日本SF大賞・第31回(2011年)~現在までの受賞作品のすべて

2019-06-04文学賞

日本SF大賞・第31回(2011年)~の受賞作品まとめです。

第30回(2011年)までは以下をご覧ください。

 

目次

日本SF大賞とは

発表:3月

主催:日本SF作家クラブ
後援:徳間書店(1980~2012年)
協賛:ドワンゴ(2013年~)

日本SF作家クラブが1980年に創設し、主催している賞である。年1回、9月1日から翌8月31日までの1年間に発表された作品(出版物や映像作品、および現実に起きた出来事や製品も含む)の中から最終候補作を選び、日本SF作家クラブの総会で選ばれた数名の選考委員による討議を経て受賞作を決定する。

出典:ウィキペディア日本SF作家クラブ

 

日本SF新人賞は以下をご覧ください。

 

表記の西暦は発表された年になっています。対象は前々年9月1日~前年8月31日までの作品。

 

第40回 2020年:2018年9/1~2019/8/31

選考会と結果発表は2020年2月23日(日)、贈賞式は4月17日(金)の予定です。

大賞:小川一水/天冥の標 全10巻

西暦2803年、植民星メニー・メニー・シープは入植300周年を迎えようとしていた。しかし臨時総督のユレイン三世は、地中深くに眠る植民船シェパード号の発電炉不調を理由に、植民地全域に配電制限などの弾圧を加えつつあった。そんな状況下、セナーセー市の医師カドムは、《海の一統》のアクリラから緊急の要請を受ける。街に謎の疫病が蔓延しているというのだが……

 

酉島伝法/宿借りの星

その惑星では、かつて人類を滅ぼした異形の殺戮生物たちが、縄張りのような国を築いて暮らしていた。罪を犯して祖国を追われたマガンダラは、放浪の末に辿り着いた土地で、滅ぼしたはずの“人間"たちによる壮大かつ恐ろしい企みを知る。それは惑星の運命を揺るがしかねないものだった。マガンダラは異種族の道連れとともに、戻ったら即処刑と言い渡されている祖国への潜入を試みる。『皆勤の徒』の著者、初長編。

 

特別賞:大森望・日下三蔵編/年刊日本SF傑作選 全12巻

 

 

その他の候補作品

なめらかな世界と、その敵 伴名練

 

零號琴 飛浩隆

 

第39回 2019年:2017年9/1~2018/8/31

大賞:山尾悠子/飛ぶ孔雀

庭園で火を運ぶ娘たちに孔雀は襲いかかり、大蛇うごめく地下世界を男は遍歴する。伝説の幻想作家、待望の連作長編小説。

 

大賞:円城塔/文字渦

昔、文字は本当に生きていたのだと思わないかい?
――秦の始皇帝の兵馬俑から発掘された三万の漢字「文字渦」
――硯のうえで文字を闘わせる、いにしえの言語遊戯「闘字」
――漢字の領土争いにルビの反乱! Unicode宇宙大戦「誤字」
――さらには、恐ろしい大量殺字事件までもが起こり「幻字」

こんな小説、見たことない! twitterで話題騒然! 各紙誌絶賛の渦!
文字の起源から未来までを幻視する全12篇からなる連作小説集。

 

功労賞:横田順彌

 

第38回 2018年:2016年9/1~2017/8/31

大賞:小川哲/ゲームの王国

著者:小川哲

サロト・サル―後にポル・ポトと呼ばれたクメール・ルージュ首魁の隠し子とされるソリヤ。貧村ロベーブレソンに生を享けた、天賦の智性を持つ神童のムイタック。皮肉な運命と偶然に導かれたふたりは、軍靴と砲声に震える1975年のカンボジア、バタンバンで出会った。秘密警察、恐怖政治、テロ、強制労働、虐殺―百万人以上の生命を奪ったすべての不条理は、少女と少年を見つめながら進行する…あたかもゲームのように。

 

大賞:飛浩隆/自生の夢

73人を言葉の力で死に追いやった稀代の殺人者が、怪物〈忌字禍(イマジカ)〉を滅ぼすために、いま召還される───
第41回星雲賞日本短編部門受賞作「自生の夢」他、今世紀に発表された読切短編のすべてを収録。
最先端の想像力、五感に触れる官能性。現代SFの最高峰、10年ぶり待望の作品集。
「この作者は怪物だ。私が神だったら、彼の本をすべて消滅させるだろう。世界の秘密を守るために。」

 

功労賞:山野浩一

 

第37回 2017年:2015年9/1~2016/8/31

大賞:白井弓子/WOMBS(ウームズ)

子宮に異生物ニーバスの体組織を移植された転送兵となり、初の実戦へと赴くマナ・オーガ。
連続した転送により、空間を抉り取っていく攻撃的転送で、敵である第二次移民(セカンド)の基地を急襲する。
転送兵であることに慣れていくマナだが、その身には異変が生じ始めていた。
それを見つめるアルメア軍曹、さらには様々な立場の人々の思惑が交錯する。

圧倒的な世界観で迫る、壮大なるSF戦記。

 

特別賞:シン・ゴジラ

著者:庵野秀明

 

第36回 2016年:2014年9/1~2015/8/31

大賞:谷甲州/コロンビア・ゼロ 新・航空宇宙軍史

圧倒的な軍事力で太陽系を制していた航空宇宙軍と、独立を求めた外惑星連合とが戦った第1次外惑星動乱の終結から40年。太陽系各地では新たな戦乱の予兆が胎動していた。タイタンのザナドゥ高地を再訪した退役大佐の思惑、伝説の巡洋艦のサルベージを依頼された男、そして木星大気圏を航過する謎の未登録船―第2次外惑星動乱の開戦までを描く全7篇を収録した、宇宙ハードSFシリーズの金字塔、22年ぶりの最新刊。

 

大賞:森岡浩之/突変

関東某県酒河市一帯がいきなり異世界に転移(突変)。ここ裏地球は、危険な異源生物(チェンジリング)が蔓延る世界。妻の末期癌を宣告されたばかりの町内会長、家事代行会社の女性スタッフ、独身スーパー店長、ニートのオタク青年、夫と生き別れた子連れパート主婦。それぞれの事情を抱えた彼らはいかにこの事態に対処していくのか。異様な設定ながら地に足のついた描写が真に迫る、特異災害(パニツク)SF超大作!

 

特別賞:牧野修/月世界小説

友人とゲイパレードを見に来ていた青年、菱屋修介は、晴天の空にアポカリプティック・サウンドが響くのを聞き、天使が舞い降りるのを見た。次の瞬間、世界は終わりを告げ、菱屋は惨劇のただなかに投げ出された。そして彼が逃げこんだ先は自分の妄想世界である月世界だった。多数の言語が無数の妄想世界を生み出してしまった宇宙を正しく統一しようとする神の策謀と、人間は言語の力を武器に長い戦いを続けていたのだった。

 

功労賞:生賴範義

 

第35回 2015年:2013年9/1~2014/8/31

大賞:藤井太洋/オービタル・クラウド

2020年、流れ星の発生を予測するWebサイト“メテオ・ニュース”を運営する木村和海は、イランが打ち上げたロケットブースターの2段目“サフィール3”が、大気圏内に落下することなく、逆に高度を上げていることに気づく。シェアオフィス仲間である天才的ITエンジニア沼田明利の協力を得て、“サフィール3”のデータを解析する和海は、世界を揺るがすスペーステロ計画に巻き込まれて―第35回日本SF大賞、第46回星雲賞日本長編部門、ベストSF2014国内篇第1位。

 

大賞:長谷敏司/My Humanity

擬似神経制御言語ITPによる経験伝達と個人の文化的背景との相克を描く「地には豊穣」、ITPによる小児性愛者の矯正がグロテスクな結末を導く「allo,toi,toi」―長篇『あなたのための物語』と同設定の2篇にくわえ、軌道ステーションで起きたテロの顛末にして長篇『BEATLESS』のスピンオフ「Hollow Vision」、自己増殖ナノマシン禍に対峙する研究者を描いた書き下ろし「父たちの時間」の全4篇を収録した著者初の作品集。

 

功労賞:平井和正

 

第34回 2014年:2012年9/1~2013/8/31

大賞:酉島伝法/皆勤の徒

高さ100メートルの巨大な鉄柱が支える小さな甲板の上に、“会社”は建っていた。雇用主である社長は“人間”と呼ばれる不定形の大型生物だ。甲板上とそれを取り巻く泥土の海だけが語り手の世界であり、日々の勤めは平穏ではない―第2回創元SF短編賞受賞の表題作にはじまる全4編。奇怪な造語に彩られた異形の未来が読者の前に立ち現れる。

 

特別賞:大森望責任編集/NOVA 全十巻

本格、奇想、幻想、純文学、ミステリ、恋愛……SFというジャンルが持つ幅の広さと可能性を詰め込んだ、オリジナル日本SFアンソロジー・シリーズ刊行開始。第1弾は10人の完全新作+故伊藤計劃の絶筆を特別収録。

 

特別賞:宮内悠介/ヨハネスブルグの天使たち

戦災孤児のスティーブとシェリルは、見捨てられた耐久試験場で何年も落下を続ける日本製ホビーロボット・DX9の捕獲に挑むが―泥沼の内戦が続くアフリカの果てで懸命に生きる少年少女を描いた表題作、9・11テロの悪夢が甦る「ロワーサイドの幽霊たち」など、日本製の玩具人形を媒介に人間の業と本質に迫る連作5篇。デビュー作『盤上の夜』に続く直木賞候補作にして、日本SF大賞特別賞に輝く第2短篇集。

 

第33回 2013年:2011年9/1~2012/8/31

大賞:月村了衛/機龍警察 自爆条項

軍用有人兵器・機甲兵装の密輸事案を捜査する警視庁特捜部は、北アイルランドのテロ組織IRFによるイギリス高官暗殺計画を掴んだ。だが、不可解な捜査中止命令がくだる。首相官邸、警察庁、外務省、そして中国黒社会の暗闘の果てに、特捜部の契約する〈傭兵〉ライザ・ラードナー警部の凄絶な過去が浮かび上がる!

 

大賞:宮内悠介/盤上の夜

彼女は四肢を失い、囲碁盤を感覚器とするようになった―。若き女流棋士の栄光をつづった表題作をはじめ、同じジャーナリストを語り手にして紡がれる、盤上遊戯、卓上遊戯をめぐる6つの奇蹟。囲碁、チェッカー、麻雀、古代チェス、将棋…対局の果てに人知を超えたものが現出する。デビュー作品集ながら直木賞候補となり、日本SF大賞を受賞した、2010年代を牽引する新しい波。

 

特別賞:伊藤計劃×円城塔/屍者の帝国

屍者復活の技術が全欧に普及した十九世紀末、医学生ワトソンは大英帝国の諜報員となり、アフガニスタンに潜入。その奥地で彼を待ち受けていた屍者の国の王カラマーゾフより渾身の依頼を受け、「ヴィクターの手記」と最初の屍者ザ・ワンを追い求めて世界を駆ける―伊藤計劃の未完の絶筆を円城塔が完成させた奇蹟の超大作。

 

第32回 2012年:2010年9/1~2011/8/31

大賞:上田早夕里/華竜の宮

ホットプルームによる海底隆起で多くの陸地が水没した25世紀。人類は未曾有の危機を辛くも乗り越えた。陸上民は僅かな土地と海上都市で高度な情報社会を維持し、海上民は“魚舟”と呼ばれる生物船を駆り生活する。青澄誠司は日本の外交官として様々な組織と共存のため交渉を重ねてきたが、この星が近い将来再度もたらす過酷な試練は、彼の理念とあらゆる生命の運命を根底から脅かす―。

 

特別賞:横田順彌/近代日本奇想小説史明治篇

これまでになかったSF を中心とした"もうひとつの小説史"長年にわたる著者の古書蒐集はよく知られるところだが、その「ほんとうの目的は本稿を執筆するため必要かつ不可欠であったからだ」──こう語る著者が、いままでの正当派の近代日本文学史からははみ出していた異端の小説の歴史を、独自の視点から捉え直した渾身のライフワーク。

 

功労賞:小松左京

 

第31回 2011年:2009年9/1~2010/8/31

大賞:森見登美彦/ペンギン・ハイウェイ

ぼくはまだ小学校の四年生だが、もう大人に負けないほどいろいろなことを知っている。毎日きちんとノートを取るし、たくさん本を読むからだ。ある日、ぼくが住む郊外の街に、突然ペンギンたちが現れた。このおかしな事件に歯科医院のお姉さんの不思議な力が関わっていることを知ったぼくは、その謎を研究することにした―。少年が目にする世界は、毎日無限に広がっていく。

 

大賞:長山靖生/日本SF精神史

幕末・明治から戦後、そして現在まで、“未来”はどのように思い描かれ、“もうひとつの世界”はいかに空想されてきたか―。日本的想像力200年の系譜をたどる画期的通史。日本SF大賞・星雲賞ダブル受賞作の完全版。

 

特別賞:柴野拓美

特別賞:浅倉久志

 

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Posted by 綾糸