新潮ミステリー倶楽部賞とは
公募 2000年終了
主 催:株式会社新潮社
対 象:未発表の長編ミステリー小説
1996年から2000年まで全5回で終了。受賞作は、新潮社のハードカバーの単行本シリーズ「新潮ミステリー倶楽部」から刊行された。
出典:ウィキペディア
後継に位置づけられる「新潮ミステリー大賞」は以下をご覧ください。
第5回(2000年)
伊坂幸太郎/オーデュボンの祈り
コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?
第4回(1999年)
雫井脩介/栄光一途
※内流悠人から改名。
オリンピックを目前に控えた日本柔道強化チームのコーチ望月篠子は、柔道界の重鎮から極秘の任務を言い渡された。「代表候補の中から、ドーピングをしている選手を突き止めよ」重圧に堪えながら真実を追う篠子は、スポーツ界を蝕む病に直面する。爽快な語り口と絶妙なテンポで繰り広げられる、シリーズ第一弾。鮮烈なるデビュー作。
第3回(1998年)
戸梶圭太/闇の楽園
※「ぶつかる夢ふたつ」から改題。
マイラインの営業に力の入らぬ青柳敏郎は、町おこしのアイディア募集を見て「お化け屋敷のテーマパーク」を思いつき、応募すると見事採用に。だが、その町では反対運動が起きて、住民投票で決着をつける事態へ。敏郎たちが反対派の素性を探ると、謎の集団に行き当たった。あるカルト教団が町に道場建設を目論んでいたのだ。破天荒な犯罪をポップなノリで描く著者の衝撃的デビュー作。新潮ミステリー倶楽部賞受賞作を加筆・補強した決定版。
島田荘司特別賞:響堂新/紫の悪魔
鮮血にまみれ、白骨があらわになった死体!自らの肉体を切り刻む女!魔の奇病が突如出現し、日本はパニックに陥る。蔓延する戦慄の病魔とその謎に、気鋭の植物学者、五十嵐雄次が迫る。ボルネオ奥地の伝説と世界の先端医学が交錯した時…次々と起きる奇怪な死の裏側に、とてつもない巨悪が蠢いていた。
高見浩特別賞:沢木冬吾/愛こそすべて、と愚か者は言った
始まりは深夜の電話だった―。七年前に別れた久瀬の息子の慶太が誘拐された。犯人から身代金の運搬係に指定されたのは探偵の久瀬だった。現場に向かった久瀬は犯人側のトラブルに乗じて慶太を助けることに成功するが、事件の解決を待たずに別れた妻・恭子が失踪してしまう。久瀬は恭子の行方と事件の真相を追いながら、再会を果たした慶太との共同生活を始めるが…。
第2回(1997年)
雨宮町子/骸の誘惑
※「Kの残り香」から改題。
予備校講師をしている結城可那子のもとに突然、弟のバイク事故死の知らせが届いた。バイクは盗難車、死亡時に大金を持っていたなどの点に不審を抱いた可那子は、事故直前の弟の足取りを追う。浮かび上がる謎の美女の影。その背後にはいったい何が?現代日本を生きる男女の不安と心の渇き、そこに付け入る社会の悪意をみごとに活写したデビュー作。
第1回(1996年)
永井するみ/枯れ蔵
富山の有機米農家の水田に、T型トビイロウンカが異常発生。日本に存在しないはずの害虫がなぜ―。有機米使用の商品を企画した食品メーカー社員・陶部映美は調査を開始するが、その矢先、友人であるツアーコンダクターの不可解な自殺を知る。その謎は次第に害虫騒動と不気味な関連をみせはじめた。
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