日本SF大賞・第1回(1980年)~現在までの受賞作品のすべて

文学賞

日本SF大賞・第1回(1980年)~現在までの受賞作品のすべて
目次

日本SF大賞とは

発表:3月

主催:日本SF作家クラブ
後援:徳間書店(1980~2012年)
協賛:ドワンゴ(2013年~)

日本SF作家クラブが1980年に創設し、主催している賞である。年1回、9月1日から翌8月31日までの1年間に発表された作品(出版物や映像作品、および現実に起きた出来事や製品も含む)の中から最終候補作を選び、日本SF作家クラブの総会で選ばれた数名の選考委員による討議を経て受賞作を決定する。

出典:ウィキペディア日本SF作家クラブ

 

日本SF新人賞は以下をご覧ください。

 

表記の西暦は発表された年になっています。対象は前々年9月1日~前年8月31日までの作品。

第39回 2019年:2017年9/1~2018/8/31

大賞:山尾悠子/飛ぶ孔雀

庭園で火を運ぶ娘たちに孔雀は襲いかかり、大蛇うごめく地下世界を男は遍歴する。伝説の幻想作家、待望の連作長編小説。

第69回芸術選奨文部科学大臣賞受賞
第39回日本SF大賞受賞
第46回泉鏡花文学賞受賞

ジャンルの概念を超えた驚くべき物語。

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大賞:円城塔/文字渦

昔、文字は本当に生きていたのだと思わないかい?
こんな小説、見たことない! twitterで話題騒然! 各紙誌絶賛の渦!
文字の起源から未来までを幻視する全12篇からなる連作小説集。

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功労賞:横田順彌

 

第38回 2018年:2016年9/1~2017/8/31

大賞:小川哲/ゲームの王国

著者:小川哲

サロト・サル―後にポル・ポトと呼ばれたクメール・ルージュ首魁の隠し子とされるソリヤ。貧村ロベーブレソンに生を享けた、天賦の智性を持つ神童のムイタック。皮肉な運命と偶然に導かれたふたりは、軍靴と砲声に震える1975年のカンボジア、バタンバンで出会った。秘密警察、恐怖政治、テロ、強制労働、虐殺―百万人以上の生命を奪ったすべての不条理は、少女と少年を見つめながら進行する…あたかもゲームのように。

 

大賞:飛浩隆/自生の夢

73人を言葉の力で死に追いやった稀代の殺人者が、怪物〈忌字禍(イマジカ)〉を滅ぼすために、いま召還される───
第41回星雲賞日本短編部門受賞作「自生の夢」他、今世紀に発表された読切短編のすべてを収録。
最先端の想像力、五感に触れる官能性。現代SFの最高峰、10年ぶり待望の作品集。
「この作者は怪物だ。私が神だったら、彼の本をすべて消滅させるだろう。世界の秘密を守るために。」

 

功労賞:山野浩一

 

第37回 2017年:2015年9/1~2016/8/31

大賞:白井弓子/WOMBS(ウームズ)

子宮に異生物ニーバスの体組織を移植された転送兵となり、初の実戦へと赴くマナ・オーガ。
連続した転送により、空間を抉り取っていく攻撃的転送で、敵である第二次移民(セカンド)の基地を急襲する。
転送兵であることに慣れていくマナだが、その身には異変が生じ始めていた。
それを見つめるアルメア軍曹、さらには様々な立場の人々の思惑が交錯する。

圧倒的な世界観で迫る、壮大なるSF戦記。

 

 

特別賞:シン・ゴジラ

著者:庵野秀明

 

第36回 2016年:2014年9/1~2015/8/31

大賞:谷甲州/コロンビア・ゼロ 新・航空宇宙軍史

圧倒的な軍事力で太陽系を制していた航空宇宙軍と、独立を求めた外惑星連合とが戦った第1次外惑星動乱の終結から40年。太陽系各地では新たな戦乱の予兆が胎動していた。タイタンのザナドゥ高地を再訪した退役大佐の思惑、伝説の巡洋艦のサルベージを依頼された男、そして木星大気圏を航過する謎の未登録船―第2次外惑星動乱の開戦までを描く全7篇を収録した、宇宙ハードSFシリーズの金字塔、22年ぶりの最新刊。

 

大賞:森岡浩之/突変

関東某県酒河市一帯がいきなり異世界に転移(突変)。ここ裏地球は、危険な異源生物(チェンジリング)が蔓延る世界。妻の末期癌を宣告されたばかりの町内会長、家事代行会社の女性スタッフ、独身スーパー店長、ニートのオタク青年、夫と生き別れた子連れパート主婦。それぞれの事情を抱えた彼らはいかにこの事態に対処していくのか。異様な設定ながら地に足のついた描写が真に迫る、特異災害(パニツク)SF超大作!

 

特別賞:牧野修/月世界小説

友人とゲイパレードを見に来ていた青年、菱屋修介は、晴天の空にアポカリプティック・サウンドが響くのを聞き、天使が舞い降りるのを見た。次の瞬間、世界は終わりを告げ、菱屋は惨劇のただなかに投げ出された。そして彼が逃げこんだ先は自分の妄想世界である月世界だった。多数の言語が無数の妄想世界を生み出してしまった宇宙を正しく統一しようとする神の策謀と、人間は言語の力を武器に長い戦いを続けていたのだった。

 

功労賞:生賴範義

 

第35回 2015年:2013年9/1~2014/8/31

大賞:藤井太洋/オービタル・クラウド

2020年、流れ星の発生を予測するWebサイト“メテオ・ニュース”を運営する木村和海は、イランが打ち上げたロケットブースターの2段目“サフィール3”が、大気圏内に落下することなく、逆に高度を上げていることに気づく。シェアオフィス仲間である天才的ITエンジニア沼田明利の協力を得て、“サフィール3”のデータを解析する和海は、世界を揺るがすスペーステロ計画に巻き込まれて―第35回日本SF大賞、第46回星雲賞日本長編部門、ベストSF2014国内篇第1位。

 

大賞:長谷敏司/My Humanity

擬似神経制御言語ITPによる経験伝達と個人の文化的背景との相克を描く「地には豊穣」、ITPによる小児性愛者の矯正がグロテスクな結末を導く「allo,toi,toi」―長篇『あなたのための物語』と同設定の2篇にくわえ、軌道ステーションで起きたテロの顛末にして長篇『BEATLESS』のスピンオフ「Hollow Vision」、自己増殖ナノマシン禍に対峙する研究者を描いた書き下ろし「父たちの時間」の全4篇を収録した著者初の作品集。

 

功労賞:平井和正

 

第34回 2014年:2012年9/1~2013/8/31

大賞:酉島伝法/皆勤の徒

高さ100メートルの巨大な鉄柱が支える小さな甲板の上に、“会社”は建っていた。雇用主である社長は“人間”と呼ばれる不定形の大型生物だ。甲板上とそれを取り巻く泥土の海だけが語り手の世界であり、日々の勤めは平穏ではない―第2回創元SF短編賞受賞の表題作にはじまる全4編。奇怪な造語に彩られた異形の未来が読者の前に立ち現れる。

 

特別賞:大森望責任編集/NOVA 全十巻

本格、奇想、幻想、純文学、ミステリ、恋愛……SFというジャンルが持つ幅の広さと可能性を詰め込んだ、オリジナル日本SFアンソロジー・シリーズ刊行開始。第1弾は10人の完全新作+故伊藤計劃の絶筆を特別収録。

 

特別賞:宮内悠介/ヨハネスブルグの天使たち

戦災孤児のスティーブとシェリルは、見捨てられた耐久試験場で何年も落下を続ける日本製ホビーロボット・DX9の捕獲に挑むが―泥沼の内戦が続くアフリカの果てで懸命に生きる少年少女を描いた表題作、9・11テロの悪夢が甦る「ロワーサイドの幽霊たち」など、日本製の玩具人形を媒介に人間の業と本質に迫る連作5篇。デビュー作『盤上の夜』に続く直木賞候補作にして、日本SF大賞特別賞に輝く第2短篇集。

 

 

第33回 2013年:2011年9/1~2012/8/31

大賞:月村了衛/機龍警察 自爆条項

軍用有人兵器・機甲兵装の密輸事案を捜査する警視庁特捜部は、北アイルランドのテロ組織IRFによるイギリス高官暗殺計画を掴んだ。だが、不可解な捜査中止命令がくだる。首相官邸、警察庁、外務省、そして中国黒社会の暗闘の果てに、特捜部の契約する〈傭兵〉ライザ・ラードナー警部の凄絶な過去が浮かび上がる!

 

大賞:宮内悠介/盤上の夜

彼女は四肢を失い、囲碁盤を感覚器とするようになった―。若き女流棋士の栄光をつづった表題作をはじめ、同じジャーナリストを語り手にして紡がれる、盤上遊戯、卓上遊戯をめぐる6つの奇蹟。囲碁、チェッカー、麻雀、古代チェス、将棋…対局の果てに人知を超えたものが現出する。デビュー作品集ながら直木賞候補となり、日本SF大賞を受賞した、2010年代を牽引する新しい波。

 

特別賞:伊藤計劃×円城塔/屍者の帝国

屍者復活の技術が全欧に普及した十九世紀末、医学生ワトソンは大英帝国の諜報員となり、アフガニスタンに潜入。その奥地で彼を待ち受けていた屍者の国の王カラマーゾフより渾身の依頼を受け、「ヴィクターの手記」と最初の屍者ザ・ワンを追い求めて世界を駆ける―伊藤計劃の未完の絶筆を円城塔が完成させた奇蹟の超大作。

 

第32回 2012年:2010年9/1~2011/8/31

大賞:上田早夕里/華竜の宮

ホットプルームによる海底隆起で多くの陸地が水没した25世紀。人類は未曾有の危機を辛くも乗り越えた。陸上民は僅かな土地と海上都市で高度な情報社会を維持し、海上民は“魚舟”と呼ばれる生物船を駆り生活する。青澄誠司は日本の外交官として様々な組織と共存のため交渉を重ねてきたが、この星が近い将来再度もたらす過酷な試練は、彼の理念とあらゆる生命の運命を根底から脅かす―。

 

特別賞:横田順彌/近代日本奇想小説史明治篇

これまでになかったSF を中心とした"もうひとつの小説史"長年にわたる著者の古書蒐集はよく知られるところだが、その「ほんとうの目的は本稿を執筆するため必要かつ不可欠であったからだ」──こう語る著者が、いままでの正当派の近代日本文学史からははみ出していた異端の小説の歴史を、独自の視点から捉え直した渾身のライフワーク。

 

功労賞:小松左京

 

第31回 2011年:2009年9/1~2010/8/31

大賞:森見登美彦/ペンギン・ハイウェイ

ぼくはまだ小学校の四年生だが、もう大人に負けないほどいろいろなことを知っている。毎日きちんとノートを取るし、たくさん本を読むからだ。ある日、ぼくが住む郊外の街に、突然ペンギンたちが現れた。このおかしな事件に歯科医院のお姉さんの不思議な力が関わっていることを知ったぼくは、その謎を研究することにした―。少年が目にする世界は、毎日無限に広がっていく。

 

大賞:長山靖生/日本SF精神史

幕末・明治から戦後、そして現在まで、“未来”はどのように思い描かれ、“もうひとつの世界”はいかに空想されてきたか―。日本的想像力200年の系譜をたどる画期的通史。日本SF大賞・星雲賞ダブル受賞作の完全版。

 

特別賞:柴野拓美

特別賞:浅倉久志

 

第30回 2010年:2008年9/1~2009/8/31

大賞:伊藤計劃/ハーモニー

21世紀後半、“大災禍”と呼ばれる世界的な混乱を経て、人類は大規模な福祉厚生社会を築きあげていた。医療分子の発達で病気がほぼ放逐され、見せかけの優しさや倫理が横溢する“ユートピア”。そんな社会に倦んだ3人の少女は餓死することを選択した―それから13年。死ねなかった少女・霧慧トァンは、世界を襲う大混乱の陰に、ただひとり死んだはずの少女の影を見る―『虐殺器官』の著者が描く、ユートピアの臨界点。

 

特別賞:栗本薫/グイン・サーガ

豹頭の戦士であるグインを主人公として、架空の世界、架空の時代に生きる、彼を中心とするさまざまな人物の生と死の波乱を描いたサーガ(大河小説)。『三国志』を彷彿させるような、国と国とのあいだで繰り広げられる戦争、策謀、興亡の歴史を背景として、その宮廷、あるいは市井に生きるさまざまな人物の野望、妄執、友情、決別、恋愛といった愛憎が織りなす壮大な人間模様を紡ぎだしていく。1979年(昭和54年)9月の第1巻『豹頭の仮面』の刊行以来、コンスタントに巻数を重ね、100巻を越えてなお多くの読者を獲得しているベストセラー小説シリーズ。

 

作者、栗本薫の死去によりグイン・サーガ1?第130巻までのセットです。

 

※131巻以降、別の著者(第131巻「パロの暗黒」(五代ゆう)・132巻「サイロンの挽歌」(宵野ゆめ)、133巻「魔聖の迷宮」(五代ゆう)・・・)

 

第29回 2009年:2007年9/1~2008/8/31

大賞:貴志祐介/新世界より(上・下)

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。

 

大賞:磯光雄/電脳コイル(テレビアニメシリーズ)

『ラーゼフォン』で才能の片鱗を見せた磯光雄が原作・監督・脚本を手掛けたSFアニメのBD BOX。さまざまな情報を表示する“電脳メガネ”が大流行する202X年。大黒市に引っ越して来た優子は奇妙な出来事に遭遇する。

 

特別賞:野田昌宏

 

第28回 2008年:2006年9/1~2007/8/31

大賞:最相葉月/星新一 一〇〇一話をつくった人

大企業の御曹司として生まれた少年は、いかにして今なお愛される作家となったのか。
知られざる実像を浮かび上がらせる評伝。

「ボッコちゃん」「マイ国家」など数多のショートショートを生み出し、今なお愛される星新一。
森鴎外の血縁にあたり、大企業の御曹司として生まれた少年はいかなる人生を歩んだのか。
星製薬社長となった空白の六年間と封印された負の遺産、昭和の借金王と呼ばれた父との関係、
作家の片鱗をみせた青年時代、後の盟友たちとの出会い――
関係者134人に取材、知られざる小説家以前の姿を浮かび上がらせる。
詳細な年譜、人名索引付き。

 

第27回 2007年:2005年9/1~2006/8/31

大賞:萩尾望都/バルバラ異界

他人の夢の中に入り込むことが出来る”夢先案内人”の渡会時夫は、ある事件から7年間眠り続ける少女・十条青羽の”夢”を探査する依頼を受けた。夢の中の青羽は幼い女の子の姿で、ある島に暮らしていた。その島「バルバラ」は時夫の息子・キリヤが密かに創っていた架空の島と何故か多くの共通点を持っている。さらに調査を進めるにつれ、浮かび上がってきたキーワードは「火星」「若返り薬」・・・。やがて!?

 

第26回 2006年:2004年9/1~2005/8/31

大賞:飛浩隆/象られた力

惑星“百合洋”が謎の消失を遂げてから1年、近傍の惑星“シジック”のイコノグラファー、クドウ円は、百合洋の言語体系に秘められた“見えない図形”の解明を依頼される。だがそれは、世界認識を介した恐るべき災厄の先触れにすぎなかった…異星社会を舞台に“かたち”と“ちから”の相克を描いた表題作、双子の天才ピアニストをめぐる生と死の二重奏の物語「デュオ」ほか、初期中篇の完全改稿版全4篇を収めた傑作集。

 

第25回 2005年:2003年9/1~2004/8/31

大賞:押井守/イノセンス

人とサイボーグ(機械化人間)、ロボット(人形)が共存する、2032年の日本。魂が希薄になった時代。ある日、少女型の愛玩用ロボットが暴走を起こし、所有者を惨殺する事件が発生。「人間のために作られたはずのロボットがなぜ、人間を襲ったのか」。さっそくバトーは、相棒のトグサと共に捜査に向かう。電脳ネットワークを駆使して、自分の「脳」を攻撃する“謎のハッカー”の妨害に苦しみながら、バトーは事件の真相に近づいていく。

 

特別賞:矢野徹

 

第24回 2004年:2002年9/1~2003/8/31

大賞:冲方丁/マルドゥック・スクランブル

死んだほうがいい。死にたくない。生き残る―。“天国への階段”をシンボルとするマルドゥック市。ある夜、少女娼婦ルーン=バロットは、賭博師シェルの奸計により爆炎にのまれる。瀕死状態の彼女を救ったのは、委任事件担当者にしてネズミ型万能兵器のウフコックと、ドクター・イースターだった。一命をとりとめたバロットはシェルの犯罪を追うが、その眼前に敵の事件担当官ボイルドが立ちはだかる。それはかつてウフコックを濫用し、殺戮の限りを尽くした因縁の相手だった。壮絶な銃撃戦の果てバロットとウフコックは、シェルが運営するカジノで自らの有用性をかけた勝負に挑む。過去の自分と向き合い、生きる意味を考え始めたとき、バロットの最後の闘いが幕を切った―。少女の喪失と再生を描いた著者の最高傑作。

 

第23回 2003年:2001年9/1~2002/8/31

大賞:古川日出男/アラビアの夜の種族

聖遷暦1213年、偽りの平穏に満ちたカイロ。訪れる者を幻惑するイスラムの地に、迫り来るナポレオン艦隊。対抗する術計、それは大いなる陰謀のはじまりだった。

 

大賞:牧野修/傀儡后

二十年前の破滅的な隕石落下により、大阪は異形の街と化した。落下地点から半径六キロは、現在も危険指定地域とされ、ここを中心に、五感で世界と融合するドラッグ「ネイキッド・スキン」や、全身の皮膚がゼリー化する奇病「麗腐病」をめぐり、人類社会崩壊の予兆の中、変容してゆく人の意識と世界が醜悪かつ美麗に描かれる。ホラーの鬼才が満を持して世に問う、空前のテクノゴシックSF巨篇。第23回日本SF大賞受賞作。

 

第22回 2002年:2000年9/1~2001/8/31

大賞:北野勇作/かめくん

かめくんは自分がほんもののカメではないことを知っている。クラゲ荘に住みはじめたかめくんは模造亀。新しい仕事は特殊な倉庫作業。リンゴが好き。図書館が好き。昔のことは憶えていない。とくに木星での戦争に関することは…。日常生活の背後に壮大な物語が浮上する叙情的名作。日本SF大賞受賞。

 

第21回 2001年:1999年9/1~2000/8/31

大賞:巽孝之/日本SF論争史

これが論争の花道だ!安部公房、小松左京、筒井康隆、笠井潔、大原まり子…現代のSFをつくりあげた論客による、各時代を代表するSF批評全21編を収録。SFの成果を豊穣な思想史として位置づける。

 

第20回 2000年:1998年9/1~1999/8/31

大賞:新井素子/チグリスとユーフラテス

遠い未来。地球からの移民政策が失敗した惑星ナインに、たった一人取り残された「最後の子供」ルナが問いかける、生の意味。絶望の向こうに、真実の希望を見出すSF超大作。

 

特別賞:光瀬龍

 

第19回 1999年:1997年9/1~1998/8/31

大賞:瀬名秀明/BRAIN VALLEY(上・下)

脳研究のために、各分野の気鋭の学者が巨大施設ブレインテックに集められた。そこで脳科学者・孝岡護弘が遭遇した奇怪な現象の意味とは、そしてこのプロジェクトの真の目的とは――。

 

特別賞:NHK人間大学/宇宙を空想してきた人々

1997年暮れ、彗星のように現れたオリジナル・アンソロジー「異形コレクション」。独創的な企画と新しい書き手の発掘で、ホラー、SF、ミステリー、ファンタジー界に大きな衝撃を与え続け、2011年には、ついに48巻を数えた。今回、千編を優に超える全収録作の中から、涙を誘わずにはいられない詩情豊かな物語十編をセレクション。

特別賞:井上雅彦監修/異形コレクション

 

特別賞:星新一

 

第18回 1998年:1996年9/1~1997/8/31

大賞:宮部みゆき/蒲生邸事件

一九九四年二月二十六日未明、予備校受験のために上京した浪人生の孝史は宿泊中のホテルで火事に遭遇する。目の前に現れた時間旅行の能力を持つという男と共に何とか現場から逃れるも、気づくとそこはなぜか雪降りしきる昭和十一年の帝都・東京。ホテルではなく、陸軍大将蒲生憲之の屋敷だった。日本SF大賞受賞の長篇大作。

 

大賞:新世紀エヴァンゲリオン

著者:庵野秀明

 

第17回 1997年:1995年9/1~1996/8/31

大賞:金子修介/ガメラ2

 

 

第16回 1996年:1994年9/1~1995/8/31

大賞:神林長平/言壷

小説家の解良(けら)は、万能著述支援用マシン“ワーカム”から、言語空間を揺るがす文章の支援を拒否される。
友人の古屋は、解良の文章が世界を崩壊させる危険性を指摘するが・・・・・

 

特別賞:野田昌宏/「科學小説」神髄

科学の夢と浪漫、未知の恐怖に満ちあふれた最初期SFのビジョンとアイディアを逐一現物にあたって検証する論考をはじめ、SF研究第一人者の著者が、図版豊富にSFの原初的イマジネーションの魅力を解明する。

 

第15回 1995年:1993年9/1~1994/8/31

大賞:大原まり子/戦争を演じた神々たち

破壊する創造者、堕落した王妃、不死の恐竜伯爵、男から女への進化、完全なる神話学的生態系、等々。生命をめぐるグロテスクで寓意に満ちたイメージが、幻視者、大原まり子のゴージャスかつシンプルな文体で、見えざる逆説と循環の物語として紡ぎあげられた。現代SF史上もっとも美しくもっとも禍々しい創造と破壊の神話群。第15回日本SF大賞受賞作とその続篇を、著者自ら再編成しておくる、華麗で残酷な幻惑の輪舞。

 

大賞:小谷真理/女性状無意識

〈ハイテク時代の女性状無意識Techno‐gynesis〉を独自のキー概念として、母娘関係、両性具有、サルSF、人肉美食、サイボーグ・ラップ、やおいカルチャー等を論究。女性SFにフェミニズム文化論の最先端を洞察する。来たるべき女性論。

 

第14回 1994年:1992年9/1~1993/8/31

大賞:柾悟郎/ヴィーナス・シティ

著者:柾悟郎

森口咲子、26歳、現在独身。職業は不良会社員。そんなあたしが、夜ごとコンピュータ・ネットワーク・ゲーム用の転換ルームをくぐり抜け、男性のボディを身にまとう―ジェンダーさえもが望みどおりとなる、コンピュータ・ネット上に構築されたヴァーチャル都市「ヴィーナス・シティ」が多発する暴力事件は国際的情報犯罪の布石だった。21世紀初頭、巨大ネットワーク国家となった日本を描いた第14回日本SF大賞受賞作。

 

特別賞:黒丸尚

 

 

第13回 1993年:1991年9/1~1992/8/31

大賞:筒井康隆/朝のガスパール

コンピューター・ゲーム『まぼろしの遊撃隊』に熱中する金剛商事常務貴野原の美貌の妻聡子は株の投資に失敗し、夫の全財産を抵当に、巨額の負債を作っていた。窮地の聡子を救うため、なんと“まぼろしの遊撃隊”がやってきた! かくして債務取立代行のヤクザ達と兵士達の銃撃戦が始まる。虚構の壁を超越し、無限の物語空間を達成し得たメタ・フィクションの金字塔。日本SF大賞受賞。

 

第12回 1992年:1990年9/1~1991/8/31

大賞:梶尾真治/サラマンダー殲滅

目の前で夫と愛娘を、非道のテロ集団「汎銀河聖解放戦線」が仕掛けた爆弾で殺された神鷹静香。そのショックで精神的に追い詰められた彼女を救ったのは、復讐への執念だった。戦士になる決意を固め、厳しい戦闘訓練に耐えた静香だったが、彼女が真の戦士となるには、かけがえのない対価を支払わねばならなかった…。第12回日本SF大賞を受賞した傑作を復刊!

 

特別賞:石原藤夫/SF図書解説総目録・「SFマガジン」インデックス

 

第11回 1991年:1989年9/1~1990/8/31

大賞:椎名誠/アド・バード

父を探してマサルと弟の菊丸がたどり着いたマザーK市。そこは、喋る鳥やヒゾムシ、ワナナキなど異常生物が徘徊する未来都市だった。痛快シーナ・ワールド。第11回日本SF大賞受賞作。

日本SF大賞・第1回(1980年)~現在までの受賞作品のすべて
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第10回 1990年:1988年9/1~1989/8/31

大賞:夢枕獏/上弦の月を喰べる獅子

あらゆるものを螺旋として捉え、それを集め求める螺旋蒐集家は、新宿のとあるビルに、現実には存在しない螺旋階段を幻視した。肺を病む岩手の詩人は、北上高地の斜面に、彼にしか見えない巨大なオウム貝の幻を見た。それぞれの螺旋にひきこまれたふたりは、混沌の中でおのれの修羅と対峙する……ベストセラー作家、夢枕獏が仏教の宇宙観をもとに進化と宇宙の謎を解き明かした空前絶後の物語。第10回日本SF大賞受賞作。

 

特別賞:手塚治虫

 

第9回 1989年:1987年9/1~1988/8/31

大賞:半村良/岬一郎の抵抗

岬一郎は東京の下町に住む一見平凡な独身のサラリーマン。しかし、彼の体内には異常な力が急速に成長していて、ある日、その力が思いがけない形で外に噴出する。野心的長篇。

 

大賞:横田順彌・會津信吾/快男児・押川春浪

日本SFの先駆者記念作『海底軍艦』(明33)で文壇に躍り出た押川春浪の生涯は、天衣無縫、波瀾万丈。キリスト者の父をもちながら野球に没頭して明治学院を落第、生来の悪戯心ゆえの転校続き。だが早稲田に入るや矢継ぎ早に話題作を発表。酒を愛し、バンカラ精神に生きた春浪は、雑誌主筆に、作家活動に、野球振興にと八面六臂の大車輪、今世起の曙を駆け抜けた一代の熱血漢であった。日本SF大賞受賞評伝。

 

第8回 1988年:1986年9/1~1987/8/31

大賞:荒俣宏/帝都物語

帝都・東京は、約1千年前、関東に独立国を築こうとして望み果たせず。謀反人として討伐された平将門が、深い恨みを抱えて眠っている日本最大の霊場である。

 

第7回 1987年:1985年9/1~1986/8/31

大賞:かんべむさし/笑い宇宙の旅芸人

必ず、絶対に、一人の例外もなく笑う“究極の笑い”とは果たして存在するや否や!?古今東西あらゆる笑いの集大成。

 

第6回 1986年:1984年9/1~1985/8/31

大賞:小松左京/首都消失

●S重工企画総務課長・朝倉達也は、役員会議へ新企画報告のため、名古屋を発ち東京へ向った。が、途中で新幹線がストップ、首都圏に大異変が起ったことを知る。都心を中心に半径三十キロ、高さ千メートルの正体不明な巨大な“雲”に覆われ、交通通信電波は遮断、死者も出たのだ。家族は友人は無事だろうか? この“封鎖”は一時的現象なのか? 国家中枢を失った日本の将来は…? 日本SF大賞受賞のパニック巨篇。

 

第5回 1985年:1983年9/1~1984/8/31

大賞:川又千秋/幻詩狩り

1948年。戦後のパリで、シュルレアリスムの巨星アンドレ・ブルトンが再会を約した、名もない若き天才。彼の創りだす詩は麻薬にも似て、人間を異界に導く途方もない力をそなえていた……。時を経て、その詩が昭和末期の日本で翻訳される。そして、ひとりまたひとりと、読む者たちは詩に冒されていく。言葉の持つ魔力を描いて読者を翻弄する、川又言語SFの粋。日本SF大賞受賞。

 

第4回 1984年:1982年9/1~1983/8/31

大賞:大友克洋/童夢

超能力が殺人のチェイスを始めた!ペンと墨が構築した超四次元コミック。日本SF大賞に輝く初期大友作品の頂点に立つロングセラー。

 

第3回 1983年:1981年9/1~1982/8/31

大賞:山田正紀/最後の敵

悩める青年、与夫は、精神分析医の麻子と出会う。そして鬱屈した現実がいま変貌する。「あなたの戦うべき相手は、進化よ」……壮大な構想、炸裂する想像力。

 

第2回 1982年:1980年9/1~1981/8/31

大賞:井上ひさし/吉里吉里人

ある六月上旬の早朝、上野発青森行急行「十和田3号」を一ノ関近くの赤壁で緊急停車させた男たちがいた。「あんだ旅券(りょげん)ば持(も)って居(え)だが」。実にこの日午前六時、東北の一寒村吉里吉里国は突如日本からの分離独立を宣言したのだった。
政治に、経済に、農業に医学に言語に……大国日本のかかえる問題を鮮やかに撃つ、おかしくも感動的な新国家。

 

第1回 1981年:1979年9/1~1980/8/31

大賞:堀晃/太陽風交点

 

 

文学賞

Posted by 綾糸