概要
発表:2023年7月19日(水)
授与者:公益財団法人日本文学振興会
過去の受賞作品は以下をご覧ください。
直木賞
受賞作品
発表:2023年7月19日(水)
垣根涼介
1966年生まれ。筑波大学卒。2000年「午前三時のルースター」で第17回サントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞しデビュー。
〈作品〉『ワイルド・ソウル』2003年幻冬舎刊=第6回大藪春彦賞、第25回吉川英治文学新人賞、第57回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)受賞。『君たちに明日はない』05年新潮社刊=第18回山本周五郎賞受賞。『光秀の定理』13年角川書店刊=第4回山田風太郎賞候補。『室町無頼』16年新潮社刊=第6回本屋が選ぶ時代小説大賞受賞、週刊朝日「2016年 歴史・時代小説ベスト10」第1位。第156回直木賞候補、第7回山田風太郎賞候補。『信長の原理』18年角川書店刊=第9回山田風太郎賞候補、第160回直木賞候補。
動乱前夜、北条家の独裁政権が続いて、鎌倉府の信用は地に堕ちていた。 足利直義は、怠惰な兄・尊氏を常に励まし、幕府の粛清から足利家を守ろうとする。やがて後醍醐天皇から北条家討伐の勅命が下り、一族を挙げて反旗を翻した。 一方、足利家の重臣・高師直は倒幕後、朝廷の世が来たことに愕然とする。後醍醐天皇には、武士に政権を委ねるつもりなどなかったのだ。怒り狂う直義と共に、尊氏を抜きにして新生幕府の樹立を画策し始める。 |
永井紗耶子
1977年生まれ。慶應義塾大学文学部卒。2010年『絡繰り心中』で第11回小学館文庫小説賞を受賞し、デビュー(単行本は『恋の手本となりにけり』と改題し同年小学館刊)。
〈作品〉『恋の手本となりにけり』2010年小学館刊、『絡繰り心中 部屋住み遠山金四郎』と改題の上14年小学館文庫刊。『旅立ち寿ぎ申し候』12年小学館刊、『福を届けよ 日本橋紙問屋商い心得』と改題の上16年小学館文庫刊。『帝都東京華族少女』14年幻冬舎文庫刊、のち加筆修正の上『華に影 令嬢は帝都に謎を追う』と改題し21年双葉文庫刊。『広岡浅子という生き方』15年洋泉社刊。『横濱王』15年小学館刊。『大奥づとめ』18年新潮社刊、『大奥づとめ よろずおつとめ申し候』と改題し21年新潮文庫刊。『商う狼 江戸商人杉本茂十郎』20年新潮社刊=第40回新田次郎文学賞、第10回本屋が選ぶ時代小説大賞、第3回細谷正充賞受賞。第27回中山義秀文学賞候補。『女人入眼』22年中央公論新社刊=第167回直木賞候補。『木挽町のあだ討ち』23年新潮社刊=第36回山本周五郎賞受賞。
◆第三十六回山本周五郎賞作◆ 疑う隙なんぞありはしない、あれは立派な仇討ちでしたよ。 語り草となった大事件、その真相は――。 ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。父親を殺めた下男を斬り、その血まみれの首を高くかかげた快挙はたくさんの人々から賞賛された。二年の後、菊之助の縁者だというひとりの侍が仇討ちの顚末を知りたいと、芝居小屋を訪れるが――。新田次郎文学賞など三冠の『商う狼』、直木賞候補作『女人入眼』で今もっとも注目される時代・歴史小説家による、現代人を勇気づける令和の革命的傑作誕生! |
候補作品
大手デベロッパーのIR部で勤務する松永光弘は、自社の高層ビルの建設現場の地下へ調査に向かっていた。目的は、その現場について『火が出た』『いるだけで病気になる』『人骨が出た』というツイートの真偽を確かめること。異常な乾燥と、嫌な臭い――人が骨まで灰になる臭い――を感じながら調査を進めると、図面に記されていない、巨大な穴のある謎の祭祀場にたどり着く。穴の中には男が鎖でつながれていた。数々の異常な現象に見舞われ、パニックに陥りながらも男を解放し、地上に戻った光弘だったが、それは自らと家族を襲う更なる恐怖の入り口に過ぎなかった。 |
マスコミには決して書けないことがある――
都会の片隅にある踏切で撮影された、一枚の心霊写真。 1994年冬、東京・下北沢で起こった怪異の全貌を描き、 |
香港国家安全維持法成立以来、日本に流入する犯罪者は増加傾向にある。国際犯罪に対応すべく日本と中国の警察が協力する――インターポールの仲介で締結された「継続的捜査協力に関する覚書」のもと警視庁に設立されたのが「特殊共助係」だ。だが警察内部では各署の厄介者を集め香港側の接待役をさせるものとされ、「香港警察東京分室」と揶揄されていた。メンバーは日本側の水越真希枝警視ら5名、香港側のグレアム・ウォン警司ら5名である。 アクションあり、頭脳戦あり、個性豊かなキャラクターが躍動する警察群像エンタテイメント! |
芥川賞
受賞作品
発表:2023年7月19日(水)
市川沙央
1979年生まれ。早稲田大学人間科学部(通信教育課程)卒。2023年「ハンチバック」で第128回文學界新人賞を受賞しデビュー。
〈作品〉「ハンチバック」2023年文學界5月号、単行本は23年文藝春秋刊。
「本を読むたび背骨は曲がり肺を潰し喉に孔を穿ち歩いては頭をぶつけ、私の身体は生きるために壊れてきた。」
圧倒的迫力&ユーモアで選考会に衝撃を与えた、第128回文學界新人賞受賞作にして、第169回芥川賞候補作。 井沢釈華の背骨は、右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲している。 |
候補作品
の伊東は自他ともに認める熟達した溶接工だ。そんな伊東が突然、スランプに陥った。日に日に失われる職能と自負。野球などプロスポーツ選手が陥るのと同じ、失った自信は訓練や練習では取り戻すことはできない。現場仕事をこなしたい、そんな思いに駆られ、伊東は……。 |
光に照らされ君といたあの時間を、ひとは”闇”と呼ぶ――。かつてジュニアアイドルの活動をしていた雪那。少年漫画の夢小説にハマり、名前を空欄のまま読んでいる。 |
性のおののき、家族の軋み、世界との接続――。 『現代思想入門』の哲学者が放つ、待望の最新小説! 1995年、雷都・宇都宮。高2の達也は東京に憧れ、広告業の父はアンプの製作に奮闘する。父の指示で黎明期のインターネットに初めて接続した達也は、ゲイのコミュニティを知り、おずおずと接触を試みる。轟く雷、アンプを流れる電流、身体から世界、宇宙へとつながってゆくエレクトリック。新境地を拓く待望の最新作! |
第169回芥川賞候補作に選ばれたいま最も期待を集める作家の最新中編小説。修学旅行で東京を訪れた高校生たちが、コースを外れた小さな冒険を試みる。その一日の、なにげない会話や出来事から、生の輝きが浮かび上がり、えも言われぬ感動がこみ上げる名編。 |
新井賞
令和2年/2020年下半期(2021年1月20日)の第13回発表以降、発表されていない。
過去の直木賞・芥川賞 受賞作
- 第171回受賞作品と候補作品詳細
- 第170回受賞作品と候補作品詳細
- 第169回受賞作品と候補作品詳細
- 第168回受賞作品と候補作品詳細
- 第167回受賞作品と候補作品詳細
- 第166回受賞作品と候補作品詳細
- 第165回受賞作品と候補作品詳細
- 芥川賞全集でまとめ読み!(文藝春秋)第1~19巻まとめ
その他関連賞
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