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松本清張賞とは?第1回(1994年)~現在までの受賞作品のすべて

文学賞
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第1~25回

第25回 2018年
川越宗一/天地に燦(さん)たり

豊臣秀吉の朝鮮出兵により侵略の風が吹き荒れる東アジアを、三つの視点から克明に綴る。“島津”戦を厭いながらも、戦のなかでしか生きられない侍大将。“朝鮮国”被差別民でありながら、儒学を修めたいと願う青年。“琉球国”自国を愛し、「誠を尽くす」ことを信条に任務につく官人。

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第24回 2017年
滝沢志郎/明治乙女物語

ときは明治21年。東京・御茶ノ水の高等師範学校女子部(女高師)に通う夏と咲、2人の女生徒が主人公です。いまだ男尊女卑の風潮がはびこり、「女が学問なんて」と一部からは白い目で見られつつも、彼女たちは、時に挫折を経験しながらも、溌剌と教育者への道を歩んでいました。そんな彼女たちは、鹿鳴館の舞踏会で踊り手が不足したため、招かれることになります。そこには伊藤博文枢密院議長、森有礼初代文部大臣、各国の大使など、要人が集っており、それは暴徒たちの格好の標的でもありました。彼女たちも生命の危機に晒され、そして――。
世の荒波にもまれながら、新時代に逞しく羽ばたこうとする、女生徒の青春を描く傑作です。

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第23回 2016年
蜂須賀敬明/待ってよ

「墓荒らしに協力はできない。これは犯罪だ」―マジシャンのベリーは興行先で妊婦のこうこに墓を掘り起こす手伝いを求められて激しく抵抗。しかし墓穴から連れ出された老婆・ありさは日ごとに若返ってゆくのだった。時がさかしまに流れる街で、ペリーとこうこの関係は一体どうなってしまうのか?奇想天外で落涙必至の物語。

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第22回 2015年
額賀澪/屋上のウインドノーツ

ひとりぼっちの高校生活を送る引っ込み思案の少女・志音。くじ引きで吹奏楽部部長となった大志。屋上でドラムのバチを手にリズムを刻む志音を見た大志は思わず部活に勧誘する。大志との二人きりの演奏を通して人と一緒に演じる楽しさを知った志音は入部を決意する。その夢は大きく「東日本大会」出場!

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第21回 2014年
未須本有生/推定脅威

スクランブル飛行中の自衛隊機TF‐1が墜落。原因はパイロットの操縦ミスとされたが、この機を開発した四星工業の技術者たちは腑に落ちないものを感じ、独自に調査を始める。そして半年後、TF‐1が再び墜落した。日本の国防を揺るがす真の脅威とはなにか?松本清張賞受賞の傑作航空サスペンス!

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第20回 2013年
山口恵以子/月下上海

昭和17年、財閥令嬢にして人気画家の多江子は、中日文化協会から上海に招かれた。ところが協会に潜入中だった憲兵の槇に、政府転覆を企んでいる中国人実業家・夏に接近するよう強要される。断れば、多江子が絡んだスキャンダルの真相を公表するという。謀略に巻き込まれた多江子の運命は…。

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第19回 2012年
阿部智里/烏に単は似合わない

人間の代わりに八咫烏の一族が支配する世界「山内」ではじまった世継ぎの后選び。有力貴族の姫君四人の壮大なバトルの果て……。史上最年少の松本清張賞受賞作品。

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第18回 2011年
青山文平/白樫の樹の下で

幕府開闢から180年余りが過ぎた天明の時代。江戸では、賄賂まみれだった田沼意次の時代から、清廉潔白な松平定信の時代に移り始めた頃。二本差しが大手を振って歩けたのも今は昔。貧乏御家人の村上登は、小普請組の幼馴染とともに、竹刀剣法花盛りのご時勢柄に反し、いまだに木刀を使う古風な道場に通っている。他道場の助っ人で小金を稼いだり、道場仲間と希望のない鬱屈した無為の日々を過ごしていた。ある日、江戸市中で辻斬りが発生。江戸城内で田沼意知を切った一振りの名刀を手にしたことから、3人の運命は大きく動き始める。

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第17回 2010年
村木嵐/マルガリータ

天正遣欧使節の四人の少年の中で、帰国後ただ一人棄教したミゲル。その謎に満ちた生涯を妻の視点から描く野心作。第17回松本清張賞受賞作。戦国時代末期、天正遣欧少年使節としてローマに派遣された四人の少年たち――伊東マンショ、中浦ジュリアン、原マルティノ、そして千々石ミゲル。八年後に帰国した彼らを待っていたのは禁教と厳しい弾圧だった。そのなかで、マンショ、ジュリアン、マルティノの三人は信仰を続け、殉教したり追放されたりするが、千々石ミゲルだけが棄教する。なぜ彼は信仰を捨て生き抜こうとしたのか。彼が守ろうとしたものはなんだったのか。その生涯を、ある女性の視点から描いた傑作歴史小説。

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第16回 2009年
牧村一人/アダマースの饗宴

殺人の前科がある元風俗嬢。彼女が巻き込まれた事件の背後の驚愕の真実とは? 大沢在昌氏が絶賛したネオ・ハードボイルドの傑作

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第15回 2008年
梶よう子/一朝の夢

北町奉行所同心の中根興三郎は、朝顔栽培を唯一の生きがいとしている。世の中は井伊大老と水戸徳川家の確執や、尊王攘夷の機運が高まり不穏だが、無縁だ。だが江戸朝顔界の重鎮、鍋島直孝を通じ宗観と呼ばれる壮年の武家と知り合ったことから、興三郎は思いも寄らぬ形で政情に係わっていく。

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第14回 2007年
葉室麟/銀漢の賦

寛政期、西国の小藩である月ヶ瀬藩の郡方・日下部源五と、名家老と謳われ、幕閣にまで名声が届いている松浦将監。
幼なじみで、同じ剣術道場に通っていた二人は、ある出来事を境に、進む道が分かれ、絶縁状態となっていた。
二人の路が再び交差する時、運命が激しく動き出す。

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第13回 2006年
広川純/一応の推定

轢死した老人は事故死か、それとも重病の孫娘を助けるために自殺したのか。ベテラン保険調査員の執念が、明らかにした真実とは?

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第12回 2005年
城野隆/一枚摺屋

一枚摺のために親父が大坂町奉行所で殺された。背後に浮かんできたのは三十年前の大塩の乱。幕末大坂の街を疾走する異色時代小説

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第11回 2004年
山本兼一/火天の城

信長の夢「安土城」築城の裏には、天下一の棟梁親子による想像を超えた創意工夫と葛藤があった。前代未聞の一大プロジェクトの全貌

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第10回 2003年
岩井三四二/月ノ浦惣庄公事置書

足利時代、近江の国湖北の寒村が隣村から土地を巡る争いを仕掛けられた。村人は裁判に訴えんと京にのぼり、権門の間を奔走するが

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第9回 2002年
山本音也/ひとは化けもん われも化けもん

井原西鶴の自作は『好色一代男』だけだったのか?大戯作者の深い闇に迫る時代快作。

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第8回 2001年
三咲光郎/群蝶の空

昭和十四年四月。危険思想とされた「新興俳句」への弾圧を背景に、自由を求める女流俳人の愛と苦悩を描いた、本格社会派サスペンス

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第7回 2000年
明野照葉/輪廻(RINKAI)

茨城の旧家に嫁いだ香苗は愛娘・真穂をもうけたが、なぜか義母がその孫娘に苛烈な仕打ちを加える。それに耐えかね、離婚した香苗は大久保に住む実母・時枝のもとに帰るが、やがて真穂の体には痣や瘤が…。

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第6回 1999年
島村匠/芳年冥府彷徨

黒頭巾の男が人を斬るのを目撃した芳年は、あの男の殺気を描きたいとの一念にとりつかれる。狂気の浮世絵師・月岡芳年の若き日々

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第5回 1998年
横山秀夫/陰の季節

D県警警務部警務課調査官の二渡(ふたわたり)真治は、警察一家の要となる人事担当である。二渡は「任期三年」という暗黙の掟を破り、天下り先ポストに固執する大物OB尾坂部の説得にあたるが、にべもなく撥ねつけられてしまう。周囲を探るうち、ある未解決事件が浮かび上がってきた…。「まったく新しい警察小説の誕生!」

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第4回 1997年
村雨貞郎/マリ子の肖像

三十年前の十二月、彼がなにをしていたか、調べてほしい…。興信所調査員の私が依頼されたのは、無名の男の行動調査だった。そこには世界的名画盗難事件の謎が隠されていた。

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第3回 1996年
森福都/長安牡丹花異聞

太平の世を謳歌する中国・唐代の都長安。利発な少年黄良は、病母が所望する桃を買うため、夜光の牡丹をつくりだす。折しも牡丹の花競べが大変盛んに行われていて、名花奇花は大金で売れるのだ。そこに異国の身なりをした偉丈夫と西域の美貌の舞姫の思惑がからみあい、仲間となった3人は一攫千金を図るが、狡猾な宦官が花と舞姫をつけ狙い……第3回松本清張賞を受賞した表題作の他、妖美と機知と冒険満載の、雄大華麗な中国奇想小説を5篇収録。

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第2回 1995年
受賞作品なし

 

第1回 1994年
葉治英哉/マタギ物見隊顛末

慶応四年(一八六八)の夏、南部藩の秋田攻めを前に、統領から秋田マタギの元締との顔つなぎを命じられ、敵領に潜入した大蔵、与吉、多作の三人は、味方の降伏を知らずに敵兵を射ち殺してしまった…。第一回松本清張賞に輝く表題作ほか、東北を舞台に戊辰戦争に巻き込まれた名もなき男たちの悲哀を諧謔味あふれるタッチで描いた「戊辰牛方参陣記」(第三十七回地上文学賞)と「勝手方救援隊」の二篇を収録。

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