100分 de 名著とは
NHKが2011年から放送する教養番組で、難しい本も、解釈や説明をしながら読み解いていきます。
番組のNHKテキストとともに「100分de名著ブックス」がシリーズで刊行されています。
一度は読みたいと思いながらも、手に取ることをためらってしまったり、途中で挫折してしまった古今東西の“名著”。
この番組では難解な1冊の名著を、25分×4回、つまり100分で読み解いていきます。
プレゼン上手なゲストによるわかりやすい解説に加え、アニメーション、紙芝居、コントなどなど、あの手この手の演出を駆使して、奥深い“名著”の世界に迫ります。
案内役は、タレントの伊集院光さんと、安部みちこアナウンサー。
偉大な先人の教えから、困難な時代を生き延びるためのヒントを探っていきます! (NHK番組公式サイトより)
毎週月曜日/午後10時25分~10時50分<再放送>
水曜日/午前5時30分~5時55分、午後0時00分~0時25分(Eテレ)
※アイキャッチ画像は番組ロゴより引用
「100分de名著」名作セレクション
人気番組のエッセンスが1冊に!一度は読みたいと思っていた名著の数々を分かりやすく解説して話題の番組。取り上げられた32冊を精選、「名著ってこんなに面白かったのか!」と発見できるブックガイド。
内容を表示
01『ツァラトゥストラ』ニーチェ
02『論語』孔子
03『真理のことば』ブッダ
04『幸福論』アラン
05『徒然草』吉田兼好
06『武士道』新渡戸稲造
07『夜と霧』フランクル
08『般若心経』
09『こころ』夏目漱石
10『老子』
11『罪と罰』ドストエフスキー
12『風姿花伝』世阿弥
13『愛するということ』フロム
14『星の王子さま』サン=テグジュペリ
15『ファーブル昆虫記』ファーブル
16『アンネの日記』アンネ・フランク
17『枕草子』清少納言
18『菜根譚』洪自誠
19『ハムレット』シェイクスピア
20『茶の本』岡倉天心
21『フランケンシュタイン』シェリー
22『最期のことば』ブッダ
23『荘子』
24『オイディプス王』ソポクレス
25『日本の面影』小泉八雲
26『種の起源』ダーウィン
27『斜陽』太宰治
28『実存主義とは何か』サルトル
29『良寛詩歌集』
30『代表的日本人』内村鑑三
31『人生の意味の心理学』アドラー
32『歎異抄』唯円
番組紹介・講師紹介・放送記録
放送開始からのすべての書籍まとめは以下をご覧ください。
2022年放送分
4月:存在と時間
著者:ハイデガー
指南役:戸谷洋志(関西外国語大学准教授) …現代ドイツ思想の研究者。著書に「Jポップで考える哲学」「ハンス・ヨナス 未来への責任」等がある。
「存在と時間」 単行本 | 翻訳:高田珠樹 (741ページ単行本)
世界=内=存在の本来的な在り方 |
「存在と時間(1)」 |
翻訳:熊野純彦/岩波文庫
「存在すること」の意味はなにか。「現存在の存在」とはなにか――1927年、マルティン・ハイデガー(1889―1976)は『存在と時間』を発表、ギリシア以来の「存在」の問いに新たな光を投じ、哲学界の地形を一挙に変容させた。生まれでる思考の彩りをも伝える正確な訳文に、注解・訳注、さらに全体を見通す梗概を付した、画期的な新訳。 |
「存在と時間(1)」 (全8巻) |
翻訳:中山元/古典新訳文庫
「存在(ある)」とは何を意味するのか?古代ギリシア以来の問いを「時間」において捉え、現象学的解釈によって解き明かそうとしたハイデガーの主著。1927年の刊行以来、哲学の領域を超えてさまざまな分野に大きな影響を与え続ける20世紀最大の書物。第1巻は序論までを収録。 |
3月:エドガー・アラン・ポー スペシャル
著者:エドガー・アラン・ポー
指南役:孝之(慶應義塾大学名誉教授)
- アーサー・ゴードン・ピムの冒険
- アッシャー家の崩壊
- 黒猫
- モルグ街の殺人
番組でとりあげられた上記4話を含む全集は以下。
「E・A・ポー ポケットマスターピース 09」
【収録内容】全20編 |
「アッシャー家の崩壊」はkindle版のみ無料で読めます(2022年4月現在)
「アッシャー家の崩壊」 19世紀アメリカの小説家・詩人であるエドガー・アラン・ポーの短編小説(佐々木直次郎による訳)。「バートンズ・ジェントルマンズ・マガジン」1839年号に掲載された。旧友アッシャーの屋敷に招かれた語り手が滞在中に経験した不気味な出来事と、アッシャー一族の凄絶な結末を描く。得体の知れない憂鬱、早すぎた埋葬などのモチーフが盛り込まれており、ポーの代表的作品として知られている。 |
2月:日蓮の手紙
法華経こそ末法の時代を救う最高の経典であることを確信、二度の流罪をはじめとする迫害にも屈せず「法華経の行者」としての生涯を貫いた「日蓮」(1222-1282)の思想や人間像が最も端的に現れているとされる「手紙」にスポットを当てる。
指南役:植木雅俊 …仏教思想研究家。著書に「法華経とは何か」「今を生きるための仏教100話」「差別の超克」など。
相手の境遇や困難を思いやる細やかな文体に、仏教思想の根本を込めた日蓮の手紙。仏典や故事、説話を駆使したその遺文からは、平等と人間尊重を説く『法華経』や、国家の腐敗を糺し災害や疫病に立ち向かう『立正安国論』のエッセンスが立体的に立ち上がる。人生相談あり、生活指導あり、激励あり。息子ほどの歳の少年へ、夫をなくした女性へ、子に先立たれた母親へ。厳選された25通の原文・現代語訳・解説によって人間日蓮の実像に迫る。 |
1月:金子みすゞ詩集
著者:金子みすゞ
指南役:松本侑子…作家、翻訳家。みすゞと、脚本家の弟・上山雅輔の伝記小説『みすゞと雅輔』を発表。
「金子みすゞ名詩集」
名詩を93編収録。 文庫版で「こだまでしょうか」を掲載しているのは、本書のみ。 |
「みすゞびより」
大空に広がるような夢や希望が感じられる詩を収録。 足ぶみ/四月/金米糖の夢/空と海/忙しい空/花のたましい/お日さん、雨さん/不思議/麦藁編む子の唄/木の葉のボート/大きなお風呂/海へ/行商隊/昼の月/楊とつばめ/御本と海/海のお宮-おはなしのうたの四-/海の果/灯籠ながし/もくせい/竹とんぼ/いいこと/うらない/キネマの街/紋付き/さよなら/水と風と子供/大きな文字/手帳/色紙/帆/木/灰/夢売り/星とたんぽぽ/このみち |
「みすゞとけい」 小鳥のさえずり、虫の声…忘れていたことに気づかされる詩を収録。八百屋のお鳩/桃/月日貝/瀬戸の雨/お花だったら/おはじき/夏/光の籠/月と雲/木/ばあやのお話/草原の夜/げんげ/芝草/夕顔/さよなら/昼と夜/学校へゆくみち/紙鉄砲/犬とめじろ/どんぐり/夜/大きな手籠/花のお使い/藪蚊の唄/波の子守唄/闇夜の星/こおろぎ/夜散る花/山茶花/寒のあめ/さかむけ/汽車の窓から/橙の花/積もった雪/大晦日と元日 |
「みすゞこころ」 いつかわが子にそっと伝えたい…親から子への思いを繋ぐ詩を収録。こころ/梨の芯/葉っぱの赤ちゃん/雛まつり/暦と時計/極楽寺/さびしいとき/あるとき/露/もくせいの灯/土と草/くれがた/転校生/桑の実/美しい町/砂の王国/誰がほんとを/ふうせん/私の髪の/なぞ/星のかず/睫毛の虹/犬/金魚/お菓子/お魚/みえない星/わらい/明日/なまけ時計/草原/十三夜/仲なおり/繭と墓/帆/こだまでしょうか |
「みすゞさんぽ」
小さなもの、身近なものをみつめる詩を収録。 春の朝/早春/野焼とわらび/蜂と神さま/薔薇の根/土/草の名/御殿の桜/鯨法会/王子山/雨のあと/蝉のおべべ/朝顔の蔓/海とかもめ/水と影/まつりの頃/夏の宵/大漁/井戸ばたで/燕の母さん/雀のかあさん/女の子/鬼味噌/石ころ/明るい方へ/空の色/落葉/達磨おくり/栗/ねがい/雪/私と小鳥と鈴と/かるた/淡雪/みんなを好きに |
1月:100分deパンデミック論
スペシャル企画
2021年放送分
11月:カラマーゾフの兄弟
★アンコール
著者:ドストエフスキー
指南役:亀山郁夫…名古屋外国大学学長。ロシア文学者。日本のドストエフスキー研究の第一人者のひとり。
物欲の権化のような父フョードル・カラマーゾフの血を、それぞれ相異なりながらも色濃く引いた三人の兄弟。放蕩無頼な情熱漢ドミートリイ、冷徹な知性人イワン、敬虔な修道者で物語の主人公であるアリョーシャ。そして、フョードルの私生児と噂されるスメルジャコフ。これらの人物の交錯が作り出す愛憎の地獄図絵の中に、神と人間という根本問題を据え置いた世界文学屈指の名作。 |
10月:ヘミングウェイ・スペシャル
著者:アーネスト・ヘミングウェイ
指南役:都甲幸治(早稲田大学文学学術院教授・アメリカ文学者)
八十四日間の不漁に見舞われた老漁師は、自らを慕う少年に見送られ、ひとり小舟で海へ出た。やがてその釣綱に、大物の手応えが。見たこともない巨大カジキとの死闘を繰り広げた老人に、海はさらなる試練を課すのだが――。自然の脅威と峻厳さに翻弄されながらも、決して屈することのない人間の精神を円熟の筆で描き切る。著者にノーベル文学賞をもたらした文学的到達点にして、永遠の傑作。 |
「敗れざる者」は 短編集に収録 |
われらの時代・男だけの世界: ヘミングウェイ全短編
1921年、一人のアメリカ人青年がパリにやってきた。地位もなく名声もなく、ただ文学への志に燃えたアーネスト・ヘミングウェイという名の青年は、このパリ時代に「雨のなかの猫」「二つの心臓の大きな川」「殺し屋」など、珠玉の名編を次々に発表する。本書は、彼の文学の核心を成すこれらの初期作品31編を収録。ヘミングウェイの全短編を画期的な新訳で刊行する全3巻の第1巻。 |
1920年代、パリ。未来の文豪はささやかなアパートメントとカフェを往き来し、執筆に励んでいた。創作の苦楽、副業との訣別、“ロスト・ジェネレーション”と呼ばれる友人たちとの交遊と軋轢、そして愛する妻の失態によって被った打撃。30年余りを経て回想する青春の日々は、痛ましくも麗しい――。 |
9月:群衆心理
著者:ギュスターヴ・ル・ボン
指南役:武田砂鉄…ライター。デビュー作「紋切型社会」で第25回「Bunkamuraドゥマゴ文学賞」。近著に「わかりやすさの罪」「マチズモを削り取れ」。
民主主義が進展し、「群衆」が歴史をうごかす時代となった19世紀末、フランスの社会心理学者ギュスターヴ・ル・ボンは、心理学の視点に立って群衆の心理を解明しようと試みた。フランス革命やナポレオンの出現などの史実に基づいて「群衆心理」の特徴とその功罪を鋭く分析し、付和雷同など未熟な精神に伴う群集の非合理的な行動に警告を発した。今日の社会心理学の研究発展への道を開いた古典的名著 |
8月:戦争は女の顔をしていない
著者:スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ
指南役:沼野恭子…ロシア文学者。東京外国語大学大学院教授
ソ連では第二次世界大戦で百万人をこえる女性が従軍し、看護婦や軍医としてのみならず兵士として武器を手にして戦った。しかし戦後は世間から白い目で見られ、みずからの戦争体験をひた隠しにしなければならなかった―。五百人以上の従軍女性から聞き取りをおこない戦争の真実を明らかにした、ノーベル文学賞受賞作家のデビュー作で主著! |
7月:老い
著者:ボーヴォワール
指南役:上野千鶴子(東京大学名誉教授・社会学者)
老いとか何か。老いは不意に我々を捉える。 何人もこの人生の失墜をまぬがれることはできない。老いという人生の最後の時期に我々はいかなる者となるのか? この人間存在の真の意味を示す老いの生物学的、歴史的、哲学的、社会的、その他、あらゆる角度からの、徹底的考察!! |
6月:華氏451度
著者:レイ・ブラッドベリ
指南役:戸田山和久(名古屋大学大学院情報科学研究科教授)
華氏451度──この温度で書物の紙は引火し、そして燃える。451と刻印されたヘルメットをかぶり、昇火器の炎で隠匿されていた書物を焼き尽くす男たち。モンターグも自らの仕事に誇りを持つ、そうした昇火士(ファイアマン)のひとりだった。だがある晩、風変わりな少女とであってから、彼の人生は劇的に変わってゆく……本が忌むべき禁制品となった未来を舞台に、SF界きっての抒情詩人が現代文明を鋭く風刺した不朽の名作、新訳で登場! |
5月:金閣寺
著者:三島由紀夫
指南役:平野啓一郎(小説家)
「美は……美的なものはもう僕にとっては怨敵なんだ」。吃音と醜い外貌に悩む学僧・溝口にとって、金閣は世界を超脱した美そのものだった。ならばなぜ、彼は憧れを焼いたのか? 現実の金閣放火事件に材を取り、31歳の三島が自らの内面全てを託した不朽の名作。血と炎のイメージで描く〈現象の否定とイデアの肯定〉──三島文学を貫く最大の原理がここにある。 Amazonで探す |
4月:論語と算盤
著者:渋沢栄一
指南役:守屋淳…著書「『論語』がわかれば日本がわかる」「最高の戦略教科書 孫子」等で知られる中国古典研究者。
日本実業界の父が、生涯を通じて貫いた経営哲学とはなにか。「利潤と道徳を調和させる」という、経済人がなすべき道を示した『論語と算盤』は、すべての日本人が帰るべき原点である。明治期に資本主義の本質を見抜き、約四百七十社もの会社設立を成功させた彼の言葉は、指針の失われた現代にこそ響く。経営、労働、人材育成の核心をつく経営哲学は色あせず、未来を生きる知恵に満ちている。 Amazonで探す |
3月:災害を考える
指南役:若松英輔…「魂にふれる 大震災と、生きている死者」「生きる哲学」「悲しみの秘儀」等の著作で知られる批評家・随筆家
寺田寅彦「天災と日本人」 ~「自然」とのつながり~
地震列島日本に暮らす我々は、どのように自然と向き合うべきか――。災害に対する備えの大切さ、科学と政治の役割、日本人の自然観など、今なお多くの示唆を与える、寺田寅彦の名随筆を編んだ傑作選。 Amazonで探す |
柳田国男「先祖の話」 ~「死者」とのつながり~
人は死ねば子孫の供養や祀りをうけて祖霊へと昇華し、山々から家の繁栄を見守り、盆や正月にのみ交流する――膨大な民俗伝承の研究をもとに、日本人の霊魂観や死生観を見いだす。戦下で書かれた晩年の傑作。 Amazonで探す |
セネカ「生の短さについて」 ~「時」とのつながり~
生は浪費すれば短いが、活用すれば十分に長いと説く『生の短さについて』。心の平静を得るためにはどうすればよいかを説く『心の平静について』。快楽ではなく徳こそが善であり、幸福のための必要十分条件だと説く『幸福な生について』。実践を重んじるセネカ(前4頃―後65)の倫理学の特徴が最もよく出ている代表作3篇を収録。 Amazonで探す |
池田晶子「14歳からの哲学」 ~「自己」とのつながり」~
人には14歳以後、一度は考えておかなければならないことがある!今の学校教育に欠けている、14、5歳からの「考える」ための教科書。 Amazonで探す |
2月:黒い皮膚・白い仮面
著者:フランツ・ファノン
指南役:
黒い皮膚・白い仮面 | 「黒人の不幸は奴隷化されたということである。白人の不幸と非人間性はどこかで人間を殺してしまったということである。…黒人であるこの私の欲することはただひとつ。道具に人間を支配させてはならぬこと。人間による人間の、つまり他者による私の奴隷化が永遠に止むこと。…ニグロは存在しない。白人も同様に存在しない。」 Amazonで探す |
1月:資本論
著者:カール・マルクス
指南役:斎藤幸平(大阪市立大学経済学部准教授)
資本論 | 資本主義下では、社会は豊かになっていくのに一部の人々はますます貧しくなっていく。この「富のパラドックス」をマルクスは鋭く分析した。 Amazonで探す |
2020年放送分
12月:ディスタンクシオン
著者:ピエール・ブルデュー
指南役:岸政彦(立命館大学教授)
ディスタンクシオン | 絵画、音楽、映画、読書、部屋、料理、服装、レジャー、スポーツ、友人、しぐさ、意見、結婚…。毎日の暮らしの理屈ではない行為の中の見えない権力・階級化原理を独自の概念で鋭く緻密に分析する今世紀人文・社会科学、最高の成果。 |
11月:伊勢物語
指南役:高樹のぶ子(作家)
伊勢物語 | 王朝の男の理想像「昔男」の人生を、「初冠」(成人式)から臨終まで、秀逸な和歌とともに語る短編連作歌物語集の傑作。美男で心優しく情熱的な昔男には、高貴な女性も市井の女も、老いも若きも心を奪われないではいられない…。王朝の人間模様を生き生きとつづり、後世の日本文化に大きな影響を与えた作品。現代語訳・原文・注釈・コラムなどによって、哀切な純愛から年をとった男のいささか滑稽な姿までを縦横に楽しめます。 |
10月:谷崎潤一郎スペシャル
著者:谷崎潤一郎
指南役:島田雅彦(作家・法政大学教授)…「君が異端だった頃」で読売文学賞受賞。
痴人の愛 | カフェの女給から見出したナオミを育て、いずれは自分の妻にしようと思った男・河合譲治が、次第に少女にとりつかれ、破滅するまでを描く。耽美主義の代表作で、「ナオミズム」という言葉を生み出した。 |
吉野葛 | 闇に浮かび上がる日本の伝統美を流麗な筆致で描く名随筆「陰翳礼讃」。文豪の中期を代表する小説として名高い「吉野葛」。時代を超えてなお燦然と輝く谷崎文学の最高峰。 |
春琴抄 | ある感覚を突出させることで感覚を純化し、誰も見たことのない世界を現出させる。谷崎はその方法として、「春琴抄」という作品の中で主人公から光を奪った。美貌の師匠・春琴に仕える佐助は、春琴が何者かに煮え湯を浴びせられてその美貌が台無しにされたことを知ると、自らの目を突いて、春琴と同様の盲者になる。そこには、音や触覚による、めくるめく世界があった。直接的、物質的な光を断ち闇の世界に入った佐助の姿には、現実の日本社会に幻滅して、文学の世界の中に理想の美を実現しようとする谷崎の姿が重なる。 |
陰翳礼讃 | ほの暗さの向こうに、美しい世界が見えてくる 建築や灯り、漆器や芸能などを題材に、暗がりに潜む日本の美の本質を捉えた谷崎潤一郎の名作『陰翳礼讃』。「日本の美」を考える上でのバイブルとも言える1冊Amazonで探す |
9月:ペストの記憶
著者:デフォー ダニエル
指南役:武田将明(東京大学准教授)…英文学者。デフォー「ペストの記憶」、「ロビンソン・クルーソー」など訳書多数。
ロンドンで約10万人の死者を出したペスト大流行の詳細を、当時の公的文書や個人の記録などを基に再現した小説。 伝染病の爆発的流行や都市型災害の勃発、その拡大と対策に関する貴重なドキュメントとして、今日も読み継がれている古典である。 |
8月:モモ
著者:ミヒャエル・エンデ
指南役:京都大学教授臨床心理学者…河合俊雄
町はずれの円形劇場あとにまよいこんだ不思議な少女モモ。町の人たちはモモに話を聞いてもらうと、幸福な気もちになるのでした。そこへ、「時間どろぼう」の男たちの魔の手が忍び寄ります…。「時間」とは何かを問う、エンデの名作。
書籍 | NHKテキスト |
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モモ | 2020年8月 |
7月:共同幻想論
著者:吉本隆明
指南役:先崎彰容(日本大学教授)…倫理学者・日本思想史研究者。「維新と敗戦」「バッシング論」等、著書多数。
深く問う、とはこういうことだ。個から国家までを貫く思索の轍(わだち)をたどる
1968年、学生運動が最高潮に達し、「最後の政治の季節」に登場した一冊の書物が『共同幻想論』だ。
全共闘世代に熱く支持され、貪り読まれた本書は、「信じるとはなにか」「国家の起源とは」「国家とはなにか」という問いに対して深く、
本質的にとことんまで考え、向き合った吉本隆明の格闘の記録でもある。
書籍 | NHKテキスト |
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共同幻想論 | 2020年7月 |
6月:純粋理性批判
著者:カント
指南役:西研(東京医科大学教授)…著書『哲学は対話する』『読書の学校・ソクラテスの弁明』等で知られる哲学者。
もう入門書はいらない! カントは従来の形而上学が陥った独断的なやり方を批判し、人間のもつ理性の可能性とその限界をみさだめる。空間とは何か、時間とは何か、認識はどのようにして成り立つのかを明らかにする。古代以来の哲学の難問を解決しようとした意欲的な試みを再現する! 難解とされる多くの用語を、ごく一般的な用語に置き換えて分かりやすさを徹底した画期的な新訳(全7巻)。詳細な解説つき。
書籍 | NHKテキスト |
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純粋理性批判 | 2020年6月 |
5月:平家物語
2019年5月放送分のアンコール放送。
講師:安田登
祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響あり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす――合戦記に人物譚、和漢の故事を織りまぜた、平家の全盛から滅亡までの物語は、躍動感あふれる文体とあいまって、今なお人々を魅了してやまない。謡曲をはじめ、後世の文芸に大きな影響を与えつづけた軍記文学の代表作。
書籍 | NHKテキスト |
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平家物語 | 2020年5月 |
4月:ピノッキオの冒険
著者:カルロ・コッローディ
指南役:和田忠彦(東京外国語大学名誉教授)
一本の棒っきれから作られた少年ピノッキオは、誘惑に屈してばかりで騒動に次ぐ騒動を巻き起こす。父ジェッペットさんをはじめ周囲の大人たちを裏切り続ける悪たれ小僧の運命は?19世紀後半イタリア国家統一の時代、子どもに対する切なる願いを込めて書かれた児童文学の傑作。
書籍 | NHKテキスト |
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ピノッキオの冒険 | 2020年4月 |
3月:アーサー・C・クラーク特集
著者:アーサー・C・クラーク
指南役:瀬名秀明
「パラサイト・イヴ」「BRAIN VALLEY」等の作品で知られる作家
太陽系最後の日
太陽は七時間後にノヴァと化し、太陽系全体の壊滅は避けられない運命だった。だが、一隻の銀河調査船が、その星系の第三惑星に住む知性体を救うべく全速航行していた!人類のために奮闘する異星人たちを描いた表題作のほか、名作『幼年期の終り』の原型短篇「守護天使」、作品集初収録の中篇「コマーレのライオン」、大戦中の空軍士官クラークの体験をつづるエッセイ、年譜などを収録した日本版オリジナル短篇集第一弾。
書籍 | 書籍 | 書籍 |
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太陽系最後の日 | 幼年期の終わり | 都市と星 |
書籍 | NHKテキスト |
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楽園の泉 | 2020年3月 |
2月:力なき者たちの力
著者:ヴァーツラフ ハヴェル
指南役:阿部賢一(東京大学准教授・チェコ文学者)
権力のあり様を分析し、「真実の生」の意義を説いたこのエッセイは、冷戦体制下の東欧で地下出版の形で広く読まれただけでなく、今なおその影響力はとどまることを知らない。形骸化した官僚制度、技術文明の危機を訴える本書は、私たち一人ひとりに「今、ここ」で何をすべきか、と問いかける。無関心に消費社会を生きる現代の私たちにも警鐘をならす一冊。解説、資料「憲章77」を付す。
書籍 | NHKテキスト |
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ヴァーツラフ ハヴェル | 2020年2月 |
1月:貞観政要
著者:呉兢
指南役:出口治明
稀代の読書家が、自らの座右の書をやさしく、深く解説!『貞観政要』は中国史上もっとも国内が治まった「貞観」(627~649年)の時代に、ときの皇帝・太宗と臣下たちが行った政治の要諦(政要)がまとめられた書物。北条政子、徳川家康、明治天皇も愛読しており、「時代を超えた普遍のリーダーシップ」が凝縮されている。
書籍 | NHKテキスト |
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貞観政要 | 2020年1月 |
2019年放送分
12月:カラマーゾフの兄弟
著者:ドストエフスキー
指南役:亀山郁夫
物欲の権化のような父フョードル・カラマーゾフの血を、それぞれ相異なりながらも色濃く引いた三人の兄弟。放蕩無頼な情熱漢ドミートリイ、冷徹な知性人イワン、敬虔な修道者で物語の主人公であるアリョーシャ。そして、フョードルの私生児と噂されるスメルジャコフ。これらの人物の交錯が作り出す愛憎の地獄図絵の中に、神と人間という根本問題を据え置いた世界文学屈指の名作。
書籍 | NHKテキスト |
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カラマーゾフの兄弟 |
2019年12月 |
11月:法華経
著者:
講師:植木雅俊
アジア諸国で「諸経の王」として広く信奉されてきた『法華経』。日本でも仏教界は勿論のこと『源氏物語』や宮沢賢治などの文学、さらには等伯や光悦などの美術にも影響を与えてきた。サンスクリット原典から日本語訳を果たした筆者が、宗教書にとどまらない「思想書」として本書を読み解く。
書籍 | NHKテキスト |
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法華経 | 2018年4月 |
※2019/11は、2019/4放送の「法華経」(名著No.75)をアンコールで放送。
10月:善の研究
著者:西田幾多郎
指南役:若松英輔
真の実在とは何か、善とは何か、宗教とは、神とは何か――。主観と客観が分かたれる前の「純粋経験」を手がかりに、人間存在に関する根本的な問いを考え抜いた西田幾多郎(1870-1945)。東洋の伝統を踏まえ、西洋的思考の枠組自体をも考察対象とした本書は、以後百余年、日本の哲学の座標軸であり続ける
書籍 | NHKテキスト |
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善の研究 | NHKテキスト |
9月:燃え上がる緑の木
著者:大江健三郎
指南役:小野正嗣
百年近く生きたお祖母ちゃん(オーバー)の死とともに、その魂を受け継ぎ、「救い主」とみなされた新しいギー兄さんは、森に残る伝承の世界を次々と蘇らせた。だが彼の癒しの業は村人達から偽物と糾弾される。女性へと「転換」した両性具有の私は彼を支え、その一部始終を書き綴っていく……。常に現代文学の最前線を拓く作者が、故郷四国の村を舞台に魂救済の根本問題を描き尽くした長編。
書籍 | NHKテキスト |
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燃え上がる緑の木 | 2019年9月 |
8月:戦争論
著者:ロジェ・カイヨワ
指南役:西谷修(東京外国語大学名誉教授
戦争の仕組みと形態・その理論を国家の発達との関連において歴史的に考察し、かつては政治の下婢であった戦争が今や巨大な熱核兵器をもって政治の上に厳然と君臨している現実を説き明かす。人間精神の奥底にひそむ戦争礼賛の信仰を追求し、“戦争への転げ落ちる坂道”の危機とこれら脅威の根源的諸力からの解放の道を探り、真の人間的回復は何かを提示する。ユネスコ国際平和文学賞受賞。
書籍 | NHKテキスト |
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戦争論 われわれの内にひそむ女神ベローナ | NHKテキスト |
7月:小松左京スペシャル
著者:小松左京
指南役:宮崎哲弥
<ゴルディアスの結び目>
「憑きもの」を宿す少女は、病室に収容されていた。精神分析医はその正体の追求を試みるが……。表題作のほか「岬にて」「すぺるむ・さぴえんすの冒険」「あなろぐ・らう゛」を収録した、衝撃のSF短編集
書籍 | 書籍 | 書籍 |
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地には平和を | 日本沈没 | 虚無回廊 |
書籍 | NHKテキスト |
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ゴルディアスの結び目 | 2019年7月 |
6月:アルプスの少女ハイジ
著者:ヨハンナ・シュピリ
講師:松永美穂
アルプスの山奥で孤独に暮らすおじいさんのもとに、孫娘ハイジがやってきた。無垢で、優しさにあふれた天真爛漫な少女は、出逢う人すべてに幸せと奇蹟をもたらす。暗い過去を背負うおじいさん、人見知りの山羊飼ペーター、盲目のおばあさん、そして車椅子の少女クララ―。大人たちの都合や意地悪に振りまわされながら、悲しみに負けず、思いやりの心を忘れないハイジの姿は、世界中の人々に愛され続けている。不朽の名作。
書籍 | NHKテキスト |
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アルプスの少女ハイジ | 2019年6月 |
5月:平家物語
講師:安田登
祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響あり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす――合戦記に人物譚、和漢の故事を織りまぜた、平家の全盛から滅亡までの物語は、躍動感あふれる文体とあいまって、今なお人々を魅了してやまない。謡曲をはじめ、後世の文芸に大きな影響を与えつづけた軍記文学の代表作。
書籍 | NHKテキスト |
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平家物語 | 2019年5月 |
4月:自省録
著者:マルクス・アウレリウス
講師:岸見一郎
生きているうちに善き人たれ―ローマの哲人皇帝マルクス・アウレーリウス(一二一‐一八〇)。重責の生のさなか、透徹した内省が紡ぎ出した言葉は、古来数知れぬ人々の心の糧となってきた。神谷美恵子の清冽な訳文に、新たな注を付す。
書籍 | NHKテキスト |
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自省録 | 2019年4月 |
3月:夏目漱石スペシャル
著者:夏目漱石
講師:阿部公彦
「文豪」をいじる
日本近代文学史上に燦然と輝く大作家・夏目漱石。彼の作品は、ありがたく押し頂いて読まなければいけないのか? それとも──。気鋭の英文学者が『三四郎』『夢十夜』『道草』『明暗』の4作品を取り上げ、B級グルメのように作品を味わうことを提案。漱石作品の新たな魅力に光を当てる。
書籍 | 書籍 | 書籍 |
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夢十夜 | 道草 | 明暗 |
書籍 | NHKテキスト |
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三四郎 | 2019年3月 |
2月:大衆の反逆
著者:オルテガ
講師:中島岳志
1930年刊行の大衆社会論の嚆矢。20世紀は、「何世紀にもわたる不断の発展の末に現われたものでありながら、一つの出発点、一つの夜明け、一つの発端、一つの揺籃期であるかのように見える時代」、過去の模範や規範から断絶した時代。こうして、「生の増大」と「時代の高さ」のなかから『大衆』が誕生する。諸権利を主張するばかりで、自らにたのむところ少なく、しかも凡庸たることの権利までも要求する大衆。オルテガはこの『大衆』に『真の貴族』を対置する。「生・理性」の哲学によってみちびかれた、予言と警世の書。
書籍 | NHKテキスト |
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大衆の反逆 | 2019年2月 |
1月:風と共に去りぬ
著者:マーガレット・ミッチェル
講師:鴻巣友季子
アメリカ南部の大農園〈タラ〉に生まれたスカーレット・オハラは16歳。輝くような若さと美しさを満喫し、激しい気性だが言い寄る男には事欠かなかった。しかし、想いを寄せるアシュリがメラニーと結婚すると聞いて自棄になり、別の男と結婚したのも束の間、南北戦争が勃発。スカーレットの怒濤の人生が幕を開ける――。小説・映画で世界を席巻した永遠のベストセラーが新訳で蘇る!
書籍 | NHKテキスト |
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風と共に去りぬ | 2019年1月 |
2018年放送分
12月:エチカ
著者:スピノザ
講師:國分功一郎
ユークリッド幾何学の形式に従い、神と人間精神の本性を定理と公理から〈神即自然〉を演繹的に論証する。フィヒテからヘーゲルに至るドイツ観念論哲学に決定的な影響を与えた。
定理と公理から、神と人間精神との本性を演繹的に論証した汎神論体系。
書籍 | NHKテキスト |
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エチカ | 2018年12月 |
11月:人生論ノート
著者:三木清
講師:岸見一郎
死について、幸福について、懐疑について、偽善について、個性について、など23題――ハイデッガーに師事し、哲学者、社会評論家、文学者として昭和初期における華々しい存在であった三木清の、肌のぬくもりさえ感じさせる珠玉の名論文集。その多方面にわたる文筆活動が、どのような主体から生れたかを、率直な自己表現のなかにうかがわせるものとして、重要な意味をもつ。
書籍 | NHKテキスト |
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人生論ノート | 2018年11月 |
10月:赤毛のアン
著者:モンゴメリ
講師:茂木健一郎
孤児のアンは、プリンスエドワード島の美しい自然の中で、グリーン・ゲイブルズのマシュー、マリラの愛情に包まれ、すこやかに成長する。そして笑いと涙の感動の名作は、意外な文学作品を秘めていた。シェイクスピア劇・英米詩・聖書からの引用をときあかす驚きの訳註、みずみずしく夢のある日本語で読む、新完訳の決定版!楽しく、知的で、味わい深い…、今までにない新しい本格的なアンの世界。
書籍 | NHKテキスト |
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赤毛のアン | 2018年10月 |
9月:薔薇の名前
著者:ウンベルト・エーコ
講師:和田忠彦
迷宮構造をもつ文書館を備えた、中世北イタリアの僧院で「ヨハネの黙示録」に従った連続殺人事件が。バスカヴィルのウィリアム修道士が事件の陰には一冊の書物の存在があることを探り出したが…。精緻な推理小説の中に碩学エーコがしかけた知のたくらみ。
書籍 | NHKテキスト |
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薔薇の名前 | 2018年9月 |
8月:星野王子さま、ソロモンの指輪、走れメロス、百人一首
著者:サン=テグジュペリ、コンラート ローレンツ、太宰 治
講師:ヤマザキマリ、瀬名秀明、若松英輔、木ノ下裕一
書籍 | NHKテキスト |
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星の王子さま | ソロモンの指環 |
走れメロス | 2018年8月 |
7月:河合隼雄スペシャル
著者:河合俊雄
講師:
書籍 | 書籍 | 書籍 |
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ユング心理学入門 | ユング心理学と仏教 | 昔話と日本人の心 |
書籍 | NHKテキスト |
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神話と日本人の心 | 2018年7月 |
6月:ペスト
著者:アルベール・カミュ
講師:中条 省平
アルジェリアのオラン市で、ある朝、医師のリウーは鼠の死体をいくつか発見する。ついで原因不明の熱病者が続出、ペストの発生である。外部と遮断された孤立状態のなかで、必死に「悪」と闘う市民たちの姿を年代記風に淡々と描くことで、人間性を蝕む「不条理」と直面した時に示される人間の諸相や、過ぎ去ったばかりの対ナチス闘争での体験を寓意的に描き込み圧倒的共感を呼んだ長編。
書籍 | NHKテキスト |
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ペスト | 2018年6月 |
5月:生きがいについて
著者:神谷美恵子
講師:若松英輔
「いったい私たちの毎日の生活を生きるかいあるように感じさせているものは
何であろうか。ひとたび生きがいをうしなったら、どんなふうにして
また新しい生きがいを見いだすのだろうか」神谷美恵子はつねに苦しむひと、悲しむひとのそばにあろうとした。
本書は、ひとが生きていくことへの深いいとおしみと、たゆみない思索に支えられた、
まさに生きた思想の結晶である。
書籍 | NHKテキスト |
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生きがいについて | 2018年5月 |
4月:法華経
著者:
講師:植木雅俊
アジア諸国で「諸経の王」として広く信奉されてきた『法華経』。日本でも仏教界は勿論のこと『源氏物語』や宮沢賢治などの文学、さらには等伯や光悦などの美術にも影響を与えてきた。サンスクリット原典から日本語訳を果たした筆者が、宗教書にとどまらない「思想書」として本書を読み解く。
書籍 | NHKテキスト |
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法華経 | 2018年4月 |
3月:松本清張スペシャル
著者:松本清張
講師:
『点と線』『砂の器』などで「社会派推理小説」という一大ジャンルを築いた作家・松本清張。新資料や独自インタビューで歴史の真実に光をあてた『昭和史発掘』や、その成果を活用した未完の遺作『神々の乱心』で、彼は何を訴えようとしたのか? 上記4作品を通じて、「思想家」としての松本清張に迫る!
書籍 | 書籍 | 書籍 |
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点と線 | 砂の器 | 昭和史発掘 |
書籍 | NHKテキスト |
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神々の乱心 | 2018年3月 |
2月:ノートル=ダム・ド・パリ
著者:ユゴー
講師:鹿島茂
フランス・ロマン主義を代表する作家ユゴー(1802―85)が、1482年のパリを舞台に中世の社会と民衆の風俗を生き生きと描く。醜い鐘番のカジモド、美しい踊り子エスメラルダ、陰鬱な司教補佐クロード・フロロ。〈宿命〉によって結ばれた登場人物たちが、運命にもてあそばれ、愛や情熱や嫉妬といった感情のドラマを繰りひろげる。
書籍 | NHKテキスト |
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ノートル=ダム・ド・パリ | 2018年2月 |
1月:南洲翁遺訓
著者:西郷隆盛
講師:先崎彰容
「己れを尽し人を咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬ可し」―。偽りのない人生を生き、そして死んでいった西郷。その言葉は、新政府への批判を含みながら、国家や為政者のあるべき姿を示し、人として広い度量と高潔な精神を持つ必要性を説く。「敬天愛人」に代表される西郷の遺訓四十一条と追加二条すべてを、原文、現代語訳、くわしい解説で丁寧に読みとく。
書籍 | NHKテキスト |
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南洲翁遺訓 | 2018年1月 |
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