・隆も喪った。だが、たったひとりの女には違いない。求められ争われ、清子は女王の悦びに震える──。東京島と名づけられた小宇宙に産み落とされた、新たな創世記。

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第43回(2007年)
青来有一/爆心

殉教の火に、原爆の火に焼かれながら、人はなぜ罪を犯し続けるのか? 欲望と贖罪、エロスと死の背反にもがく人間の「業」を描く傑作

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第42回(2006年)
小川洋子/ミーナの行進

美しくて、かよわくて、本を愛したミーナ。あなたとの思い出は、損なわれることがない―ミュンヘンオリンピックの年に芦屋の洋館で育まれた、ふたりの少女と、家族の物語。あたたかなイラストとともに小川洋子が贈る、新たなる傑作長編小説。

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第41回(2005年)
町田康/告白

人はなぜ人を殺すのか―。河内音頭のスタンダードナンバーにうたいつがれる、実際に起きた大量殺人事件「河内十人斬り」をモチーフに、永遠のテーマに迫る著者渾身の長編小説。

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山田詠美/風味絶佳

「甘くとろけるもんは女の子だけじゃないんだから」。恋の妙味を描く珠玉の6篇。20年目のマイルストーン的作品集。

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第40回(2004年)
堀江敏幸/雪沼とその周辺

小さなレコード店や製函工場で、時代の波に取り残されてなお、使い慣れた旧式の道具たちと血を通わすようにして生きる雪沼の人々。廃業の日、無人のボウリング場にひょっこり現れたカップルに、最後のゲームをプレゼントしようと思い立つ店主を描く佳品「スタンス・ドット」をはじめ、山あいの寂びた町の日々の移ろいのなかに、それぞれの人生の甘苦を映しだす川端賞・谷崎賞受賞の傑作連作小説。

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第39回(2003年)
多和田葉子/容疑者の夜行列車

戦慄と陶酔の夢十三夜。旅人のあなたを待ち受ける奇妙な乗客と残酷な歓待。宙返りする言葉を武器にして、あなたは国境を越えてゆけるか。―稀代の物語作者による傑作長篇小説!半醒半睡の旅物語。

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第38回(2002年)
該当なし
第37回(2001年)
川上弘美/センセイの鞄

センセイ。わたしは呼びかけた。少し離れたところから、静かに呼びかけた。ツキコさん。センセイは答えた。わたしの名前だけを、ただ口にした。
駅前の居酒屋で高校の恩師・松本春綱先生と、十数年ぶりに再会したツキコさん。以来、憎まれ口をたたき合いながらセンセイと肴をつつき、酒をたしなみ、キノコ狩や花見、あるいは列車と船を乗り継ぎ、島へと出かけた。その島でセンセイに案内されたのは、小さな墓地だった――。

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第36回(2000年)
辻原登/遊動亭円木

高座をおりた遊動亭円木、金魚池にはまって死んだはずが…。落語に日常と幻想とが入り交じる十の奇妙な物語。

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村上龍/共生虫

あなたの中にも「共生虫」がいる!体内に謎の「虫」を宿した、引きこもり青年ウエハラ。彼はネットを通じ、インターバイオと名乗るグループから、その虫が殺戮と種の絶滅を司る「共生虫」であると教えられる。選ばれた存在であることを自覚した彼は、生贄を求めて外の世界に飛び出してゆくのだが……!?

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第35回(1999年)
髙樹のぶ子/透光の樹

25年ぶりに再会した中年の男女の激しく一途に燃える愛。すべての現実感が消えるほどの〈結晶のような〉物語。

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第34回(1998年)
保坂和志/季節の記憶

ぶらりぶらりと歩きながら、語らいながら、静かにうつらうつらと時間が流れていく。鎌倉・稲村ガ崎を舞台に、父と息子、便利屋の兄と妹の日々…それぞれの時間と移りゆく季節を描く。平林たい子賞、谷崎潤一郎賞受賞

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三木卓/路地

詩人の鋭敏な感覚が描き出す古都の別の貌!古刹が点在し高級住宅街が広がる古都鎌倉。そんな町にも様々な人生が交錯する「路地」がある。古書店主、人力車夫など市井の人々の細やかな真実を掬い上げた七篇

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第32回(1996年)
該当なし
第31回(1995年)
辻邦生/西行花伝

花も鳥も風も月も――森羅万象が、お慕いしてやまぬ女院のお姿。なればこそ北面の勤めも捨て、浮島の俗世を出離した。笑む花を、歌う鳥を、物ぐるおしさもろともに、ひしと心に抱かんがために……。高貴なる世界に吹きかよう乱気流のさなか、権能・武力の現実とせめぎ合う“美”に身を置き通した行動の歌人。流麗雄偉なその生涯を、多彩な音色で唱いあげる交響絵巻。

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第1~30回までは以下をご覧ください。

谷崎潤一郎賞とは?第1~30回 1965~1994年・受賞作品のすべて
第31回(1995年)~現在までの受賞作品は以下をご覧ください。 谷崎潤一郎賞とは 発表:8~9月 中央公論社が1965年の創業80周年を機に、作家谷崎潤一郎にちなんで設けた文学賞である。中央公論新人賞(1956年開始)を発展解消させる形で...

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